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2014年8月に作成された記事

2014年8月25日 (月)

国土開発縦貫自動車道の路線図

某図書館で1960年刊行の土木学会「最近の道路問題と高速道路」を読んでいたら「国土開発縦貫自動車道略図(縦貫協会案)」という路線図が掲載されていた。

国土開発縦貫自動車道略図(縦貫協会案)

「縦貫協会」とは「日本縦貫高速自動車道協会」のことであろう。

 

図面を見ると、中央自動車道が例の南アルプスぶち抜きルートであることもともかく、他のルートも皆、山寄りである。

北海道・・稚内に向かう路線がわざわざ旭川を回避して旧国鉄深名線沿いに北上している。また帯広・十勝平野をわざわざ北に避けて士幌あたりを迂回して釧路に向かっている。小樽、苫小牧、室蘭といった重要港湾を無視するかのように長万部から札幌へ山間部を直行している。

東北自動車道・・・宇都宮、仙台、盛岡といった中心地へは、わざわざ「主要連絡路(道路又は自動車道)」を介して接続することとなっている。

中央自動車道・・・南アルプスをぶち抜くかわりに、放射状に横浜、甲府、静岡、名古屋への主要連絡路が伸びている。

中国自動車道・・・中央自動車道(名神)が神戸まで行き、そこから姫路付近まで瀬戸内海沿いを走ってから津山へ向け北西方向へ進む。広島から西はむしろ現在よりも瀬戸内海沿いの模様。

九州自動車道・・・九州最大の都市福岡を避けている。これは犬鳴峠ルートか。

四国自動車道・・・高松は主要連絡路に任せ、高知から松山へ石鎚山麓を抜けていく。

 

この山寄りルートが「国土開発縦貫自動車道」の特徴である。当時の国会の議事録を見てみる。 

下記は、いずれも1955(昭和30)年7月15日衆議院建設委員会である。

○小澤佐重喜君 ただいま議題になりました国土開発縦貫自動車道建設法案につきまして、その提案の趣旨を簡単に御説明申し上げます。

 国土開発縦貫自動車道建設法案の第一の考え方は、国土を縦貫する高速幹線自動車道を開設しようとすることであります。その規模は、北海道より九州に至る延長約三千キロでございまして、わが国土の重要地域を最短距離、最短時間で結ぶとともに、既開発及び未開発の地域を貫通させます。これを二十カ年計画により完成することを期しております。国力の進展によりまして、これより短期間に実現いたしますならば幸いであります。この高速幹線自動車道は、もっぱら自動車の交通の用に供する道たる自動車道でございまして、一般交通に供する道たる道路とは異なることであります。普通の道路は混交交通でありますから、自動車交通は平均時速二十キロないし四十キロを出でることができません。のみならず最近の自動車交通は、高速化に加えて大型化、長距離化の方向に発展しておりますので、従来の道路上を走るだけでは、その交通需要が充足されないのであります。どうしても自動車の専用路線が必要となるのであります。自動車道においては、その速度も三倍の時速六十キロないし百二十キロの高速で走ることができるのみならず、一車一キロ当りの経費もはるかに低減されまして、低運賃、長距離輸送が可能となるのであります。

 第二に、この高速幹線自動車道を幹線としまして、これに接続する主要な道路または一般自動車道、合計延長約二千五百キロの整備を促進し、その組合せによりまして、高速自動車交通網を新たに、形成しようとすることであります。これは前述のごとき自動車交通の発展に対処するとともに、その利便を最高度に利用するため、わが国における陸上交通上、従来の道路網及び鉄道網に加えまして、いわば第三陸上交通路たる高速自動車交通網の確立が急務であると考えるからであります。これによりまして近代的陸上交通網の体系を完成し、陸上交通調整をはかり、それぞれの交通手段の適正な整備による効用発揮を期待したいのであります。

 第三に、この新たな高速自動車交通網を完成することによりまして、従来他のいかなる手段によりましても達成することができなかった国土の普遍的開発、画期的な産業の立地振興及び国民生活領域の拡大をはかろうとすることであります。これが、本法案を提出いたしました窮極にして最大の目的でございます。

 従いまして、高速幹線自動車道の建設、支線となるべき主要な道路または一般自動車道の整備と相待ちまして、沿線地帯における資源の開発、耕地牧野草地の改良、鉱工業の立地条件整備、新都市及び新農村の建設等につきまして、総合的な実施を意図しているのでございます。これによりまして、現在遅々として進まない国土総合開発の施策の展開をはかりたいものと考えるものであります。

 高速自動車交通によりますならば、第一に従来の三分一ないし二分一の時間で、国内各地域間が連絡されるとともに、東京または大阪から国内重要都市にすべて半日ないし一日行程で達することができることとなり、第二に同一距離について、従来の六〇%以下の輸送コストで済むようになるのでございます。  このことが国土の普遍的開発、画期的な産業の立地振興及び国民生活領域の拡大の基本条件となるのであります。

 今、東京-青森間高速幹線自動車道たる東北自動車道が開設されますならば、東京から現在国道で福島に着く時間、すなわち十時間前後で青森に着いてしまい、同様に大阪-門司-鹿児島間高速幹線自動車道たる中国及び九州自動車道が開設されますならば、大阪から現在国道で広島に着く時間、すなわち十五時間前後で鹿児島に着いてしまうこととなります。そこで従来多かれ少かれ経済僻遠の地として、産業の立地振興も容易に達せられなかった北海道、東北、中部、裏日本、四国、南九州等の地方も、新たな交通利便の経済地域としてよみがえることとなるのでございます。これらの地方は、幸い土地、資源、電源等に恵まれているのでありますから、いわば条件がそろったといえるのであります。またわが国土は狭小といいながら、なおその二〇%足らずの平野地帯に人口が蝟集しまして、残りの山地高原地帯の土地利用度はきわめて低い状況であります。これら山地高原地帯といえども、新たな交通利便がもたらされますならば、広範な範囲にわたって、人の住むに値する領域となるのであります。

 高速自動車交通網は、道路網、鉄道網が人口を追っていよいよ平野地帯に錯綜しているのに対しまして、これら未開後進の山地高原地帯をも縦横断するのでありますから、国土のこの残された地帯に向って国民生活領域を拡大していき、外に失った領土を、文字通り内に求めることとなるのでございます。以上によりまして、わが国民経済の地域的偏在である人口産業施設の大都市地区への過集中、地方経済の貧困が逐次解消されていき、国土の普遍的開発が達成され、ここに国内各地域がそれぞれ繁栄する真に民主的国家が育成されるのであります。

 かかる事態を何か夢物語と感ぜられますならば、明治時代における道路網、大正時代における鉄道網の整備が、わが国の政治、経済、社会、文化の上に及ぼした影響を見のがすものであります。今日、昭和の後半におきまして、高速自動車交通網の完成を期しまするゆえんは、この歴史的な事態をさらに発展させたいからにほかならないのであります。

 第四に、以上の施策によりまして、わが国民経済の拡大発展のための最も重要な基盤が造成されることとなるのでありますが、これらの施策に要しまする経費は、今日及び将来の国民の努力によりまして、国民経済規模の中において十分にまかない得るものであることを確信いたしまして、提案いたしたことでございます。すなわち、高速幹線自動車道の建設に要しまする経費は、年間約二百億円ないし三百億円でございます。この額は、たとえば政府の研究いたしました昭和四十年までの総合開発の構想中で必要と認められている公共投融資の年平均額の六%程度であり、また現在同様に産業発展の基盤造成として重点的な財政投融資している電源開発事業の年経費を下回っている額であります。その他の総合開発事業に要しまする経費は、総合的重点的財政投融資によってまかない得べきものと考えます。

 第五に、わが国民経済の拡大発展への過程におきまして、国民の完全雇用を期するためには、相当大規模な就労対策事業の継続的実施が必要と考えるのでありますが、以上の事業は、その最も有効な事業であることであります。

 以上申し述べましたかかる画期的な施策の実施に当りましては、政府は、関係者の知能を集め、また関係部局の技術その他の粋を集め、緊密な協力によって、後世に悔いない成果を上げることを期待しておるのであります。  以上、本法案の提案趣旨の説明をいたしましたが、何とぞ慎重審議の上すみやかに御決定せられんことをこいねがいまして、提案理由の説明にかえる次第であります。

小澤佐重喜は自民党代議士でで小沢一郎代議士の父親だ。

続いて社会党代議士の竹谷源太郎が要綱を説明する。与野党共同による議員提出法案なのである。

○竹谷源太郎君 私から国土開発縦貫自動車道建設の要綱について簡略に御説明いたします。

 第一に、この縦貫自動車道建設法の目的でございますが、われわれ日本人は、九千万の膨大な人口を擁する大民族でありますが、遺憾ながら土地が狭小であり、資源がきわめて貧弱でございます。このわれわれの生活水準を高め、また自立経済を達成するために、貿易や人口問題のためにスズメの涙程度の植民、移民というようなことだけでは、とうていわれわれの生活を向上させることは困難でございます。しかるに振り返ってみますると、御案内のように狭いといいながら、わが三十七万平方キロメートルの国土の中で、六十八%は山林高原地帯であり、この六十八%を占める山林高原地帯のうち、利用せられているのはわずかに今のところ四〇%で、残り六〇%、すなわち全国土の約四〇%が全然利用せられていない土地が残されておるのでございまして、これを利用し、またその資源を開発することによって、わが国における経済上の原料資源の自給をはかり、また人間の住む土地をこしらえていくということになりますならば、日本の国土が四割方拡大されたと同じ結果になると考えられるのでございます。この国土の多面的開発をはかるのが第一の目的であり、同時に近代高速交通体系を――昔は道路であり、次に汽車ができ、今度は自動車道によりまして日本の高速度交通網を完成いたしまして、そうして日本の政治的な社会的な経済的な文化的な発展を策し、そして新しい農村、新しい都市を形成いたしまして、りっぱな住みよい楽土日本を作ろう、これが縦貫自動車道建設の目的であると存ずるのでございます。

