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2016年4月に作成された記事

2016年4月25日 (月)

階段国道の真相は国交省のウェブサイトに書いてある~「ふしぎな国道(佐藤健太郎著)」の不思議(その8)

 青森県と北海道を結ぶ国道339号の龍飛崎付近にはいわゆる「階段国道」がある。

 日本広しといえども、階段の国道というのはここにしかない。なぜこんな変なものができたのだろうか?よく言われるのは「役人が現地を見ずに地図だけ見てここを国道に決めてしまったため」という話だが、これはいわゆる都市伝説の類らしい。青函トンネルの工事のため、いずれバイパスを作る予定があり、階段と知りながら暫定的に国道指定したというのが真相ということだ(松波成行著『国道の謎』による)。

 

 「ふしぎな国道」 佐藤健太郎著 18頁から引用

 私は松波さんとは時々お酒もご一緒させていただくようなおつきあいをさせていただいているのだが、ここについては納得はしていない。

 そもそも松波さんは市井の一趣味者でいらっしゃり、あくまでも「松波説」であり「真相」と断言できるものなのか?検証もせずに「真相ということだ」と書くのが自称サイエンスライターのエビデンスとはその程度のものなのか?(そもそも「真相ということだ」という文章自体がよくわからん。真相なのか違うのか。サイエンスライターさんが書く文章は違うねえ。)

 

 実はこれには「公式見解」が国土交通省東北地方整備局のウェブサイトに掲載されている。

広報紙「T-com」のハガキを通した読者の方々からの質問に対する回答内容について紹介しております。

ということでQ&Aの形式となっている。その「みち編」の「一般国道」にずばり下記のようなQ&Aが掲載されている。

Q

青森県津軽半島の三厩村に、階段国道(339号)がありますが、曲がりくねった幅の狭い石段が国道になっているのはどうしてなのでしょうか。 (山形県/長谷部さん)

 

A

一般国道339号は、弘前市から五所川原市を経由し、一般国道280号に接し、津軽半島を周遊することのできる幹線道路です。国道の指定は道路法で規定されており、この通称「階段国道」もこの法律に基づき指定されています。

この「階段国道」も国道に指定されるまでは階段はなく、狭く急な坂道でした。この坂道の周辺には竜飛中学校や小学校があり、学校の登下校時に児童・生徒らが頻繁に利用することから、怪我をしないようにと青森県により階段が整備されました

平成5年から平成8年まで青森県の整備事業として、更なる階段の整備が行なわれ現在に至っております。

この路線は昭和49年11月12日に重要な路線であることから国道指定されました。

当時から当該区間を車両が通行できるよう整備する必要があったのですが、近傍の林道等の整備により車両が通行できる迂回路が確保され、国道としての整備の緊急性が低くなったことから、現在も「階段国道」として残っているものです。

(路政課/土井 浩)

http://www.thr.mlit.go.jp/tohokunet/tiikiwotukuru/html/Q-A_michi-ipan.html

 「階段と知りながら国道指定した」のではなく、「坂道だったところを国道指定後に階段を整備した」というのが国土交通省東北地方整備局の回答だ。

 都市伝説を潰したつもりが新たな都市伝説を広めるあたりが流石サイエンスライターだなと感心する次第である。せめてネットで国交省のサイトの検索くらいしてから本を書くべきではないのか?サイエンスライター界ではそんなものを調べる必要もないというのが定石ということなのだろうか。

階段国道は当初は坂道だった

 TO698Y-C1-1という国道指定前1969(昭44)年9月20日に撮影された空中写真を掲載しておくが皆さんはどのように見えるだろうか?

 ところで、バスタ新宿は国道20号なので、バスタ新宿の階段も「階段国道」ではあるのだが。

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2016年4月17日 (日)

国道の番号の付け方はいい加減なのか?~「ふしぎな国道(佐藤健太郎著)」の不思議(その7)

Q.本書を読んでみて改めて思ったのですが、国道の番号の付け方やら選定方法はいい加減ですね。車が通行不能や階段や登山道、アーケードが国道指定されたりして、どうしてこんなことに?

