東京駅東側の八重洲地下街を歩いていると、こんなドアがある。
「高速道路出口」??
地下街なのに?
実は、首都高速道路八重洲線の八重洲出入口は、八重洲の地下駐車場に直結していて、地下街経由で人が降りてこれるようになっている。
八重洲地下街株式会社のサイトをあわせて参照されたい。http://parking.yaechika.com/access_02.html
北行きの高速道路入口はこんな感じで地下駐車場の中から首都高速八重洲線に合流していく。


高速道路から人が降りることができるプラットホームがある。高速道路を下りずに、東京駅へ向かう同乗者を降ろしていけるという仕組みである。
なお、降りたら戻れない。
奥に見えるのが首都高八重洲線の本線への合流部で、手前は「乗客降り口」用の分岐線。

ちなみに、八重洲線南行きの出入り口もこんな感じ。首都高の出入り口としては有数の急こう配ではなかろうか。
なお、通常の首都高速道路の出入り口の連結施設は「国道○○号」とか「都道○○号」といった道路だが、ここはずばり「八重洲駐車場」が連結施設となっている。
NEXCOの高速自動車国道では「新空港自動車道」が成田空港に直結しており、道路には連結していないことから同様の扱いとなっている。
このような構造にした理由を記載した論文を見つけた。
土木史研究 第15号(1995年6月)
「都市の地下街空間における開設動機分析」西 淳二氏、高橋清氏、佐藤馨一氏、浅野光行氏
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00044/1995/15-0045.pdf
「また、東京都の都市計画地方審議会の特別委員会の中で現在の首都高速の基本計画が検討される。1955年(昭和30年)ごろ、既に平面道路の交差点が全部渋滞という状態のときに高速道路のランプを下ろすことや、できるだけ都心部に自動車の交通量増大を図らない形で上手に処理する方法など考えられた。その議論の中で高速道路のランプに連続して大駐車場を作る方法が検討されたのである。すなわちランプから地上へ来るときに、脇の駐車場へ入れる。平面道路にはインパクトを与えない。設置場所はできるだけ業務の盛んなところ、駅に結節するので駅前がよいと考えられた。例えば八重洲駐車場(1965年開業、571台)常盤橋駐車場(1973年、地下3階駐車場が首都高速道路と直結)がその好例である。以上の経緯で、地下駐車場が駅前広場地下に設置されたのである。」
※youtubeに動画が投稿されていた。
(追記)こんなの投稿している人もいるんだなあと思ったら、私がまさに、ここに行ったときに、ご一緒させていただいた@mechapandaさんが投稿したものじゃないですか。なかいさん使わせていただきます。。。
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