 第二の計画について御説明申し上げますが、これはすでにお話もありました通り、北海道から九州まで約三千キロメートル延長の高速幹線自動車道をもって国土を縦貫させ、そうして重要経済地域を最短距離、最短時間で結ぶとともに、既開発及び未開発の地帯を貫通させようとするものでございます。この国土開発縦貫自動車道は、国が大体建設をするという建前でございまして、その総事業費約六千五百億円、一部については一般自動算道として、民間に免許をすることもできるという法案の建前になっておるのでございます。またこの幹線道路のほかに、この縦貫自動車道を中心といたしまして、それから肋骨状に一般自動車道あるいは主要な道路を作りまして、この延長が二千五百キロメートルでございますが、幹線の三千キロメートルのほかに二千五百キロメートルの肋骨状の支線を作りまして、交通網を整備しようというのでございますが、この肋骨状の支線は、その経費約千二百億円を予定いたしておるのでございます。これらの自動車道の建設と並行いたしまして、その沿線地帯の資源を開発し、また耕地牧野の改良、鉱工業の立地条件の整備、新都市及び新農村の建設等の開発事業の計画的実施を促進していこう、こういうのでございます。なお農耕地の壊廃をできるだけ避けますが、やむを得ざる移転というような問題もできてくるかと思いますが、これら移転住民に対しましては、定住地を設定してやるという特殊な補償の方法を講じたい、このように考える次第でございます。

 第三に計画実施による経済社会的な効果でございますが、この自動車道ができますならば、今までの日本の交通の時間を三分の一以下に短縮することができまするし、また東京あるいは大阪から全国至るところ、一日ないし半日くらいですべて到達ができる。ヘビのように細長い日本が、卵くらいの円形のものに交通網の完備によって相なるということになりますならば、日本の経済の発展はすばらしいものであり、これによるところの輸送コストの引き下げや、あるいは物資交流の迅速化による産業の発展というものは、期してまつべきものがあると考えるのでございます。また電源開発等につきましても、すでにコストが高くついて、本年度は千七百億円の電源開発の投融資をいたすのでございまするが、非常にコストが高くなって参りました。この自動車道ができますならば、電源開発のコストも非常に安くなりまするし、また鉱工業の立地条件の適正化によりまして、各般の企業が合理的に促進せられる結果になると思うのでございます。また農業上における食糧増産によりまして、二千億円に近い外貨を今支払っておらなければなりませんが、これらは自給することによって、国際収支の圧迫を緩和できまするし、また日本人が食う食糧を全部国内で生産できるということになりますとともに、農家の二、三男問題がこれによって解決できると思います。なおまたこの交通網の完備によりまして、新しい都市が山岳高原地帯にもできまして、大都市に蝟集しておりますところの人口を再配分することができると思うのでございます。またこの自動車道は、国際観光ルートとして世界でもきわめて有数なものになりまして、これによる外貨の収入ということも期待できるかと思うのでございます。またこの事業の推進のみによりましても、十万人くらいの就労が得られまするし、これに伴うあらゆる産業の開発によりまして、完全雇用という目的も達せられるのではないかと思うのでございます。次に実施の方法でございまするが、この実施に当りましては、内閣に建設審議会を設けまして、これが調査、測量、審議、そうして計画の立案をいたすわけでございまするが、提案者の計画といたしましては、昭和三十一年度から二十カ年計画、年間に二百億ないし三百億の財政投融資等をはかろうとするものでございます。

 次にこの実施の機関でございまするが、これにつきましては、この建設法案が通りますならば、あるいは公社あるいは民間にやらせる、いろいろ案もございますが、適正な実施機関によりまして、迅速に、しかもりっぱな工事ができまして、この事業を完成させるような、そういう実施機関を設ける必要があると思うのでございます。

 第一期事業としては東京-大阪間をとりあえず予定をいたしておるのでございまするが、これが千三百五十億円でございます。なおこの事業のために地方の青年を大規模に組織をいたしまして、約十万人くらい一年間に必要でございますが、これに技術的の訓練を施し、近代的土木の施工に当らしめまして、厳正な工事の施行、能率的工事を期しまして、そうして有為な地方青年の就労自立対策に資せんとするものでございます。

 財源の問題についてでございますが、これにつきましては先ほど来お話もありました通り、日本の財政投融資のわずか六%程度で、この事業の実施ができまするのでございまするし、なおまたこの事業のためには債券の発行によって、民間その他の資本の導入をいたさんとするものでございます。この道路は有料線にすべきか、あるいは一部有料一般無料とするかというような問題につきましては、これは今後検討すべきものでございまするが、輸送コストがバス、トラック等についていいますと、一キロ当り約二十円くらいは輸送コストが安くなります。従って一キロ十円程度の通行料をとるということは、あえて至難のことでもないのでございまして、有料制による事業費の償還というようなことも可能なのでありまするが、この問題は国営の事業でございまするから、いかようになすべきか、今後の検討によることと考える次第でございます。なおこの事業によりまして、いわば大きな失業対策事業となるのでありまして、今現にたくさんの国費を使って就労対策事業をやっております。そういう意味合いからこの就労対策事業として、この事業に対しましては応分の国庫の負担も差しつかえないのではないか、このように考える次第でございます。

 以上きわめて簡略でございましたが、この自動車道建設の要綱を御説明申し上げた次第であります。

なお、紹介は省略するが、このあと法案の逐条の説明をしたのは同じく社会党の楯兼次郎代議士である。同代議士は国鉄動労組合出身の議員である。

私のサイトだとhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-69fa.htmlにおいても政府・国鉄を追及しているところ。

この辺りを見ると、「高速道路は鉄道無視の自民党土建屋の利権」とは軽々には断言できないところである。社会党の国鉄出身の議員が立法側に立っているのだから。

また、「熊しか通らないような高速道路はおかしい」という議論があったが、当時の路線はむしろ熊も通らないんじゃないかのような「未開後進の山地高原地帯」を新農村開発、資源開発のために好んで通って「国土のこの残された地帯に向って国民生活領域を拡大していき、外に失った領土を、文字通り内に求める」ものなのである。

別の国会では「高速道路が海岸線をとおることは一般道に対して二重投資になる」という趣旨で野党議員が政府を追及したりしている。

詳細は国会図書館にあるhttp://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/book/294308.htmlを熟読すれば分かるんだろうなあ。

 なお、その後、中央道の南アルプスルートをはじめとして、多くの路線が山岳路線から平野部へ降りてきている。

東北道の路線については、自身も東北道のルート選定にあたった今野源八郎教授がhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/srs1970/3/0/3_0_195/_pdf において下記のように述べている。

東北における高速道路が最適路線網として計画されるべき必要性について,地域が単に広大であるからというだけではな く,かつて,基幹たる高速道路の路線の立地選定が,必ずしも最適な地域のみになされていたとはいい難いことにも関連している。 それは,次のような政策論の時代的背景と,高速道路の本質的意義 ・効果についての多くの人々の認識不足,さらに政争への悪用など,いわば不幸な事態もからみあっての所産であったといえまいか。

東北における路線の立地政策の問題は,第一,その背景として,敗戦後から昭和30年の食糧難を背景とする農業立国政策,国土開発超重点主義期において,高速道路の意義を主として農牧地開発重点主義に置き過ぎたためでもあった。特に,日本の食糧基地たることを自負する東北住民と指導者達は,高速道路を,一方では奥地開発の手段と考えたと同時に,他方で高速道路のために平地の「農地をつぶすな」 という考え方によって,路線を 山寄 りに選定することが少なくなかった。

第二,路線が,表日本と裏日本の各県 ・各地方の面子と利害の調整のため に,その中間の奥羽山脈寄りに引 きよせられる例もあった。

第三,当時,山地寄りに路線を選定する理屈としては,「海岸近くの平地には既に港,国道,県道,鉄道投資がなされているが,山間部には殆んど国の交通投資が行なわれていない。この地域的不公平の是正によって,県内住民の所得格差の是正に役立てしめるべ し」などとも言われた。

第 四,路線が有力な政治ボスにより,また,党利党略の選挙戦略として曲げ られる例には,昔の鉄道立地の歴史的悪例を想起せしめるケースもあったであろう。

第五,当時,住民の「弾丸道路反対」運動に振り回わされての路線の変更等の例 も少なくなかったであろう。

福島大学附属図書館には「今野源八郎蔵書」があるという。このあたりの理解を更にすすめる資料があるのかもしれない。

http://www.lib.fukushima-u.ac.jp/konno/konno.html

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2014年8月19日 (火)

大阪の中津高架下建築に係る現状のまとめ(その2)

中津高架下等の占用について、新聞記事以上の詳しいやりとりが大阪市会(市議会と言うと怒られるよ)の議事録からピックアップしてみた。

大阪中津高架下 (4)

平成24年3月定例会常任委員会(建設港湾・通常予算)