A.道路というのは生き物で、都市の発展に合わせてどんどん姿を変えていきます。あまり細かい規則で縛ると、不都合が生じた時に変更が面倒になってしまいます。ちょっとした経路変更のたびに、いちいち国会で議決が必要となったら、手間がかかって仕方ないですからね。まあそういうゆるさが、政治色の強い道路の建設につながってしまっている面はありますが……。

 しかしそのわりに、国道起終点の規定などはやけに厳格に守られていたりして、こういう変さ加減もウォッチャーとしては面白いところです。

 

現代新書『ふしぎな国道』著者 佐藤健太郎氏インタビュー マニア歴17年のサイエンスライターが語る、あまりにディープな国道♥愛の世界

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40766?page=2

 せっかくなので、「第1回 高速道路ナンバリング検討委員会 配付資料」http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/doc01.htmlからもう一つ。

 「ナンバリングルールの検討」http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/pdf01/7.pdfという資料に「我が国の国道番号(1桁・2桁)ナンバリングの経緯」「我が国の国道番号(3桁)ナンバリングの経緯」 という資料が載っている。

我が国の国道番号(1桁・2桁)ナンバリングの経緯

我が国の国道番号(3桁)ナンバリングの経緯

 国土交通省としては、このように系統づけて国道には付番しているということだ。

 「国道の番号の付け方やら選定方法はいい加減ですね。」と断定するまでいい加減なのかは皆さんのお考えであろうが。

 

 ところで余談となるが、一級国道と二級国道の区分廃止後にもかかわらず、「鹿児島市と那覇市を結ぶ国道58号がなぜ一級国道並の番号を後から付番されたのか」という問いに対する答えが「道路セミナー」1972年6月号「沖縄における一般国道について」建設省道路局路政課長補佐末吉興一・著に掲載されている。

国道58号はなぜ一級国道並の番号を与えられたのか

昭和37年(1962年)の<第3次指定>で44~57号が「県庁所在地、北海道の支庁を連絡する路線を北から付番」としているので、鹿児島県庁所在地である鹿児島市と沖縄県庁所在地となる那覇市は「県庁所在地、北海道の支庁を連絡する路線を北から付番」したルールにのっとり58号となることは自然なのであろう。

 余談ついでに、「沖縄における一般国道について」から沖縄の復帰時に国道となった各路線についても「なぜ国道としたのか」が解説されているので紹介しておこう。

沖縄県の国道その1

沖縄県の国道その2

 このように各路線が道路法に定める国道の要件の何号に該当するかを確認できる。「網値」及び「路線値」については、「国道昇格はどのようにして決められるのか?~「ふしぎな国道(佐藤健太郎著)」の不思議(その5)」において紹介しているので合わせてご参照いただきたい。

沖縄県の国道その3

 また、類似の規模の他県や全国平均とも比較して妥当であると検証している。

 

 こういう実務者の書いた記事とサイエンスライター佐藤健太郎氏の本とを比較して各人が「国道の番号の付け方やら選定方法はいい加減」かどうかをご判断いただければよいのではなかろうか?

 

 ※「第1回 高速道路ナンバリング検討委員会 配付資料」には、旧道路法時の国道ナンバリングの絵もあって素敵だ。http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/pdf01/9.pdf

旧道路法に基づく国道路線図

 この「旧道路法に基づく国道路線図」では、沖縄の国道は何も線が引いていなくて那覇市附近に「26」と番号がふってあるだけだがどうなっていたのか?「沖縄における一般国道について」によると

沖縄県の国道その4

 路線としては、東京から那覇までと最長だが、実延長は最短の国道ということになるのだろうか。

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 この時(※引用者注:1953(昭和28)年の二級国道制定時)の採番でもうひとつ特徴的なのは、青森発の101号から始まって南下し、本州・四国・九州ときて北海道へ戻るという、何だか妙な順序をとったことだ。(略)。この時北海道が後回しになった理由は、筆者にもちょっとわからない。この後に行われた国道指定では、全て北海道から始まって南へ順に番号が振られている。

 

「ふしぎな国道」91頁

 上記の表を見ると、北海道が後回しになったのは1953(昭和28)年の二級国道制定時ではなく、1952(昭和27)年の一級国道制定時である。ここは佐藤氏の単純な間違いであろう。

 私なりに邪推してみると、上記の「旧道路法に基づく国道路線図」によると、東京からまずは1号で伊勢、2号で鹿児島、3号で大分宮崎周りで鹿児島と、東京から西・南に路線を指定したあとに、4号で札幌と北海道が最後になっている。この旧道路法時代の路線設定の流れを1952(昭和27)年の一級国道制定時に引き継いだのではないだろうか?念のために言うとこれはエビデンスが上記の路線図からの発想以外何もないものである。

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国道246号の永田町枝線はなぜ国道になったのか?~「ふしぎな国道(佐藤健太郎著)」の不思議(その6)

Q.本書では、国道にまつわる様々な謎が紹介されていますが、佐藤さんでもまだわからない謎はあるのでしょうか?

