日本道路公団の有料道路になるはずだった「高知徳島道路(=R195四ッ足峠トンネル)」
「高速道路と自動車(財団法人高速道路調査会刊)」に掲載された日本道路公団昭和35年度着工予定箇所に「高知徳島道路」という聞きなれない割には壮大な名前の有料道路が掲載されている。
二級国道高知木頭徳島線とは、現在の一般国道195号だ。
高知県香美郡物部村大字別府~徳島県那賀郡木頭村大字北川というと下記の場所か。
昭和36年1月14日付官報には、下記のとおり徳島県議会も「日本道路公団が新設する有料道路「高知徳島トンネル」の協議について」なる議決を行っている。
これは、道路整備特別措置法第6条第2項に基づく県議会の議決であろう。
(道路管理者との協議等)
第六条 公団は、第三条第一項の許可又は前条第一項の許可(前条第四項の許可を含む。以下同じ。)を受けようとする場合において、申請に係る道路が一級国道又は二級国道であるときは、あらかじめ、当該道路の道路管理者と協議し、都道府県道又は指定市の市道であるときは、あらかじめ、当該道路の道路管理者の同意を得なければならない。
2 前項の規定により道路管理者が協議に応じ、又は同意をしようとするときは、道路管理者である地方公共団体(都道府県知事又は市の長である道路管理者にあつては、その統轄する都道府県又は市)の議会の議決を経なければならない。
第六条 公団は、第三条第一項の許可又は前条第一項の許可(前条第四項の許可を含む。以下同じ。)を受けようとする場合において、申請に係る道路が一級国道又は二級国道であるときは、あらかじめ、当該道路の道路管理者と協議し、都道府県道又は指定市の市道であるときは、あらかじめ、当該道路の道路管理者の同意を得なければならない。
2 前項の規定により道路管理者が協議に応じ、又は同意をしようとするときは、道路管理者である地方公共団体(都道府県知事又は市の長である道路管理者にあつては、その統轄する都道府県又は市)の議会の議決を経なければならない。
ここまで手続きが進んでいながら、実際には、通常の国道として整備された模様。
TNL Projectさんhttp://cdcdcd.ikaduchi.com/route/kc/kcR/R195/yotsu.htmによると
四ッ足峠トンネルは「竣工1964年12月」ということだから、何かトラブルがあって、工事ができなくなったわけでもなさそうだ。何故に有料道路としての整備がストップしたのだろうか?
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