          大阪市会建設港湾委員会記録(第5回)

◯平成24年3月13日

◆市位謙太委員 続きまして、高架下占用を有する高架橋の耐震対策についてお尋ねいたします。

 先日も耐震対策について質疑がありましたが、改めて安心・安全なまちづくりを進めていくことが重要であると私も痛感するところであります。

 耐震対策が必要な橋梁のその一つで、淀川区にある三津屋高架橋について、先日、耐震対策の着手に向けての説明会を実施したことをお聞きいたしました。三津屋高架橋においては、高架下に占用許可を受けて設置された倉庫や作業所などの物件が多くあるため、耐震対策を進めていくには、これらの占用物件が支障になるとのことだそうですが、そこでまず、先日説明会が行われました三津屋高架橋の耐震対策の必要性や、その状況等についてお伺いいたします。

◎西川建設局道路部橋梁課長 お答えいたします。

 三津屋高架橋は国道176号にかかる高架橋で、災害時の避難路にも指定されるなど重要な路線となっております。現在高架下には、多くは戦前からですが、道路占用許可を受け倉庫や作業所の物件が20軒以上設置されております。

 本高架橋は、昭和7年に築造され、築造後約80年が経過し、昨年に実施した点検結果では老朽化がかなり進行していることも判明している状況です。

 

耐震対策につきましては、これまでJRの跨線部分の落橋防止などは完了しているものの、阪神淡路大震災のような大きな地震に対しての耐震性が不足しておりますことから、耐震化計画におきまして対策が必要な橋梁となっております

 そういったことで、三津屋高架橋の補強工事等の実施においては、高架下の物件が支障になりますので、先日、高架下に占用許可を受けている方々を対象に説明会を開催したところでございます。

◆市位謙太委員 三津屋高架橋については、避難路にも指定されている重要な路線にもかかわらず、老朽化の進行や耐震性の不足などから対策が必要であるとのことですが、一刻も早く対策を進めていただきたいと思います。

 しかし、一方で、工事の実施には高架下の占用物件が支障になるとのことで説明会を開催したとのことですが、その説明内容や、またその説明に対してどのような意見があったのかをお伺いいたします。

◎西川建設局道路部橋梁課長 お答えいたします。

 説明会は、現在三津屋高架橋の橋下で道路占用許可を受けておられる方々を対象に実施したところ、そのほとんどの方が参加されました。

 説明会では、まず三津屋高架橋の機能とともに橋の損傷状況や耐震対策等の必要性を説明いたしました。その後、高架下にある物件の天井や壁の多くが橋げたや橋脚に密着して設置されているため、補強にはこれらの撤去が不可欠であることや、工事は高架下のスペースを全面的に使用するため、高架下の占用許可手続を終了させ、当該箇所を明け渡していただく必要があることを説明いたしました。

 これらの説明に対し、工事の必要性についてはおおむね理解がいただけたものの、道路占用許可を終了させ占用箇所を明け渡していただかなければならないということにつきましては、明け渡しの期間が短いといったことや補償などの道路占用終了後の取り扱いなど、現状の生活に影響する内容についてさまざまな意見が出されたところでございます。

◆市位謙太委員 高架下の物件の多くが、橋げたや橋脚に天井や壁を密着して設置されているのであれば工事に支障になるだろうし、工事も全面的に行われるようでありますので、明け渡しは仕方がないと思われます。

 しかし、長年使用し続けてきた方々にとっては、現地を明け渡すというのはなかなか大変なことではないかとも思われます。そもそも、この高架橋下の占用物件というのはどういった位置づけなのか、市内でもよく見かける環状線など鉄道施設の高架下店舗などと同じようなものなのか、またこういった物件はどのような経緯、法的地位で設置されているのか、具体的にどういった手続がなされているのかもあわせてお聞きいたします

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 これら橋梁の高架下につきましては、橋全体が道路法に基づく道路となっておりますので、高架橋下ではありますが、道路法第32条に基づきます道路占用許可手続が行われております

 具体的には、道路を使用する必要のある方が道路占用許可の申請をされ、一定の審査を経て許可手続を行い、その許可に基づき許可を受けた方が物件を設置されています。

 

道路本来の必要が生じた場合は、本市の指示に従うことなどの条件を付した上で許可を行い、これまでは特別の事情がない限り、相手方の申請に基づき3年ごとの更新手続を行ってきたところです。

 

道路占用許可は一種の行政処分ですが、鉄道の高架下の店舗等につきましては、いわゆる民法上の賃貸借契約に基づいていると聞いております。外形上は似通った形態にも見えますが、法的背景はこの点で大きく異なっておるものと考えております。以上です。

◆市位謙太委員 今回の高架橋下の占用物件については、鉄道の高架下にある店舗のように賃貸借契約に基づいているものではなく、あくまで道路法に基づく占用許可であり、全く別の位置づけであるということはわかりました。

 それでは、このように高架橋下に占用許可物件が存在しているような事例は市内にほかにはないのでしょうか。

 また、他都市においてそういった高架橋下の占用物件を解消した上で補強工事を実施したような事例や、先例となるようなものはないのかお尋ねいたします。

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 

大阪市内では、国道176号が淀川区内の阪急神戸線、JR貨物線の鉄道をまたぐ部分に2橋、同じ路線で北区内に1橋、国道176号のバイパスとなっております十三バイパス、そして木津川にかかります大浪橋の取りつけ部分の5橋が、三津屋高架橋と同様に非常に長期間にわたる占用許可物件が存在している事例としてございます

 一方、他都市におきましては、他の自治体にもいろいろ問い合わせをしているところでございますが、これほどの規模で占用許可物件が存在し、占用許可を解消した上で補強工事等を実施した事例というのはほとんど見受けられないところでございます。

◆市位謙太委員 市内には幾つかあるものの、全国的にもまれなケースであることがわかりました。

 そういったことで、確かに、道路として必要になった場合は大阪市の指示に従うといったことが条件になっているとはいうものの、長年大阪市から許可を受けて使用してきた方々にとっては、現地を明け渡すということはなかなか大変なことだというふうに思われます。

 このような場合、先日の説明会でも補償の話が出ていたと思いますが、こういった場合、相手方へ何らかの補償をすることについては道路法や関連法令に照らした場合、どのような判断になるのでしょうか

 また、過去、係争になった事例で判例等についてあれば、あわせてお伺いいたします。

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 一般的に道路につきましては、本来通行の用に供することからも、またその機能を維持するためには適切な補修等の工事を行う必要もあります。

 そういった観点からも一定の制約があり、そのような道路本来の目的のためには使用し続けることができなくなるということを前提に占用許可手続を行っておりますので、こういった場合の補償につきましては、関係法令等の規定についても非常に限定的なものとなっております。

 裁判事例等についてでございますが、道路を初めとしまして、いわゆる行政処分の取り消し、今回のケースは取り消しではなくて更新の拒絶ということになると考えられますが、そういったものに係る補償につきましては、過去、争いになったケースが幾つかあり、代表的なものとしましては昭和49年の最高裁の判例がございます。

 これは、東京都中央卸売市場内での使用許可が取り消された際の補償について争われたものでございます。その判決の中で示されている内容でございますが、行政財産の使用許可によって与えられた使用権は、本来の用途等、必要を生じたときは原則として消滅すべきものであって、権利自体にそういった制約があるものとして付与されているとされ、例外的に補償が認められるのは、使用者が支払った対価が回収できないような短期間で許可の取り消しが行われたといった特段の事情が認められるような場合で、いわゆる社会通念上の受忍の限度を超える場合とされています

 これ以外にも幾つか行政処分の取り消しに伴う損失の補償について争われた事例がありますが、基本的には、この最高裁で示された考え方に沿って判断がなされています。

 一方で、こういった行政処分の取り消しに伴う補償金の支出につきましては、住民の側から不当な支出ではないかということで不当利得の返還請求等の住民訴訟が提訴されたケースもありまして、どのような場合にどの程度の補償が受忍の限度を超えるものかということにつきましては、関係法令で具体的に定められているものでもなく、許可の経緯やその条件、設置された物件の形態等、個々のケースごとに判断していかなければならないとされており、非常に難しい問題ではあります

 そういったことも参考に、今回のケースにつきましては、非常に長期間にわたり許可を行い物件が設置されてきた経過やその使用実態、また耐震対策の必要性等にもかんがみ、占用許可終了に際しましては一定の補償を行うことを考えております。具体的には、設置されている物件の現在価値や撤去費の補償、動産の移転費用等の補償を行うこととしています。以上でございます。

◆市位謙太委員 判例から見ても、このような場合、補償については限定的で社会通念上の受忍の限度を超えるものという判断基準についても、具体的に規定されているものでなく、個々のケースに応じて判断していかなければならない微妙な問題であり、かつ補償金の支出についても住民訴訟のリスクも否定できない、そういった非常に難しい問題であることのようです。

 では、一方で、工事後の高架下部分の管理についてはどのように考えているのかお尋ねいたします。

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 三津屋高架橋の耐震対策では、橋脚の補強により、ほぼすべての橋脚が現在よりもその幅などが厚くなりますことから、高架下のスペースは現状よりもかなり狭くなります。さらに、橋げた部分などの橋梁点検がいつでも可能となるように、橋げたの下の一定空間を点検のために確保していく必要もありますので、高架下で利用可能なスペースは非常に限定されたものとなります

