京都・大文字山に日本道路公団の有料道路計画が調査されていた
だそうですよ。
昭和41年6月1日 - 衆議院 - 建設委員会
○ 岡本 隆一委員 (略) それからそれに付随してお尋ねしたいと思うのでございますが、先日新聞を見ておりますと、大文字山にドライブウエーをつくるのだ、そうして道路公団にそれをやらせる、こういうふうな新聞記事が出ておりました。そして道路公団はすでに予備調査を済ませておるというようなことでございますが、これは純粋の観光道路です。東山ドライブウエーというのは大臣お上がりになったのではないかと思いますが、東山の将軍塚まで上がっていく観光道路ができました。ところがその観光道路を岸さんのときに、高山さんが陳情して岸さんのお声がかりでできたというような道路の模様でございますが、利用率が非常に悪い。道路公団がつくった道路について利用率を、事業費百万円当たり一日の料金徴収額どれくらいかということで比率を私見てみました。そうしますと参宮道路と鳥飼大橋、これは非常にいいです。七百三十九円が鳥飼大橋、八百三十円が参宮道路。これだけ利用率の高いものはどんどん早く償却していくのですね。ところが、それに比べまして大山道路、これが一番悪いのです。これは鳥取県の観光資源の開発ということである程度意味があるかもしれませんが、とにかく大山道路が百四十一円。だから参宮道路に比べまして五分の一というようなことになっているわけですね。さらに東山道路が二百三十一円でそれに続いておるわけなんです。ものすごく利用率が悪い。あるいはそれはこの大文字山のルートをつくれば東山道路の利用効果が少しあがるかもしれません。しかしながらこういうふうな純粋の観光道路を道路公団がやるべきでないと私は思う。また今日道路公団の帯びてきた使命というものは非常に大きなものになってきたと思うのです。国土縦貫自動車道法ができまして、改正されまして、それで道路公団としては開発道路、高速自動車道を全国的に大きく建設していかなければならない。そのためには道路公団としては非常に多くの資金が要る。さらにまた非常に多くの技術者が要るのであります。そういうふうな非常に大きな使命を帯びてきた道路公団がこういうような道草を食うべきでないと私は思うのでございますが、道路公団は、このみずからの使命にかんがみてやはりこういうふうな道草もときにはやむを得ぬ、こういうふうにお考えになりますか。いまのところ実はとても困難だとお考えになりますか。その辺私はお伺いしたいと思います。
○富樫凱一参考人 (日本道路公団総裁) ただいまお話しの東山の有料道路は、仰せのように利用率が悪うございます。したがいましてこれをどうしたら利用率がよくなるかということも検討いたしてみました。それにつながるいわゆる大文字山の有料道路、これは昭和三十六年に京都市の御要望がございまして三十七年に予備調査をいたしました。その結果有料道路としては若干問題もございましたので、それ以上進展いたしませんで現在に至っております。最近京都市のほうでまたこの道路をやってもらいたいという御要望が大阪支社のほうにあったと聞いておりますが、まだ本社のほうには正式には承っておりません。いま先生のお話の御趣旨はよくわかるのでございますが、東山道路につながる大文字の有料道路につきましては、あの辺の情勢も昭和三十七年ごろとはだいぶ変わってもおりますので、それらを今後必要に応じて検討いたしたいと考えております。
○岡本委員 必要に応じて検討いたしたいということは、やる用意がある、こういうふうな意味にとるべきなのですか。私は、こういうふうな純粋の観光道路は民間の資本でやるべきである。だから開発銀行その他の融資がありますから、またその地域は国有地が多いそうでありますね。だからこれは、政府が払い下げるなり出資するなり、そういうことについては、私は財政上のことをよく知りませんが、とにかく私は、道路公団としてはこういうふうなレジャー道路を――大体日本はレジャーが多過ぎると思うのです。たとえていえば、こういうふうな道路をつくるということは、これはもうパチンコ屋を建てたり、温泉マークはどんどん建つけれども、庶民の住宅は相変わらずのあばら家だ、それが日本の実態です。だから、道路にいたしましても、国十開発に必要な道路、あるいはまたほんとうに国民が日常の経済活動に必要な道路、そういうふうな国民生活に欠くべからざる必要な道路というものが非常に立ちおくれておる今日の現状の中で、山をどんどんくずして風致を害する。しかもそれがレジャーのために利用されておる。しかもそのレジャー道路がどんどん発達いたしますと、そのレジャー道路へ行くための取りつけ道路が非常に狭くなって、そのためにそのレジャー道路への取りつけ口でもって非常な交通の困難を来たしておる。 たとえば、適例を申しますと、今度、比叡山のドライブウエーの次に、それに隣接して、奥比叡ドライブウエーというのができました。それが堅田のほうにおりることになっております。そうしますと、堅田方面は従来から、あの国道は何号線でございましたか、旧二級国道でございますが、あれが非常に交通麻痺で困っておったのが、より一そう交通麻痺がひどくなってきて、いまではどうにもならない程度にまでなってきておるわけですね。 だから、一般道路の開発がおくれておる段階で、レジャー道路をどんどん開発して、そこへ多くの観光バスを誘致する。したがって、その周辺の道路は一そう混雑をきわめるというふうな今日の段階において、政府が当然政府資金でやるべき一般道路の開発をなおざりにしておいて、しかもこんなレジャー道路に国の資金を投入する、私はそういうふうな態度はとるべきでないと思うのです。それに対して、いま道路公団の総裁のお答えでは、いや検討さしてもらいたいと思うというふうなことでは、都合によって、採算が成り立つのならやってもいい、採算が成り立たないのならしようがないというふうな意味にもとれないではないのです。しかしながら私は、採算は度外視して――そういうふうなレジャー道路、観光道路については、これは民間資本の開発にまかすべきである。道路公団のような国家目的を持った性格の団体は、これはもっと国土開発のほうに専念してもらうべきである。ことに、いま、道路開発のための人がなくて困っておられるのでしょう。これから後開発しなければならない多くの任務をかかえ、それをどう果たしていくかということについて、あなたのほうは相当人的な面で大きな障壁に当たっておられるというふうに私は見ております。しかし、そういう余技をやる余裕があなたのほうにあるのなら話は別でございます。そういうふうな余裕があるのかないのか、そういうふうな点も加えて、ひとつお答えを願いたいと思います。
○富樫参考人 御趣旨のとおりであると思います。ただ、この席であれはやらないのだというふうにきめるだけ調査がいっておりませんので、先ほどのようにお答えを申し上げたわけであります。
将軍塚へ向かう「東山ドライブウェー」は、当初は日本道路公団の有料道路だったのである。
日本道路公団年報から引用
料金所が分かるだろうか。。
大文字山までどのようなルートをたどるはずだったのだろうか???
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