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2015年3月17日 (火)

東京都の未成モノレール計画(環5、環6、環7、環8、江東)

 東京都のモノレールといえば、上野動物園か多摩モノレールだし、環状8号線や環状7号線といえば、エイトライナーメトロセブンである。

 yahoo!知恵袋で「環八モノレール」を調べてみてもdisられているだけだったりする。

 ところが、東京都首都整備局が作成した「モノレール開発計画報告書」にこのようなモノレール計画の路線図が!

 じゃーん

都営モノレール計画(環5、環6、環7、環8、江東)

 

 これは、東京都が昭和44年度から47年度にかけて調査計画を行ったものの報告書なのである。「需要の多い放射方向の輸送は地下鉄を、需要の少ない環状方向にはモノレールを建設することが考えられる」という位置づけだ。

 

 

■昭和44年度:環5モノレール線

都営モノレール計画(環5モノレール)

北側が都電荒川線、南側が都営大江戸線のような感じか。

環6モノレール路線図

 渋谷駅の鳥瞰図が掲載されている。

都営 環5モノレール渋谷駅

 地下鉄銀座線や首都高速道路3号渋谷線を一跨ぎするかなりのハイピアだ。

 新宿駅は、新宿3丁目の交差点に作り、伊勢丹百貨店の2階に直結する構想だ。

 上記に北側が都電荒川線のようと書いたが、車庫も荒川車庫敷地に造るのである。

モノレール荒川車庫

 現状と比べてみたい。

 車両は、跨座式である。上野のモノレールは将来都電の置き換えとするための試験施工的な役割を担っていたというが懸垂式は採用されなかったのだ。報告書には採用の理由に大阪万博等の実績に触れている。

都営モノレール車両

 

■昭和45年度:江東モノレール線

都営モノレール計画(江東モノレール)

 「江東地区防災拠点に関する大規模プロジェクトと東京湾埋立に伴う埋立地利用計画とを盛り込んだうえ効率的な都市交通手段としてのモノレール建設の可能性を検討した」ものである。

 

■昭和46年度:環6、環7、環8モノレール線

都営モノレール計画(環6、環7、環8)2

 

都営モノレール計画(環6、環7、環8)1

 

都営モノレール計画(環6、環7、環8)3

 これは、環状6号線、環状7号線、環状8号線にすべてモノレールを建設しようとするものではなく、東側が環状7号としつつ、西側が本命環状8号、比較対象として環状7号、環状6号として検討するものだ。

 これが環状線の軌道系交通ということで、エイトライナーとメトロセブンの原型となったのだろうか?

 

■昭和47年度:環5北、環8モノレール線

都営モノレール計画(環5北モノレール)

 環5北モノレール線は、上図の点線区間(この頁昭和44年度のカラー図面の白抜き破線区間)であり、「区間は新宿から上野までで、そのほとんどは環5号モノレールと重複している」とされている。

 目白~王子が都電の専用軌道を通るのと、田原町から上野駅に向けての線があることが環5モノレール線との違いだ。

 また、環状8号モノレールが引続き検討されているのは、前年度の環6モノレール、環7モノレールとの比較の結果、環8の優位性が確認されたため引続き検討を進めることになったということか。

 

 これら各路線の駅(停留所)についても資料があるので、おって紹介したい。

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