 また、一方では、将来的な高架下用地の利用につきましては、市民の方々の貴重な財産でもありますので、これまでのように特定の方々への許可手続を継続するのではなく、高架下の適正な管理とともに、地域のまちづくりや資産の有効活用の観点からも、区を初めとします地域や関係機関の御意見もいただきながら、どういった形で利用していくのかということを検討していかなければならないと考えているところでございます。以上でございます。

◆市位謙太委員 今後、工事後の高架下の利用については、区を初めとする地域や関係機関の意見も聞きながら検討していくということであり、そういうことであれば、現在の占用許可者が従前と同じような形で使い続けるということはできないということですよね

 では、この三津屋高架橋以外に、同様に高架橋下に占用許可を受けて設置された物件があって、現在まで十分な補強工事等ができていなかった高架橋があるということですが、それらの高架橋についてはどのように考えているのかお尋ねいたします。

◎西川建設局道路部橋梁課長 お答えいたします。

 先ほどもお答えしましたように、三津屋高架橋以外の5高架橋につきましても、平成30年の完了を目標に、順次補強工事等に取り組んでいく予定としております。

 また、他の高架橋下で占用許可を受けておられる方々に対しても、先ほど来お答えしております占用許可手続の終了に対する考え方や、工事後の高架下利用の考え方は同様でございますので、今後、相手方に対して伝えていく必要があると考えております。

◆市位謙太委員 これまで三津屋高架橋や、それ以外の高架橋も含めての耐震対策の実施に伴って必要となる高架下の占用許可手続の終了、許可物件の取り扱いについての考え方や、工事後の高架下利用の考え方等をお聞きいたしました。

 特に、補償の可否については法的にも具体的に規定されているようではないので、個々のケースごとに判断していかなければならないという、確かに難しい問題であると思います。

 耐震対策は、市民の安心・安全を確保していくためには、ぜひとも進めていただかなければならない事業でありますが、一方で、占用許可を受けている方々に御理解いただくのはかなり難しいケースもあるとは思います。そのために、早いうちからほかの高架橋の占用者の方々や周辺の地域の方々にも、占用許可の取り扱いや明け渡しに対する考え方をきちっと示していく必要があると思います。

 そういった部分について、建設局ではどのようにお考えになっているのかお伺いいたします。

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 これらの高架橋の耐震対策を進めていくに当たりましては、占用許可を受けておられる方々へ、早いうちから耐震対策工事の必要性や占用許可の取り扱い、占用許可手続の終了や当該箇所の明け渡しに対する本市の考え方をきちんと示していく必要があると考えております。

 三津屋高架橋につきましては、今後、占用箇所の明け渡しに向けた具体的な話し合いとなりますが、他の高架橋につきましても、現在の占用許可期間がこの3月末で満了となるものが多くありますことから、これまでどおりの更新手続を行うのではなく、今後、耐震対策工事の必要があることや、工事の際には占用許可手続を更新せず、占用箇所を明け渡していただくこととなるといったことを明らかにした上で、許可期間につきましても、今後の調査やそれらに基づいて工事実施時期の検討も行っていくことを視野に入れ、1年ごとの更新とし、そういったことをあらかじめ通知していくこととしております

 また、こういった状況につきましては、占用許可の相手方だけではなく、市民の皆様方に対しましても、占用許可手続の終了に対する考え方や工事後の高架下利用の考え方につきましてホームページに掲載するなど広く公表していきたいと考えております。以上でございます。

◆市位謙太委員 田中副市長、御多忙のところありがとうございます。

 最後に副市長にお伺いいたします。

 今回のケースは、橋の高架下の占用許可手続の解消や当該箇所の明け渡しといったことが不可欠となっております。長いものになると70年から80年にわたって適法に許可を受け設置され、使用されてきたものでありますので、それらを解消していくことは難しい問題であり、場合によっては司法の場での係争に発展するケースもあると思われます。

 そういった困難な事業を進めていくに当たって、改めて本市の方針と副市長の決意をお伺いいたします。よろしくお願いいたします。

◎田中副市長 お答えいたします。

 この三津屋高架橋を含みます6高架橋の耐震対策を進めていくことは、市内交通や市民生活の安全確保の観点からも重要で、困難な課題は想定されますが、市としては早急に取り組むべきことといたしました。

 長期間許可を受けてきた占用者の方に当該箇所を明け渡していただくこと、また、特に補償内容につきましては個々の法律で具体的に規定されているものではなく、全国的にも前例がないと聞いておりまして、非常に難しい問題と認識いたしております

 占用許可手続を終了させることや許可物件の取り扱いにつきましては、関係法令に照らして十分検討を行い、法律専門家や補償の専門家など外部有識者の御意見も伺いながら対応を検討した上で事業を進めてまいります。

 また、工事後の高架下利用でございますが、あくまで公共財産でありますことから、有効活用や地域のまちづくりの観点から、建設局だけでなく区長や地域の皆様とも十分な議論を行い決定するようにいたします。

 本市といたしましては、以上のような方針のもとで耐震事業を推進し、市民の皆様の安全・安心の確保に取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

◆市位謙太委員 副市長、御多忙のところありがとうございました。

 安心・安全のまちづくりを進め、市民の方々の生命・財産を守っていくためには、この事業は非常に重要な事業であります。

 一方で、占用者の方々にとっては長期間許可を受けて使用されてきたということでもありますので、占用許可手続を終了させることや許可物件の取り扱いについては、関係法令に照らして十分検討するとともに、占用者の方々へきっちり説明をし、事業を進めていってほしいと思います。

 また、工事後の高架下利用については、区長や地域の方々とも十分な議論を行ってほしい旨要望いたしまして、高架下対策についての質疑を終わります。

大阪中津高架下 (1)




平成23年度決算特別委員会(一般)平成24年10月・11月


          大阪市会決算特別委員会記録(第6回)

◯平成24年10月26日

◆森山よしひさ委員 次に、老朽化の橋梁の関係、予算が27億3,800万円ついていますので、これについて少しお聞きしていきたいと思います。

 東南海・南海地震などの大地震が発生した際、本市においても甚大な被害が発生することが懸念されており、防災性の向上や安全性の確保といったことが喫緊の課題となっています。その中で橋梁の耐震対策については、兵庫県南部地震以降、計画的に対策を実施してきたと聞いていますが、未対策となっている橋の中には高架下に許可を受けた使用者がいる老朽高架橋も含まれており、これらの対策についてこの3月の予算市会建設港湾委員会でも質疑があったところでありますが、そこでまず、このような老朽高架橋の耐震対策についてお伺いいたします。

◎西川建設局道路部橋梁課長 お答えいたします。

 建設局が管理します橋梁の耐震化につきましては、管理橋梁767橋のうち耐震化が必要な331橋を対象に耐震対策を実施しており、現在のところ314橋が完了、進捗率としましては約95%となっております。

 残る17橋のうち、長期間にわたって高架下部分において本市の道路占用許可を受けた方により設置されている物件が多数存在する老朽高架橋が6橋ございます。これらの高架橋につきましては、これまで大規模補修等の抜本的な対策を進めることが困難でありましたが、これらの多くが戦前に築造されたものであり、耐震性が不足している上に老朽化も進んでおりますことから、早期に全面的な補強工事を実施していく必要がございます。そのため、この6橋のうち、まずは災害時の避難路に指定されております淀川区の三津屋高架橋から耐震対策を進めております。

 なお、耐震補強工事等の実施におきましては、高架下に設置されている物件が支障となりますので、占用許可を受けている方々につきましては当該箇所を明け渡ししていただく必要がございます。現在、三津屋高架橋につきましては、相手方に対しまして事業の説明を行った上で、明け渡しについて、その際の補償等の内容もあわせて話し合いを進めているところでございます。

◆森山よしひさ委員 戦前につくられた橋で、また耐震に問題があるが、橋の下に建物があるので手をつけられなかったというふうなところがたくさん残っているということですけども、例えば今言いました三津屋高架橋、ここが20店舗ぐらい、十三バイパスの高架橋が40店舗ぐらい、北方貨物線高架橋も30軒、阪急高架橋が20軒、中津高架橋が30軒と、ここらは今、十三を除いては昭和7年の建設というふうに書いております。

 そして、私の地元の浪速区も大浪橋の高架橋があるんですけども、長年使用してきた方にとっては、当箇所を明け渡さなければならないということで大変なことではないかというふうに思われます。これらの物件は倉庫とか作業所、事務所、店舗、住居とか一杯飲み屋さんもあるように聞いているんですけども、特に商売されているような方々にとっては、長年使用してきたところを明け渡す、新しいところに行って商売していくのは本当に大丈夫かなというふうな不安もあるというふうに思うんですけども、現在進めている三津屋高架橋ではどのような住民との交渉、進め方をしているのか、そしてその進捗状況はどうなっているのか、お伺いいたします。

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 三津屋高架橋の占用者の方々へは、本年2月に説明会を実施し、耐震工事の必要性や工事のためには現在設置されている物件が支障になり、当該箇所を明け渡していただく必要があることなどを説明するとともに、今年度に入って、個別に当該箇所を使用している方々も含めた使用関係を確認しながら今後の進め方等を説明させていただいております。

 個々の物件は道路占用許可に基づいて設置されておりますので、補償内容につきましては非常に限定的なものとなりますが、引っ越し代等の移転費用や建物の現在価値といった補償金算定のための物件測量を相手方の御理解をいただいた上で実施し、個々の相手方ごとの算定を行い、個別に話し合いを進めているところでございます。本市の提示した条件に御理解をいただいた相手方につきましては、順次明け渡しの契約を締結し、退去を進めていただいているところでございます。