A.たくさんあります。たとえば国道246号永田町バイパスです。2006年に、永田町付近の都道が、いつの間にか国道246号の枝線に指定されていました。こういうケースは、他ではほとんど見たことがありません。で、この枝線は、途中で不自然に曲がっています。なんでこのルートなんだろうと地図をよくよく見てみたら、どうやら自民党本部と首相官邸の間を結んでいるように見えます。何か意味があるんだろうなと思いますが、謎ですね。

 

現代新書『ふしぎな国道』著者 佐藤健太郎氏インタビュー マニア歴17年のサイエンスライターが語る、あまりにディープな国道♥愛の世界

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40766?page=3

 図書館で調べれば分かる話を「不思議不思議」といってデマを書き散らしているのに「佐藤さんでもまだわからない謎はあるのでしょうか?」とは正直乾いた笑い以外何も出ないのだが、現代新書を発行する講談社のプロモーション記事(提灯記事)だからやむを得ないか。いしいひさいちの「前戯なき戦い」では、音羽会はもうちいと骨があったんじぇけどのお。

 

 ところで、国交省の「第1回 高速道路ナンバリング検討委員会 配付資料」http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/pdf01/7.pdfに、この「246号の枝線が国道となった理由」があっさりと書いてあった。

国道246号枝線の国道昇格理由 佐藤健太郎「ふしぎな国道」の不思議を一つ解決

 http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/pdf01/7.pdf

「〇三宅坂交差点への本線とは別に、平河町交差点から国会議事堂、首相官邸方面への分岐あり。

〇重要施設へのアクセスの向上、被災時の的確な対応等のため。」

 とのことである。

 これで「国道のふしぎ」が一つ解決だ。

 秋庭大先生なら「官邸と永田町を結ぶ地下道ネットワークは国家機密に関するため国が直接管理する必要があるのだ。」とか言ってくれそうなものだが、そんなにロマンティックなものではないようだ。

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2016年4月11日 (月)

京葉線の中央線方面への延伸と新宿駅予定地~上越新幹線の下に準備。そしてバスタとの関係は?~

 去る4月7日に、国土交通省の交通政策審議会 陸上交通分科会 鉄道部会の「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」が開催され、首都圏の鉄道網の整備方針案が示された。

 そこに「<16> 京葉線の中央線方面延伸及び中央線の複々線化(東京~三鷹~立川)」として 「・東京から三鷹までは京葉線を地下で延伸し、三鷹駅において中央線と相互直通運転を行う。」ことが盛り込まれた。

京葉線延伸新宿駅計画 (2)

http://www.mlit.go.jp/common/001126948.pdf から引用

 ここでは、過去の国鉄資料に表れた京葉線(中央開発線、中央新線)の新宿駅設置予定資料を検証しようとするものである。

 まあ、ぶっちゃけ、過去の上越新幹線新宿駅ネタの使いまわしなのであるが。

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 そもそも東京~三鷹の新路線については、昭和40年代くらいから(詳細は不勉強につき不知)とりざたされており、例えば「交通技術」1975年5月号に下記のような図が掲載されている。

中央開発線

 また、「東工」90年のあゆみ(日本国有鉄道東京第一工事局)1987年1月刊 にも下記のような図が示されており、『開発線計画は、需要追随的な鉄道計画から脱皮し、沿線の都市計画、ニュータウン計画等の都市建設を積極的にリードするものでリニア・モータ方式などの新しい技術を取り入れた21世紀型の鉄道の建設を目指す必要がある。新線計画は、既存の鉄道を補完するとともに積極的に沿線の開発を目指すものである。」とある。

京葉線延伸新宿駅計画 (1)

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 おって、成田新幹線も新宿駅乗入れ計画を持っていた。これも以前、「新宿駅への上越新幹線・成田新幹線の乗入れについて報道をまとめてみた(その2)」という記事にまとめたところである。

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

成田新幹線新宿駅乗入れ (1)

読売新聞 1971(昭和46)年11月26日 朝刊 から引用。

 成田新幹線が断念されるまでの間は、東京~新宿の地下に新幹線と中央開発線の2本の地下新線が予定されていたことになる。

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 ところで、新幹線新宿駅といえば、以前「上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する」のシリーズで取り上げたアレである。

上越新幹線新宿駅構想 (1)

