新幹線車両の運搬のために道路公団の料金所を一部撤去していた
「新幹線開発物語」(角本良平著)の中で、下記のような記述がみられる。
運送でとくに頭を悩ましたのは、図体の大きい車両である。(略)
車両基地は品川と鳥飼(大阪府三島町)で、品川へは埼玉県蕨市と東京都江東区の車両工場から、鳥飼へは大阪市、神戸市、山口県の下松市から搬入することにした。(略)鳥飼の方は鉄道から離れているので、道路よりほかに方法がない。下松市からは大阪港へ陸揚げして、あとは道路ということになった。昼間の混雑を避けて、夜間のろのろと運ぶのである。淀川を渡る鳥飼大橋は有料で、その料金徴収所の門がひっかかるので、一時撤去という前代未聞の処置を講じてもらうこととした。
どんな料金所だったかというと
(「道路公団5年のあゆみ」から)
角度はちょっと違うけど、数年前まだギリで鳥飼大橋があった頃はこういう風景に。中央環状線、近畿自動車道、大阪モノレールと沢山の橋が架かっている。
(「日本道路公団年報」から)
「門がひっかかる」程度ですんだんですかねえ。。。
この橋ももう解体されて跡形もなく。
神奈川県立図書館で見た「レイル」には「新幹線試作電車(日立下松工場製)は海上輸送され横浜港に揚陸、臨港線を通って、鴨宮基地に回送された。」というキャプション付きで、新幹線が「汽車道」をDLに牽引されている写真が載っていた。
ここを新幹線が通ったということですよね。。
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