 現在進めております三津屋高架橋につきましては、倉庫や作業所、工場等に利用されているところが大半でございますが、今後、事業を進めていきます他の高架橋につきましても、同様に個々の相手方に対して丁寧な説明を行いながら進めていく必要があると考えているところでございます。以上でございます。

◆森山よしひさ委員 長年その場所を使用してきた人々にとっては大変なことですので、丁寧な対応をしていくべきだというふうに思うんですけども、次に、仮に耐震工事が実施された後の高架下の管理や使用についてお伺いしたいんです。

 工事の内容によって期間は異なるというふうに思いますけども、工事の完了後も従前どおり高架下には一定の空間があくんですけども、現在の占用者、使用者の中には今までどおり使いたいという声もあるというふうに思います。ある程度一定の制約も要るというふうに思いますけども、工事後の高架下の管理や使用についてはどのように考えておられるか、お聞きいたします。

◎橋本建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 現在高架下に設置されている物件の多くは、橋脚や橋げた等の構造物に密着して設置されておりますが、それら構造物の点検や保全作業のために示されております現行の基準によりますと、物件を設置する場合については構造物から一定の離隔をとることが必要でありますとともに、耐震工事を実施した後は現在の橋脚がかなり太くなることにもなりますので、工事後に使用できる空間は非常に限定されたものとなります。

 国土交通省からの通達には、高架道路の路面下の管理について、公的利用の優先やまちづくり等の観点からの有効活用を検討することが示されておりますので、そういったことも踏まえまして、また、これまでのように特定の方々への許可手続を継続するのではなく、構造物の適正な維持管理の観点も視野に区長の意見も伺いながら、その利用のあり方を検討していく必要があると考えております。以上でございます。

◆森山よしひさ委員 工事後の利用については構造物の適正な維持管理や公的利用が優先されるというのは当然のことですけども、空間の空き状況によっては、民間でも今までどおり使用できるような仕組みを考えていってもいいのではないかというふうに思います。  また、市民の方々の安全・安心なまちづくりという観点からは非常に重要な事業でありますので、事業を進めていかなくてはいけないんですけれども、相手方の合意を得られない場合も多々出てくる、金銭面で折り合いがつかないとかいうふうなことも出てくるというふうに思います。そのときは恐らく、今、大阪市はよく裁判というふうにいたしますけども、そのようなところに委ねられるんじゃないかなというふうに思いますけども、市民には一人一人やっぱり十分に説明をしてもらい、納得いく上で移転をしてもらえるように説明をしてほしいというふうに思います。

大阪中津高架下 (2)

平成25年8月、9~12月定例会常任委員会(建設消防)


          大阪市会建設消防委員会記録

◯平成25年9月19日

◆土岐恭生委員 公明党の土岐でございます。

 私のほうから、橋梁の耐震対策について何点かお聞きいたしたいと思います。

 先日、新聞、テレビで、北区にある中津高架橋の耐震対策を実施するということで、市が高架下占有者への立ち退きを求めたことに対して、占有者らが反対署名を集めて市長宛てに提出されたと、こういう報道があったわけでありまして、約5,000人を超える署名が集まったというふうに聞いておりまして、大変驚いているわけであります。

 近い将来、南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中では、この橋梁の耐震対策というのは絶対に必要な施策であるということは理解しております。その一方で、長年占用を続けてきた占用者が急に立ち退きを求められて反対するというような心情もわからないわけでもありません。

 そこで、初めにお伺いいたしますが、耐震対策の必要性は誰しも理解すると、こう思うんですけども、高架下の現状を占用したままで工事を実施するということはできないのでしょうか、お尋ねいたします。

◎下田建設局道路部橋梁課長 お答え申し上げます。

 中津高架橋は、昭和7年に建設されました鉄筋コンクリート製の橋で、建設されてから約80年が経過しております。また、この橋は災害時の緊急交通路及び避難路にも指定された路線に位置しております

 本橋は、建設当時の古い基準で設計されているため、現在の耐震基準を満たしておりません。また、これまで日常の点検調査などにより、損傷部分につきましては補修や補強を行い維持管理をしてまいりましたが、ことしの1月から3月に詳細点検調査を行った結果、コンクリートのひび割れ、漏水、はがれ、鉄筋の腐食など橋全体にわたって老朽化による損傷が進行していることが確認されておりまして、抜本的な補修や補強も早期に行う必要がございます。

 工事の主な内容としましては、橋脚の柱部分の耐震補強、はり・桁・床版の補修や補強、落橋防止対策があります。

 まず、高架下で占用許可を得て設置されております倉庫、店舗、事務所など占用物件の天井や壁の多くが、これらの橋脚やはり、桁などの部材に密着しているため、占用物件を撤去しないと工事を実施することができません。また、橋脚の耐震補強では掘削を伴う工事となることや、はり・桁・床版の補修や補強では足場を設置した工事となるなど、高架下の空間に重機や資機材を搬入して施工する必要がございます。

 以上から、高架下において現在の状況のままで工事を実施することはできません。以上でございます。

◆土岐恭生委員 現状のままでの工事は実施できないということでありました。それはわかりましたけども、立ち退きの期限が3月末であるという通告は、実はことし5月の説明会で初めてされたと、こういうふうに聞いてるわけです。説明会から立ち退き期限まで約10カ月ぐらいしかないわけでありまして、占用者が代替地を探すには時間がかかるわけでありまして、10カ月という短期間では立ち退きへの理解が得にくいのではないかというふうにも思っています。

 そこで、現状はどのような状況になっているのか、お聞きいたします。

◎河合建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 これまで、高架下の道路占用は許可期間を3年としてきましたけれども、中津高架橋については、工事を前提として、平成24年度より許可期間を1年とすることを事前に24年3月にまず占用者にお知らせしております。また、平成26年3月末日をもって占用を解消し、以降は更新しないことについても25年3月に占用者にお知らせしております。

 なお、本年5月の説明会以降、個別に占用者とお会いし、立ち退きに伴う補償金算定に必要な測量への御協力をお願いしておりますが、現在、約8割の占用者の御理解を得ながら測量を実施しているところでございます。以上です。

◆土岐恭生委員 多くの占用者の理解、また協力のもとで取り組みが進んでいるということはわかりました。約8割の占用者の理解を得ながら測量を実施しているというようなことでありましたけども、ただ、今の説明でありますと、現時点では残り約2割の占用者の方が納得していないということになるわけであります。立ち退き期限まで残すところ半年余りというような状況でありまして、今後、こうした占用者に対しても積極的に理解・協力を求めるべく再度の説明会を開催すべきではないかと、このように考えますけども、この点についてはいかがですか。

◎河合建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 本市では、本年5月の説明会で全ての占用者に対して御説明をいたしました。その結果、多くの占用者の御理解を得ることが現在できているものと考えております。

 しかしながら、今回の取り組みを円滑に進めていくに当たりましては、委員御指摘のとおり、現時点で御理解をいただけてない占用者についても御協力をいただかなければならないと考えております。そのため、今後とも御協力いただけるよう説明の機会を設けてまいりたいと考えております。以上です。

◆土岐恭生委員 説明の機会を設けていただけるということでありますので、そういった方々に対して丁寧に説明会を実施していただけるよう要望いたしまして、質問を終わります。


大阪中津高架下 (3)

平成25年9~12月定例会常任委員会(建設消防)


          大阪市会建設消防委員会記録

◯平成25年11月25日

◯議題 

    2.陳情書の審査

     陳情第426号 国道176号中津高架橋補強工事に関する陳情書


○井上浩委員長 次に、陳情書の審査を行います。

 陳情第426号、国道176号中津高架橋補強工事に関する陳情書を議題といたします。  理事者の見解を表明願います。

◎西尾建設局長 本委員会に付託されました陳情第426号、国道176号中津高架橋補強工事に関する陳情書につきまして本市の見解を述べさていただきます。

 陳情の趣旨は、中津高架橋耐震工事等の実施に当たり、道路占用許可の存続を許容し、占用許可者等に対して立ち退きを求めないこととともに、高架橋本体への耐震強度、高架下工作物の調査とその結果の公表、占用者等への説明を求めているものでございます。

 中津高架橋は、昭和7年に完成したコンクリート製の橋で、現在の耐震基準を満足していないことや老朽化が進んでいることなどから、早期に抜本的な補修・補強工事を実施する必要がございます。本橋の高架下には、倉庫、店舗、事務所などの占用物件がございまして、橋脚の耐震補強工事などの際には、高架下空間に重機や資機材を搬入して施工する必要がございますので、占用物件が存続したままでの工事はできないものと考えております。

 占用者の方々に対しましても、本年5月に説明会を開催するとともに、以降も順次個別に御説明を行い、希望された方には、詳細点検の結果、耐震等の判定結果や補強工法の比較などにつきましても、より詳細な説明をしてまいったところでございます。今後も引き続き詳細点検結果等の公表や説明を行い、御理解をいただけるよう努めてまいります。