 「新宿駅貨物敷活用基本構想」である。これには、上越新幹線の新宿駅だけでなく、中央新線(=中央開発線≒京葉線延伸)の新宿駅も想定されているのである。後述のとおり今も有効なのかどうかは疑問が持たれるところであるが。

 そこでは中央新線の位置付けとしてこう述べている。

京葉線延伸新宿駅計画 (8)

 1985(昭和60)年の段階で中央線と京葉線の直通運転を想定していたことがわかる。また、上述の「交通技術」1975年5月号とのルートの違いも説明されている。

京葉線延伸新宿駅計画 (4)

 新宿駅近辺のルートは下記のとおり。

京葉線延伸新宿駅計画 (5)

ポンチ絵は下記のとおり。地下3階の上越新幹線と地下5階の京王新線との間を走ることとされている。

京葉線延伸新宿駅計画 (7)

 断面図は下記のとおり。

京葉線延伸新宿駅計画 (6)

 ホームが設置される地下4階のフロア図

京葉線延伸新宿駅計画 (9)

 コンコースが設置される地下3階のフロア図

京葉線延伸新宿駅計画 (10)

 地下2階には中央新線≒京葉線に沿って東西自由通路が設置される。

京葉線延伸新宿駅計画 (11)

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(追記)

 Twitterで、本件について非常に貴重な指摘をいただいた。

 下図は、「大江戸線建設物語」100頁掲載の新宿駅断面図である。代々木方に、何も説明を書いていないが、地下の謎空間がある。

京葉線新宿駅延伸と都営大江戸線新宿駅謎の空間 (1)

 これに、「新宿駅貨物敷活用基本構想」に記載された地下4階の京葉線(中央新線)ホームを重ねてみる・

京葉線新宿駅延伸と都営大江戸線新宿駅謎の空間 (2)

 まあ、大江戸線新宿駅の謎の地下空間と京葉線(中央新線)新宿駅ホームがいい感じにあたってくるのではないか?

 こうやって見ると、JR東日本本社ビルの地下4階あたりに、京葉線のホームがありそうな気がしないでもない。建築雑誌でJR東日本本社ビルの報文を探したのだが見当たらない。どなたかスネーク(略

(追記終わり)

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 ただし問題は下記の図だ。

京葉線延伸新宿駅計画 (12)

 中央新線≒京葉線のホームが設置される部分だけ再開発ビルの荷重制限がかかるようになっている。つまり「地下に構造物ができるので上にあまり重たいものを置かないでね」ということである。しかしこの絵と異なり、この部分には既に高島屋タイムズスクエアビルががっつりと荷重制限も何もないかのように建てられている。

 また、タイムズスクエアビルは地下には機械式駐車場が設置され、とても地下4階にホームなど入り込む余地は無さそうだ。

タカシマヤタイムズスクエア

 (これは「上越新幹線新宿駅は高島屋タイムズスクエアの下に準備されている」というのはデマであるということでもある。)

 私が邪推するに、「新宿駅貨物敷活用基本構想」が出来てから実施されるまでの間に「中央新線の実現可能性」と再開発ビルの荷重制限をすることの是非が議論され、中央新線については考慮しないということになったのではなかろうか。。。

 高島屋と紀伊国屋の間の「設備トレンチ」の下の空間も気になるが。。。

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 ところで、4月4日にオープンしたバスタ新宿と中央新線≒京葉線の駅の関係はどんな塩梅だろうか?

 Yahoo!地図と「新宿駅貨物敷活用基本構想」の図面を合わせてみると。。。

京葉線延伸新宿駅計画 (3)

 ああ、なんかバスタ新宿が中央新線≒京葉線の新宿駅を避けているように見えませんか?

 タイムズスクエアの下を当初通り地下3階に通すのは無理にしても、この辺に空けて待っているのかなあというロマンだけ抱いておくことにしましょうか。。。

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(参考)

 こちらも併せてご覧ください。

「京葉線はかつて新橋経由で都心(新宿、三鷹)に乗り入れる計画だった。」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-1315.html

「リニアモーターカー(第二東海道新幹線)と京葉線のターミナルとなるはずだった汐留駅」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-67ee.html

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(追記)

「京葉線延伸による《新宿-立川間の高速化》について、巨額な設備投資を伴うため、JR単独の整備は不可能」ということらしいですな。

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(余談)

