昭和37年の首都高速道路将来計画
当初の首都高速道路公団の計画は、環状6号線内のみ(上図の細い実線部分)となっており、東名高速道路、第三京浜道路等との接続は具体化されていなかった。
しかし、上記の都市間高速道路が続々と具体化されるなかで、これらの東京周辺から流入してくる交通をいかに処理するべきかという問題に対処する必要があった。
このような状態で、首都高速道路公団は「首都高速道路と都市間幹線道路との連絡に関する研究」を都市計画協会に委託し、昭和36年から検討を始めた。
上記の図は、昭和37年9月に都市計画協会が提案した延長161km(外環は除く)からなる延伸基本計画である。
実際には、これらの成果等を踏まえ、建設省や東京都において検討が進められ、絞り込まれている。
第三京浜には2号線ではなく、内環状線から新たな放射路線が伸びて接続している。
また、東側は外環や中央環状線が、全体的に都心寄りになっている。ここには示さないが、かつては圏央道も国道16号に沿った形で千葉市附近で京葉道路に接続していたようである。
用地の取得困難からか開発のポテンシャルが上がったからなのか全体的に首都圏の環状道路は更に東側に拡張した形で実施されていくことになる。
(参考及び図の引用)
「首都高速道路の路線計画に関する史的研究(後編)」新谷洋二(高速道路と自動車1980年3月号)
(追記)実際の報告書から路線図を。。
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