 また、工事後の高架下空間の利用につきましては、公的利用の優先や公募による選定が基本としております

 本市の見解は以上でございます。何とぞよろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。

○井上浩委員長 見解表明は以上であります。

 質疑なり意見のある方はお願いいたします

◆東貴之委員 お許しを得まして質疑させていただきます。維新の東でございます。

 陳情第426号についてでございますが、今、本市におきましても、近い未来、南海トラフ巨大地震の発生に際して、まちの安全性を高める、防災性を高めるということなどを課題として、今、種々取り組んでおられます。特に、市内の橋梁の耐震対策、これについては兵庫県南部地震以降、計画的に行ってきていただいております。また、未対策の橋梁の中には、このたびの陳情に出された中津高架橋のように高架下に許可を受けた使用者がいるという、そのような老朽高架橋もあるように聞いております。

 まず、中津高架橋の耐震対策、この必要性についてお伺いをいたします。

◎下田建設局道路部橋梁課長 お答え申し上げます。

 建設局が管理する橋梁の耐震化は、管理橋梁767橋のうち耐震化が必要な331橋を対象に実施しており、現在317橋が完了、進捗率は約96%となっております。

 残る14橋のうち、長期間にわたり高架下に占用物件が多数存在する老朽高架橋が6橋あります。これらの老朽高架橋の多くが戦前に築造されたものであり、耐震性が不足している上に老朽化等も進んでいることから、早期に抜本的な補修・補強を行う必要があります。そのため、6橋のうち淀川区の三津屋高架橋については、本年3月、全占用者の退去が完了し、現在、耐震対策工事を実施しており、引き続き災害時の緊急交通路並びに避難路に指定されている北区の中津高架橋の耐震対策を実施いたします。

 中津高架橋は、昭和7年に完成し、80年余りが経過した鉄筋コンクリート製の橋で、現在の耐震基準を満足していないこと、また、ことし1月から3月に詳細点検を行った結果、コンクリートのひび割れ、漏水、剥がれや鉄筋の腐食など、橋全体に渡って老朽化による損傷が進行していることが確認されており、抜本的な補修・補強を早期に行う必要があります。しかし、高架下には占用許可された倉庫、店舗や事務所などの壁や天井の多くが橋に密着して設置されているため、占用物件を撤去しないと工事を実施することができません。以上です。

◆東貴之委員 ただいま御説明いただきましたとおり、管理橋梁767橋のうち全体進捗が96%ということで、耐震を計画的に取り組んでいただいている成果について非常に喜ばしく思っておりますが、ただ、高架下を活用している6橋があるということで、そのうちの1橋、三津屋については既に耐震対策工事が実施されたということでありまして、その対応について急がなければいけないと、このような御答弁でありました。

 この陳情を読ませていただきますと、陳情提出理由の中に、本市が25年になって突如として、一方的に占用許可の更新拒否の通告があったということであります。今まで占用許可をする際に、どのような手続、審査を通過したのか、また、通常であれば、許可をするに当たって、いろんな条件があると思うんですが、その点、御答弁いただきたいと思います。

◎河合建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 橋梁の高架下については、橋全体が道路法に基づく道路となっていますので、高架橋下ではありますが、道路法第32条に基づく道路占用許可手続を行っております。具体的には、道路を使用する必要のある方が道路占用許可の申請をされ、3年ごとの更新手続を行ってきておりますが、老朽高架橋の耐震補強等工事の必要性から、平成24年度以降、1年ごとの更新としております

 占用許可につきましては、一定の審査を行ってきておりますが、これまでは特別の事情がない限り相手方の申請に基づき更新手続を行っております。高架下の占用許可を行う際、道路管理または道路工事等のため本市が必要と認める場合は、占用者の負担において本市の指示に従うことなどの条件を付しております。

 しかしながら、今回の高架下占用解消については、非常に長期間にわたり許可を行い物件が設置されてきた経過や耐震対策の必要性等に鑑み、現在設置されている物件の現在価値や動産の移転費用等の補償を行うこととしております

◆東貴之委員 許可期間については、今は1年ですが、一応3年ということで、実質的に過去は自動継続ということであります。また、許可の条件については、工事を万が一行う必要があるという場合には、占用者の費用において、また大阪市の指示に従うということでありますが、しかしながら、実質的に今まで自動継続をされてきたということも含めて、占用者について一定の補償を行うということであります。

 この中津高架橋につきましては、災害時において緊急の交通路、また避難路に指定をされております。耐震工事の重要性、また必要性については、誰しもが認めるところであり、我々としても多くの市民の皆様のためにもしっかりと進めていただきたいというふうに考えます。

 また、一方で工事が終了した後のことでありますが、この高架下のスペースの管理、また利用について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。

◎河合建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 耐震補強等工事終了後の将来的な高架下用地の利用につきましては、市民の方々の貴重な財産でもあり、これまでのように特定の方々への許可手続を継続するのではなく、構造物の適正な維持管理の観点も視野に、区長を初めとする地域や関係機関の御意見もいただきながら利用のあり方を検討していくこととしております

◆東貴之委員 工事が終了しました後は、当該区の区長、また地域の皆さん、このあたりの意見をしっかり聞いて進めていかれるということであります。

 高架下の管理についての適正化はもちろんでありますが、まずこの周辺のまちづくり、地域全体を活性化するという点からも、資産の有効活用をお願いしたいということと、あとまた、まちの防災性、これを向上させるということからも、高架橋の耐震対策事業につきましては、しっかりと建設局がその責任を果たされるように強く要望いたしまして、質疑を終わります。

◆土岐恭生委員 公明党の土岐でございます。

 私のほうからも質問させていただきますけども、前回の本委員会でも多数の署名が出てるということで質問させていただきました。そのときに、まだまだこの立ち退きに納得されてない方もいらっしゃると。占用者の方々もいらっしゃる。そういった方に積極的に理解・協力を求めて、再度の説明会を開催すべきであると。このように話をさせていただいたわけでありまして、そのとき局のほうからは、説明の機会を設けていきますと、こういう回答があったと思います。

 説明はされたのであろうと思うんですけども、今回このような陳情書が出されているということから、まず初めにお聞きするのは、先日の質疑以降、これまでどのような取り組みを行われてきたのかお聞きをいたしたいと思います。

◎河合建設局管理部路政課長 お答えいたします。

 9月の本委員会の場において委員から御指摘を受けまして、その後も占用者の方々に対し、御理解いただけるようきめ細かに個別に説明を行ってきましたが、さらに10月にも占用者、使用者及び地元関係者の皆様にお集まりいただき、説明を行ってきたところです。

 現在の状況といたしましては、中津高架橋下で全119区画のうち93区画について補償金算定のための測量調査を終了しております。うち1区画につきましては、立ち退き補償契約を締結しているところです。

◆土岐恭生委員 今、説明会はされたということでありますけど、こういった陳情書が出されるということは、やはりまだ相手の方々は理解できる説明になってないというふうに思うわけです。この陳情書を見ますと、立ち退きを前提とした設計あるいは工事の説明については十分納得されてないような、そういうふうに伺うわけです。

 先ほど局長見解もお聞きいたしましたけれども、陳情者等に対して、これまでどのような説明をされてきたのか、お答えいただきたいと思います。

◎下田建設局道路部橋梁課長 お答えいたします。

 ことし5月の全体説明会及び10月の説明の場におきまして、調査結果や抜本的な補修・補強工事の必要性等について説明してまいりました。

 具体的には、本年1月から3月にかけて実施しました詳細点検調査の結果として、コンクリートのひび割れ、漏水、剥がれ、鉄筋の腐食などの損傷状況の写真や点検調書の抜粋等の資料を配付し、補修工事の必要性について説明してまいりました。また、柱や桁など部材ごとの耐震性能判定結果等の資料を配付し、広範囲にわたる補強工事の必要性について説明しました。

 さらに、補強工事の工法比較に関する資料も配付し、耐震補強による橋脚の巻き立てや上部工の落橋を防止する装置の設置などによりスペースが狭くなるとともに、今後の点検や保全のために構造物からの離隔を1.5メートル確保する必要があることや、高架下占用を解消することなく工事を実施することは不可能であることも説明してまいりました。

 今後も引き続き調査結果等の説明や公表を行い、御理解をいただけるよう努めてまいります。以上です。

◆土岐恭生委員 工事を実施するためには、立ち退きは必要であるというようなお話でありました。

 それでは、この陳情項目の一つにあるように、一旦立ち退いても再度戻ってきて占用を継続する、こういう方法というのは本当にないんでしょうか

◎河合建設局管理部路政課長 高架道路下の占用については、国土交通省からの通達により、公的利用の優先や公募による選定が基本であるとされており、これまでのように特定の方々へ占用許可を継続することはできません

 一方で、今回の補強工事により、高架下の利用可能なスペースは非常に限られたものになります。構造物の適正な維持管理の観点も視野に、区長の意見も伺いながら利用のあり方を検討していくこととしています。

◆土岐恭生委員 今のお答えは、従前と同じように使用することはできないというようなことでありましたけども、高架下でこれまで利用されてきた方々の思いもいろいろあると思いますので、やはりこれはきちんと理解、納得していただくということが大事であると思います。

 したがって、今後も引き続き丁寧に説明をしていただいて、御理解いただくように要望いたしまして、質疑を終わります。

◆こはら孝志委員 私のほうからも、この中津高架橋補強工事に関する陳情に関し意見を述べたいと思います。

 私も、中津高架橋、この陳情が出されて初めて現地視察してまいりました。確かに、かなり老朽化が進んでおりまして、漏水箇所も拝見いたしました。確かにこれは大規模な補修、耐震工事の必要があると現に感じたわけでございます。災害時の緊急交通路、避難路でもあるために早急な対応が重要であります。