 中央線の地下化というとこんな計画もあった。

中央線複々線化1

中央線複々線化2

土木学会誌 第45巻 第11号から引用

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 <上越新幹線新宿駅関係記事>

 その1 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

 その2 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6883.html

 その3 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-d383.html

 その4 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f365.html

 実際のところどうなっているのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 国会でどのように答弁されてきたのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-6db4.html

 報道をまとめてみた(その1) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-d5ec.html

 報道をまとめてみた(その2) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

京葉線の中央線方面への延伸と新宿駅予定地~上越新幹線の下に準備。そしてバスタとの関係は?~http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-f4a3.html

 「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)表紙トップの上越新幹線ネタを検証してみる http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

大新宿構想時代(昭和50年前後)の上越新幹線新宿駅地下ホーム等の図面http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-bfa5.html

やっぱりバスタ新宿の基礎で上越新幹線新宿駅はできなくなっちゃったんじゃないの?http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1df5.html

上越新幹線 新宿-大宮間ルートの経緯を整理してみるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-6d67.html

上越新幹線の池袋駅はどうなっていたのかhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-2c6b.html

大宮駅付近に見る上越新幹線新宿-大宮ルートの痕跡http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1c4d.html

東北新幹線は浦和市営モノレールの導入空間を空けて今でも待ってるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-0765.html

上越新幹線新宿駅-大宮駅間ルート「川島令三案」を徹底検証してみたhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/--a64d.html

上越新幹線新宿駅と都営地下鉄新宿線及び大江戸線との位置関係を確認してみるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-3b1a.html

「京葉線はかつて新橋経由で都心(新宿、三鷹)に乗り入れる計画だった。」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-1315.html

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2016年4月10日 (日)

そんなにバスタ新宿に売店が欲しければ、とりあえず盛岡バスセンターの売店でも見ておけばええんちゃうのん?

 バスタ新宿の売店ネタをツイートしたら多くのリアクションをいただいたところである。

 みんなそんなにバスターミナルの売店が好きなのか。

 では、もうすぐ廃止されてしまう盛岡バスセンターの売店でも皆で鑑賞しようではないか。

盛岡バスセンター (7)

 カッコイイロゴだ。

盛岡バスセンター (8)

 シンプルな建物である(こっちから見た時は)。

 では入ってみよう。

盛岡バスセンター (10)

 真っ先に目に入る麺類のコーナー(中華そばと南部そば・うどん)。

盛岡バスセンター (11)

 そして売店。カネボウチューイングボンにフルタチョコレート。。。

盛岡バスセンター (12)

 喫茶コーナー。フジワラ売店というらしい。

盛岡バスセンター (25)

 新聞スタンド等にはフジワラショップと書いてあるが。

盛岡バスセンター (23)

 大学芋やスイートポテトも売っている。

盛岡バスセンター (17)

 バスセンターの紹介なのだからバスの発着所の写真も紹介しておかねばなるまい。

盛岡バスセンター (18)

盛岡バスセンター (19)

 多くのバスがひっきりなしに出入している様はバスタ新宿にもひけをとらない。

盛岡バスセンター (21)

 東京だと国際興業色だがこちらでは岩手県交通だ。いずれも小佐野賢治系列だが。(山梨交通は西武のピストル堤と小佐野が取りあって小佐野系列のバス会社になったと記憶する。)

盛岡バスセンター (22)

 吉田時計店さんは中森明菜が大好きなようだ。

盛岡バスセンター (29)

盛岡バスセンター (14)

 出札付近。

盛岡バスセンター (1)

 バス経路図

盛岡バスセンター (2)

 昔から「プータロムラ」って何だろうと思っていたのだが、こういうことらしい。

盛岡バスセンター (13)

 出札口付近から再度売店方面を望む。2階にはヤマハやカワイの音楽教室がテナントとして入っているようだ。

盛岡バスセンター (4)

 出札口側の出入口

盛岡バスセンター (6)

 バスセンター前の交差点から望む。交差点の轍掘れがものすごいことになっていた。

盛岡バスセンター (16)

 バスの入り口側

盛岡バスセンター (15)

 地下への階段が封鎖されていた。何があったのだろうか?

(追記)さっそくご教示いただきました。有難うございます。

盛岡バスセンター (9)

 バスの出口側。

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旧盛岡銀行(岩手銀行旧本店本館)

 近傍には名建築も残る。これは国登録有形文化財 岩手銀行旧本店本館。明治44年辰野金吾・葛西萬司の設計とのこと。

岩手県公会堂 (1)

岩手県公会堂 (4)

 こちらも国登録有形文化財の岩手県公会堂である。

岩手県公会堂 (3)

 レストラン公会堂多賀のタイポに目を引かれてしまうのは止むを得ないところである。

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「秘境路線バスをゆく」 (イカロス・ムック)には、盛岡バスセンター以外にも多くのバスターミナルが紹介されているので是非お買い求めを。

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2016年4月 7日 (木)

バスタ新宿は、やっぱり国道20号だった。

 2016年4月4日バスタ新宿がオープンした。

バスタ新宿は国道20号 (15)

バスタ新宿は国道20号 (28)

施設内は用途ごとに階層を分けた。4階は高速バスの乗降場や待合施設、3階はタクシー乗降場、2階は駅の改札や歩行者広場とした。2階で国道20号と接する。

 

日経コンストラクション 渋谷 和久

日本一の「バスタ新宿」線路上空に開業

http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/knpnews/14/660651/040300012/

 いやいや、バスタ新宿は国道20号そのもの。「2階で国道20号と接する」なんて書いてはあきまへん。日経BP社の出版物でも「日経トレンディ」ならともかく、これは「日経コンストラクション」で土木の専門誌のはず。施主の国交省の担当官も読むのだから、読者に刺さる記事を書かなきゃ。(すまん。「刺さる記事」って書いてみたかっただけ。)

 日経コンストラクションの編集者も、そういう土木の世界が分かるライターさんに発注しなきゃダメでしょ。渋谷和久くんは、紙ベースの締め切りまでに再勉強で書き直しだな。

 

 ということで、バスタ新宿オープン当日の官報を見ると、やっぱり国道じゃないか(歓喜)。

バスタ新宿は国道20号 (1)

 「立体的区域の区間」というところがミソで、通常の道路区域と異なり、線路や5階以上のルミネには道路法の「道路内の私権制限」や建築基準法の「道路内の建築制限」が緩和されているのだ。そういうところを書いてこそ専門誌のライターだよ渋谷くん。

バスタ新宿と立体道路

 https://www.hido.or.jp/study/files/pdf/application_02.pdfから引用。

 前回の記事ではこのような管理区分を紹介したが、実際に現地ではどのようになっているかというと

バスタ新宿は国道20号 (22)

 <管理者>

 2階:JR東日本新宿駅と国土交通省東京国道事務所

 3階:国土交通省東京国道事務所

 4階:新宿高速バスターミナル(株)

となっている。4階も道路のはずなのに、何故バスターミナル(株)が管理者なのか?

 上記の記事では「4階バスターミナルは(中略)4階全体を道路との兼用工作物とし(略)管理をバス協会に委ねることも検討」とある。

 実際にはバス協会ではなく、新宿高速バスターミナル(株)が、「道路とバスターミナルの兼用工作物である4階」の管理を国交省から委ねられたということなのだろう。

 ちなみに「兼用工作物」とは、道路法第20条に定められている。例えば、「川の堤防の上を走る道路が河川と道路の兼用工作物になっている」というような具合だ。詳細はhttp://www.hido.or.jp/14gyousei_backnumber/2011data/1203/1203houreiQ&A.pdfでお勉強だ。

 2階は、上階に上がるエスカレーターやエレベーターが「国道」となるのだろう。

バスタ新宿は国道20号 (23)

 東京国道事務所が管理する国道です。

バスタ新宿は国道20号 (26)

 東京国道事務所が管理する国道です。

バスタ新宿断面図(大林組サイトから)

 大林組ウェブサイト「新宿駅南口の「まち」が見えてきた  新宿駅南口地区基盤整備事業、新宿駅新南口ビル(仮称)新築工事」http://www.obayashi.co.jp/projects/project31から引用。

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 能書きは大概にして、敷地内からバスタ新宿が道路法の道路そのものであることの証拠を探していこう。

バスタ新宿は国道20号 (16)

 早速3階に(私のような道路マニヤには)見慣れた黄色い車が!!

バスタ新宿は国道20号 (20)

 国土交通省道路パトロールカー!!!

バスタ新宿は国道20号 (21)

 そして場内の行き先表示が青看板!!!!

バスタ新宿は国道20号 (24)

 規制標識の裏面には

バスタ新宿は国道20号 (25)

 「設置者:東京都公安委員会」「管理者:原宿警察署長」!!!!!

バスタ新宿は国道20号 (11)

 横断歩道もあるぞ!!!!!!

 やっぱり道路じゃないか(歓喜)。

バスタ新宿は国道20号 (2)

 青看板は、甲州街道からバスタ新宿への進入路のドン突きにも見ることができる。

 ところでこれを見てくれ。こいつをどう思う?