 しかし、高架下の区画には住居・店舗などもあり、また陳情書に添えられておりました5,000筆を超える署名、これがあらわしておるように市民に親しまれるまちの一部であることから、真摯な対応が求められることは言うまでもありません。高架下の飲食店ですね、カフェをのぞきましたけれども、本当に特色ある店づくりですね。初めお店に入ったときはびっくりしました。経営努力を感じて、改修工事が行われてしまって、こういったお店や人々の集う場所であったり独特の雰囲気が失われることは、非常に残念なことだなと。陳情者の方々も同じ思いになっているのだろうと感じました。

 巨大な中津高架道路の耐震改修工事は、非常に大きな構築物ですから、3年かかると聞いております。これら立ち退きなしに工事を進めることは技術的な困難が伴われると思うんです。しかし、占用者、使用者の方々の営業、生活がかかっていることを考えれば、最大限、陳情趣旨を尊重する立場が本市には求められると考えます。

 よって、この陳情は慎重に取り扱うことが必要であります。引き続いての審査を求めて、意見とさせていただきます。以上でございます。

○井上浩委員長 この際、お諮りいたします。ただいま議題となっております陳情書の取り扱いについて協議するため、委員会を暫時休憩し、協議会に入りたいと思いますが、御異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○井上浩委員長 御異議なしと認めます。よって、委員会を暫時休憩し、協議会を開きます。

△休憩 午後2時28分

△再開 午後2時29分

○井上浩委員長 協議会を閉じ、これより委員会を再開いたします。

 これより採決に入ります。

 陳情第426号については、これを不採択とすることに決することに賛成の方は御起立願います。

     (賛成者起立)

○井上浩委員長 多数であります。よって、委員長発議のとおり決しました。

大阪の中津高架下建築に係る現状のまとめ(その3)

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2014年8月18日 (月)

大阪の中津高架下建築に係る現状のまとめ(その1)

大阪 中津高架下建築 (4)

大阪の中津高架下といえば、「高架下建築のエルドラド」by大山顕さん と呼ばれた高架下マニア注目の地である。しかし、現在は橋の耐震補強を進めているところであり、訴訟もおきているようだ。

現状をまとめてみた。

そもそも「高架下建築のエルドラド」とは、デイリーポータルZの大山さんの記事で紹介されたもの。

http://portal.nifty.com/2008/07/11/b/

「大阪DEEP案内」でも紹介されている。

http://osakadeep.info/nakatsu-2/

http://osakadeep.info/nakatsu-3/

大阪 中津高架下建築 (7)

2012(平成24)年3月14日付けで、大阪市は「老朽高架橋の耐震補強等工事実施に伴う道路占用許可の取扱いについて 」を公表。

建設局が管理する橋梁の耐震化につきましては、兵庫県南部地震以降、耐震化計画に基づき、計画的に対策を実施し、防災性の向上や安全の確保に取り組んできています。
 現在、対策が未実施の橋梁のうち、下記の高架橋については、長期間にわたって(多くは戦前から)、高架下部分についての道路占用許可が申請され、本市の許可を受けた許可取得者により設置されている物件が多数存在しています。
 そのため、今日まで、大規模補修等の抜本的な対策を進めることが困難
でありました。
 しかしながら、これらの高架橋については、災害時の避難路や緊急交通路に指定される等重要な路線にありながら、多くが戦前に築造されたものであり、耐震性が不足している上に、老朽化等も進んでいることから、早期に全面的な補強工事を実施していく必要があります。
 そこで、今後、占用許可の解消や物件の移設について、以下の取扱い方針に基づき、進めていくことといたします。
(中略)
2 占用許可の終了について
 本市は、本高架橋下について、これまで、市民等から占有許可の申請がなされた場合には、本高架橋が道路という公共財産であることから、管理上必要となった場合には撤去等を行うといった条件を付したうえで、道路法32条に基づき、占用期間を3年間とする道路占用許可を付与し、その後許可取得者から更新の申請がなされた場合には、3年ごとに更新手続を行ってきました。
 許可取得者は、当該許可に基づき、高架橋下を占有し、同地に物件を設置して倉庫や作業所、店舗、住居等に使用されています。
 しかしながら、本市としては、上記の高架橋については、今後、全面的な補強工事を行っていく必要があることから、今後の工事予定と整合を図りながら、これまでの占用許可について、期間満了、取消し等により終了させることにいたしました。占用許可が終了すれば、許可取得者は占有を継続することができなくなりますので、物件を撤去して、同地を明渡していただく必要があります。
 そのなかで、優先して事業を進めていく必要のある、三津屋高架橋に関しては、平成24年度以降の占用許可手続きの更新はせず、平成24年度内の早期に明渡しの要請を行うことにいたしました。
 また、他の橋梁の高架下の道路占用許可につきましても、そもそも高架橋自体が老朽化している実態にも鑑み、占用許可の更新期間を1年ごとにさせていただくとともに、今後の工事予定などの状況に応じて、期間満了、取消し等により占用許可が終了した時点で、許可取得者については、現地を明渡していただく必要があります

そもそも「道路法に基づく占用(占有じゃないよ)」とは何か?ということになるのだが

道路占用

http://www.jice.or.jp/jishu/t2/pdf/siryo10.pdf から引用

道路法
 (道路の占用の許可)
第32条  道路に次の各号のいずれかに掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理者の許可を受けなければならない。
 一  電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物
 二  水管、下水道管、ガス管その他これらに類する物件
 三  鉄道、軌道その他これらに類する施設
 四  歩廊、雪よけその他これらに類する施設
 五  地下街、地下室、通路、浄化槽その他これらに類する施設
 六  露店、商品置場その他これらに類する施設
 七  前各号に掲げるものを除く外、道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある工作物、物件又は施設で政令で定めるもの
(以下略)

条文だけ読んでもさっぱりわからんという方は、国土交通省が制度の概要について解説した頁を作成しているので、頑張って読んでほしい。

http://www.ktr.mlit.go.jp/road/sinsei/road_sinsei00000068.html

http://www.hido.or.jp/administration/library/privateuse.php

なお、法律の施行に係る細則にあたる昭和40年8月25日建設省道発第367号建設省道路局長通達「高架道路の路面下の占用許可について」においては

高架道路下占用許可基準
(中略)
 (5) 高架下の占用物件は、次に掲げるものに限るものとする。
  イ 駐車場、公園緑地等都市内の交通事情、土地利用等から必要と認められるもの
  ロ 警察、消防、水防等のための公共的施設
  ハ 倉庫、事務所、店舗等その他これらに類するもの。ただし、次の掲げるものを除く。
   一 易燃性若しくは爆発性物件又は悪臭、騒音等を発する物件を保管し、又は設置するもの
   二 風俗営業用施設その他これらに類するもの
   三 住宅(併用住宅を含む。)

ということで、道路の高架下への住宅設置は昭和40年時点の通達では禁止されていた。ここが鉄道の高架下との大きな違いである。中津高架下の住宅は上記通達の発出以前のものと思われ(産経新聞の記事によると「国道176号が上を通る中津高架橋は、市が昭和7年に築造。市建設局によると同10年ごろから希望者に道路占用権を与え始めたといい、現在も25業者が高架下の120区画で飲食店や工場などを営む。」とのこと。)、非常にレアな存在である。

おって上記通達は規制緩和に伴い改正されているので、最近のものについては下記を参照されたい。

http://www.hido.or.jp/14gyousei_backnumber/2009data/1002/1002koukashita-riyou-mlit.pdf

http://www.mlit.go.jp/road/press/press05/20050909/20050909.html

いままでが、長かったが導入部分である。

大阪 中津高架下建築 (2)

以下、最近の状況をまとめてみる。

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映画にも登場の“レトロな街”中津高架下 立ち退きに「ノー」道路占用者ら、今月中に橋下市長に署名提出へ 大阪・キタ 2013年7月31日 産経新聞

http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130731/wlf13073113220025-n1.htm

「市は「老朽化が進んでいる」として高架橋の耐震化工事実施を決め、今年3月、平成25年度中の立ち退きを文書で通知した。」

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立ち退き撤回を! 中津高架橋占用者 大阪市に5320人署名提出 2013年8月30日 産経

http://web.archive.org/web/20130830142347/http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130830/waf13083013120026-n1.htm

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中津高架橋下の立ち退き問題で橋下批判噴出 2013年9月19日 東京スポーツ

http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/184523/

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国道176号線中津高架下占用存続を守る会がFacebookに参加しました 2013年10月13日

https://www.facebook.com/nakatukoukasita

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国道176号線中津高架下(昭和レトロ街)占用存続を求める会さんがFacebookに参加しました 2014年2月15日

https://www.facebook.com/pages/%E5%9B%BD%E9%81%93%EF%BC%91%EF%BC%97%EF%BC%96%E5%8F%B7%E7%B7%9A%E4%B8%AD%E6%B4%A5%E9%AB%98%E6%9E%B6%E4%B8%8B%E6%98%AD%E5%92%8C%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AD%E8%A1%97%E5%8D%A0%E7%94%A8%E5%AD%98%E7%B6%9A%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B%E4%BC%9A/469317439858388

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中津高架下事件(道路占用不許可処分取消請求・道路占用許可義務付請求)