バスタ新宿は国道20号 (12)

バスタ新宿は国道20号 (13)

 バスタ新宿の3階、4階案内図なのだが、そこを自動車で一般ユーザーが走るわけでもないのに、この区画線の異常なまでの書き込みは、これもやはりバスタが道路だからなのだろうか??

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 私があんまりにも、「バスタは道路だ」「バスタは国道だ」と言ったせいなのか、「バスタ新宿は道路だから売店一つ無い」というツイートが散見された。

 いやいや、例えば名阪国道のサービスエリアの売店や食堂だって道路区域内に合法的に建築され営業している(道路法第32条の占用物件に該当。)。おまけに4階は兼用工作物だからバスターミナルに必要なものは大抵のものは法律上は可能だと思う。個人的には狭くてバス運行上必要最小限のものしか置けなかったんじゃないかと思う。

バスタ新宿の売店予定地は国道20号 (27)

 上記の4階案内図をよく見ると「売店」と書いてある。

バスタ新宿の売店予定地は国道20号 (26)

 ところが残念ながら現地には何もないのであった。。。。(何故なんですかね。。)

 (追記)

 ※どうしてもバスターミナルの売店が気になる方は

「そんなにバスタ新宿に売店が欲しければ、とりあえず盛岡バスセンターの売店でも見ておけばええんちゃうのん?」
http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-df7c.html

 という記事を書いたので、そちらもご参照いただきたい。

 ちなみに「道路だからベンチが置けない」というツイートも見かけたが、じゃあ一般道のバス停にあるベンチは何ですか?と。。

 なお、「道路上に売店やレストランは建てられるのか?」に関連すると、菊竹清訓氏の東名高速道路・海老名SA「オーバーブリッヂレストハウス」の検証(http://www.jsce.or.jp/committee/hsce/forum/pdf/forum47.pdfの23~24頁参照のこと。)から「自動車と建築」堀田 典裕・著の検証等やることが山ほどあるのだ。

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 まあ理屈ばかりもナニなので、高速バスが出入する動画でも見てほしい。

 前半は4階の乗車ホーム 後半は3階の降車ホームを経て甲州街道に出るランプウェイへ入るところである。

バスタ新宿は国道20号 (6)

 高速道路好きには「東名方面」「中央道方面」「関越道方面」「東北道・常磐道方面」「東関東道・アクアライン方面」と「なにその5方面作戦」と歓喜する御褒美状態である。さっきから歓喜ばかりしとるな。

バスタ新宿は国道20号 (5)

 待合室や切符売り場と隣接するB線だけバス乗り場との間にドアがある。

バスタ新宿は国道20号 (8)

 A線、C線、D線は吹きさらしだ。

バスタ新宿は国道20号 (30)

 D線

バスタ新宿は国道20号 (31)

 3階から4階にバスが上がってくるところ

バスタ新宿は国道20号 (32)

バスタ新宿は国道20号 (33)

バスタ新宿は国道20号 (34)

バスタ新宿は国道20号 (35)

 4階の片隅で複雑なバスの出入を仕切る管制室??

バスタ新宿は国道20号 (36)

 4階から3階に降りて来た出発の小田急バスと3階で降車して回送のリムジンバス

バスタ新宿は国道20号 (37)

 3階にはタブレットがずらりと並ぶ観光案内所が。

バスタ新宿は国道20号 (3)

 オープン初日なので取材のカメラが入っていました。

バスタ新宿は国道20号 (18)

 国道20号バスタ新宿から国道20号甲州街道へ出場するJRバス

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京王バスセンターさよなら写真

 京王新宿高速バスターミナルでは、前日まで「思い出パネル展」が開催されていた。

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(追記)

 代々木駅側のテラスに国土交通省の「道界鋲」があった。「ここまでは道路だよ」という境界を示すしるしだ。

バスタ新宿は国土交通省の道路

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2016年4月 3日 (日)

バスタ新宿は国道20号そのもの?~立体道路制度の活用~

 バスタ新宿が4月4日に開業する。

 ところで、バスタ新宿の記者発表は国土交通省東京国道事務所が行っており、そのタイトルには国道20号の「おにぎり」が付けられている。

バスタ新宿は国道20号

 バスタ新宿は、国道20号(甲州街道)から分岐しているから?そうではなく、バスタ新宿自体が国道20号なのである。(多分。当日官報告示されたら確認するので確定はちょい待ち。)

 →オープン当日の官報で確認したら間違いなし!

 →https://kanpou.npb.go.jp/20160404/20160404h06748/20160404h067480008f.html

 バスタ新宿は「立体道路制度」を活用しているのだ。

 立体道路制度とは、ざくっというと、道路法の「道路内私権制限」と建築基準法の「道路内建築制限」を規制緩和して道路と建物を共存させる制度だ。

 詳しくは、国交省のサイトへ→http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/ppp/kenkyu/pdf04/6.pdf

 立体道路第一号で有名なやつが阪神高速の梅田出口ランプだ。

阪神高速梅田出口立体道路 (2)

(詳しくは→http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-2128.html

 バスタ新宿は、立体道路制度を利用して、JRの線路の上のうち進入路とバスターミナル等がある3階、4階だけを道路法の道路としたもの。そのため、道路財源を活用した旧建設省系の東京国道事務所の事業となっている。バスだからといって旧運輸省系の事業ではないのだ。

バスタ新宿と立体道路

https://www.hido.or.jp/study/files/pdf/application_02.pdf から引用。赤線は引用者が追記。

 

 東京国道事務所の記者発表資料から引用すると、下記【立面図】の赤線部分が「立体的な道路区域=国道20号そのもの」となるのだろう。(東京国道事務所で関係図面を閲覧して来れば確定できるが、趣味で本職の方の手を煩わせるのは本意ではないのでそこまではやる気なし。)

バスタ新宿は国道20号2

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 ところで、立体道路を活用したバスターミナルというと、大阪の湊町にあるOCATが印象的だ。

OCAT 立体道路

 ビルに入る直前にETCアンテナのガントリーがあるあたりが高速道路感が溢れていて猶更よいものとなっている。

下図のハッチの部分が道路(阪神高速道路)区域となる。

OCAT 立体道路

(財)道路空間高度化機構の「立体道路事例集」42頁から引用(御覧になりたい方は日比谷図書館で閲覧できますので是非。)

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 また、立体道路制度を活用した駅と道路の交通結節点ということであれば、JR小倉駅と北九州モノレールの関係も素敵だ。

小倉モノレール 立体道路

 以前の記事でも書いたが、都市モノレールのインフラ部分(橋脚等)は、道路法上の道路なので、JR小倉駅の中に「モノレール=道路区域」が設定されている。

小倉モノレールと小倉駅の道路区域(立体道路)

 (財)道路空間高度化機構の「立体道路事例集」115頁から引用

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 立体道路からは離れるが、渋谷の幻のバスターミナルということで「東急プラザは東急ターンパイクのバスターミナルになるはずだった」という記事を書いたこともある。

渋谷駅 2階

「汎交通」1958年5月号「渋谷周辺の交通事情と東急の計画」(馬淵寅雄 東急電鉄常務取締役・著)から引用

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 バスタ新宿関係の記事では、以前「【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その1)」という記事を書いた。

 バスタ新宿下には、もともと玉川上水が走っており、今回の工事に先立ち、移設しているのだ。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水 (2)

 上図は、「日本鉄道施設協会誌」2008年1月号「新宿駅南口地区基盤整備事業に伴う玉川上水用地処理」森重達美、佐藤英明、柴田勇・共著(いずれもJR東日本東京工事事務所契約用地課)から引用のうえ加筆したもの。

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 また、バスタ新宿の下には、上越新幹線新宿駅ができるはずだった。(高島屋タイムズスクエアの下にあらず。)

 その辺は「上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する (玉川上水と新宿駅南口地区の開発について・超番外編その3)」や「上越新幹線新宿駅は実際のところどうなっているのか? (玉川上水と新宿駅南口地区の開発について・超番外編その7)」あたりを見ていただければ幸いである。

 バスタ新宿の工事に伴い、上越新幹線新宿駅がどのように考慮されていたかが気になる方もいらっしゃるだろうが、筆者の考えは消極的で「今回の工事で新幹線駅はもう作れなくなったのではないか」というところである。

上越新幹線新宿駅位置図

「新宿駅貨物敷活用基本構想」から引用のうえ赤線を加筆したもの

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 ところで新幹線新宿駅といえば、往時の国鉄の「大新宿駅構想」であるが、「交通技術」1975年4月号「新宿副都心総合整備計画の概要」にバスタ新宿とJR新宿ミライナタワーのような絵面が見て取れる。

バスタ新宿とJR新宿ミライナタワーの前身?

そういう意味では40年前からの構想がようやく実現したということか。

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