 2014年2月17日提訴

国道176号線の中津高架下は,昭和7年の建設以来,高架下の有効活用という大阪市の政策により,民間利用(道路占用)が認められ,高架下に工場,倉庫,店舗などが立ち並ぶ独特な景観で知られ,「野獣刑事」等の映画やテレビのロケに用いられたり,近年はハイセンスなカフェが話題になるなど,梅田に近い人気スポットとなっています。 ところが,高架橋を所有する大阪市は,平成25年3月になって,突如として,全ての占用者に対し,耐震補強工事を理由として,翌26年3月末限り明渡しを求める旨通告し,翌年度の占用許可を認めませんでした。 これはあまりにも急な政策の変更であり,占用者や賃借人は重大な損失を受けますし,耐震補強工事は,必要ですが,以前から可能であったことであり,かつ,一斉に立退きを求めずに,空スペースから段階的に行うことが可能であることから,丸甲倉庫を中心とする占用者は,道路占有不許可処分の取消と,道路占用の更新許可を求めて,大阪市を提訴しました。

http://www.ryokufuu-law.com/kankyokiso/

http://www.ryokufuu-law.com/%E4%B8%AD%E6%B4%A5%E9%AB%98%E6%9E%B6%E4%B8%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F/

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大阪・中津の高架下「レトロ街」 占用継続求め提訴 市側が耐震工事で退去通告 2014年2月17日 産経

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140217/waf14021723010029-n1.htm

「34区画を占用する5業者が12月以降、許可更新を相次いで申請したが不許可となり、提訴に踏み切った。」

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耐震工事理由に高架下占用の更新認めず 社長らが大阪市提訴 2014年2月18日 日経

http://www.nikkei.com/article/DGXNASHC1702X_X10C14A2AC8000/

「市は「12年3月時点で、許可の更新を単年度ごとにすることや、将来的に占用の解消が必要になることを文書で通知した。移転費用の補償も提案してきた」(建設局管理部路政課)と説明。」

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「肉か骨かは見方の問題だ!」 橋下大阪市長、議会側の「これが骨格予算?肉いっぱいだ!」批判に反論 2014年2月21日 産経

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140221/waf14022112440017-n1.htm

「また橋下氏は市が耐震化工事を計画する中津高架橋(同市北区)の高架下で飲食店などを営む道路占用者らが、市から突然退去を求められ占用の更新が不許可になったとして、市を相手取り処分取り消しを求める訴訟を起こしていることにも言及。「引っ越し費用などはお支払いさせてもらう」と述べ、規定に基づき一定の金銭的補償に応じる考えを示した。一方「道路だから長く使っていても借地権は発生しない」と強調。市が道路使用許可を出した相手が、実際の利用者に「又貸し」しているケースもあるといい、「道路使用許可を出した人と借りている人でしっかりを話をつけてもらいたい。不服があれば裁判の場でやってもらえばいい」と注文。「裁判の結果には従っていく」と語り、工事終了後の使用許可については、改めて公募審査を実施する方針を明らかにした。」

三原橋でもテナントの撤去交渉は占用許可を都から受けた新東京観光が行い、都からは立ち退きの補償金等もなかったやに仄聞しているところであり、「又貸しの関係は大阪市ではなく当事者で解決すべき」というのは妥当と言えよう。

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立ち退き期限迫る 中津高架下占用者と大阪市対立 2014年3月21日大阪日日新聞

http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/140321/20140321029.html

「市が個別に説得した結果、19日現在、占用7者34区画が3月末までの退去を決めた。提訴した5者を除く13者の多くも補償額などの条件が折り合えば退去する考え。」

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レトロな中津高架下 迫る立ち退き期限 2014年3月25日 関西テレビ

http://www.ktv.jp/anchor/today/2014_03_25.html

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高架下のレトロな魅力知って きょう中津でフェスタ 大阪 2014年6月8日 産経

http://sankei.jp.msn.com/region/news/140608/osk14060802010003-n1.htm

大阪 中津高架下建築 (3)

 

今やっている裁判は、「大阪市は、原告らに占用の許可をせよ」という義務付け訴訟である模様。

行政事件訴訟法
(義務付けの訴えの要件等)
第三十七条の二  第三条第六項第一号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。
2  裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。
3  第一項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。
4  前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第九条第二項の規定を準用する。
5  義務付けの訴えが第一項及び第三項に規定する要件に該当する場合において、その義務付けの訴えに係る処分につき、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をする

義務付け訴訟とはなんぞやということは、下記のサイトに整理されている。

http://www.pref.chiba.lg.jp/seihou/gyoukaku/newsletter/news1-4-2.html

http://www.shojihomu.or.jp/gyoso/shiryo120110617.pdf

現状は、今は何の権利もないで居座っている形である。民事上の契約関係ではなく、行政法上のものであり、借地権、借家権といった民法上の権利は存在せず、借家人を保護するような諸規定は一切適用されない。

行政事件訴訟法
(執行停止)
第二十五条  処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない
2  処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によつて目的を達することができる場合には、することができない。
3  裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。
4  執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。
(以下略)

裁判途中に、大阪市が道路管理権をもって明け渡すよう行政処分を行ったりすると、必ず「判決も出ていないのに強制執行するのはおかしい」という方がでるが、上記のように訴訟を起こすだけでは行政の権限行使は止められない。執行停止の申し立てをして裁判所がそれを認めなければ止められない。

道路法
(原状回復)
第40条  道路占用者は、道路の占用の期間が満了した場合又は道路の占用を廃止した場合においては、道路の占用をしている工作物、物件又は施設(以下これらを「占用物件」という。)を除却し、道路を原状に回復しなければならない。

現状はこの道路法第40条に基づき「占用期間が満了したので占用物件を除却し、道路を原状回復しなければならない」状態であると思われる。

大阪 中津高架下建築 (1)

ところで、大阪の「義務付け訴訟」といえば、大阪中央郵便局を重要文化財に指定することを求める義務付け訴訟を思い出しますな。

http://ocpo-1939.blogspot.jp/

行政に裁量権がある中で、義務付け訴訟で勝つというのは大変困難であるとだけは言っておこう。

大阪 中津高架下建築 (5)

梅田の北側で道路占用許可の更新がされないのが中津高架下なら、南側で占用許可の更新がされないのが大阪駅前地下街の「ぶらり横丁」だ。

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大阪の“顔”消える!? サラリーマンの憩いの場「ぶらり横丁」占有打ち切り 2013年4月24日 産経

http://web.archive.org/web/20130424112402/http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130424/waf13042414250027-n1.htm

「大阪市がJR大阪駅近くにある「大阪駅前地下道」の占用許可を打ち切る方針を固めたことに対し、飲食店が集まる「ぶらり横丁」の店主らの間に動揺が広がった。早ければ来年度にも許可が打ち切られ、店主の一人は「死活問題だ」と頭を抱える。改装される地下道で新たに入札などによる許可を出すことはないとみられ、サラリーマンらの「憩いの場所」は地下道から姿を消すことになる。」

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大阪市、大阪駅前地下道で60年入札せず占用許可 「市民感覚から外れていた」と打ち切りへ 2013年4月24日  産経

http://web.archive.org/web/20130424112319/http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130424/waf13042414040023-n1.htm

「入札などは義務づけられてはいないが、市は「不適切」としており、早ければ来年度にも占用許可を打ち切る。」

ぶらり横丁で入札等を行わないことを認容できないのであれば、中津高架についても現在の占用者の継続的な占用を認めず新規に公募するしかないですわな。

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消える昭和の地下街…占用許可の波 2013年05月27日 レスポンス

http://response.jp/article/2013/05/27/198754.html

「梅田の地下にあるこの小さな地下街が、来春にも消えるといわれている。この地下道の持ち主である大阪市が、来春以降の占用許可を更新しないというのが理由のひとつらしい。
これと似た“境遇”な地下街が東京にある。この大阪駅前地下街より先に姿を消しそうな、三原橋地下街(東京・銀座)だ。」

三原橋の占用については、拙ブログの関係記事を参照されたい。

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-554e.html

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-3f36.html

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老舗串カツ「松葉」、ぶらり横丁…さらば「庶民の味」「青春の味」 大阪駅前地下道の飲食店街、拡幅工事で立ち退き迫る 2014.7.10 産経

http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140710/wlf14071012180010-n1.htm

「大阪市によると、駅前地下道の完成は昭和17年。終戦直後の混乱期は闇市が占拠し、路上生活者の寝床になっていた。市は闇市の解消と衛生面の改善を図るため、飲食業者に「道路占用許可」というお墨付きを与え、開業を許した。」

「着工時期はまだ決まっていないが、市は10月以降の占用許可打ち切りを決めた。この結果、20店舗が立ち退きを迫られることになった。」

大阪 中津高架下建築 (6)

大阪の占用関係の案件としては、花の万博の際に、梅田地下街の新聞売りスタンドの撤去というものもあったなあ。

http://www.hido.or.jp/14gyousei_backnumber/1991_data/seminar9105.pdf の31頁以降を参照されたい。

なお、中津高架以外の大阪市が占用許可を更新しない方針を出している橋梁の現状については、

十三のいま昔を歩こう「高架下の町並みがなくなる さよなら十三と中津の高架下」

http://atamatote.blog119.fc2.com/blog-entry-799.html

が詳しくレポートされているので是非ご覧いただきたい。。

※同じ中津高架下でも阪急電車の高架下については、阪急阪神ビルマネジメントの管理物件であり、今回の紛争とは関係ない。

http://www.hhbm.hankyu-hanshin.co.jp/list/index.php

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