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2017年1月13日 (金)

やっぱりバスタ新宿の基礎で上越新幹線新宿駅はできなくなっちゃったんじゃないの?

麻生太郎財務相、北陸新幹線のダイヤ改善に「新宿から引くとか」

 

 麻生氏は「確か北陸新幹線は1時間に2本しか通っていない。簡単な理由で東京-大宮間が混雑しているから」と問題点を指摘。その上で、「東京に関してはいっぱいなんだから、新宿から(大宮を結ぶ路線を)引くとかさ。そういったものも入れて計算しないと(いけない)。元の元が詰まっているのだから」と持論を展開した。

 

2016(平成28)年12月13日付産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/161213/ecn1612130015-n1.html から引用

というニュースが流れた際に「新宿駅は何十年と北陸新幹線用に空けてきたスペースを遂に諦めてバスタ新宿作っちゃったんじゃないのか?」なんて書き込みが見られたそうだ。

 言い出しっぺは俺だが。

「上越新幹線新宿駅は実際のところどうなっているのか?」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 上記の記事でも紹介したのだが、バスタ新宿を施工した大林組のウェブサイト『「新宿駅南口地区基盤整備事業」と「新宿駅新南口ビル(仮称)新築工事」の施工エリア断面図』と題した工事のイラスト等からすると、上越新幹線新宿駅ホーム予定地を工事でいじっているようなのである。

 

 その際は、詳細な図面ではないので、多分ダメっぽいけど。。。くらいの気持ちであったが、今般詳細な図面を入手したのでご紹介したい。

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 まず、前提条件として、上越新幹線新宿駅のホームの位置を確定しなければならない。

 「大新宿構想時代(昭和50年前後)の上越新幹線新宿駅地下ホーム等の図面」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-bfa5.htmlで紹介した「新宿駅将来計画」国鉄東京第三工事局調査課補佐・石倉勝美・著 掲載の平面図。

大新宿構想時代の上越新幹線新宿駅地下ホーム (3)

 そして「建築ニュース」1975年5月号「新宿駅の今と昔その将来」市川政治・中山秀雄・著 社団法人鉄道建築協会・刊 掲載の断面図。

大新宿構想時代の上越新幹線新宿駅地下ホーム (17)

 以上が、貨物駅跡地を含めて全て国鉄の手で開発しようとしていた1975(昭和50)年前後の構想図面である。

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 「上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.htmlで紹介した「新宿駅貨物敷活用基本構想」

上越・北陸新幹線新宿駅地下ホーム

上越新幹線新宿駅位置図

 以上が、貨物駅跡地を売却する前提で整理した1985(昭和60)年の構想図面である。

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 いずれの図面を見ても、「現・埼京線・湘南新宿ラインホーム下の地下3階」に上越新幹線のホームが想定されていることがお分かりになるだろう。

 そしてバスタ新宿がどのように線路上空にかかっているかというと、「日本鉄道施設協会誌」2008年1月号に「新宿駅南口地区基盤整備事業に伴う玉川上水用地処理」森重達美、佐藤英明、柴田勇・共著 に下記のような平面図がある。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水

 上越新幹線新宿駅ホーム=埼京線・湘南新宿ラインホームの上にがっつりバスタ新宿の人工地盤が覆いかぶさていることが分かる。

 前述の大林組のサイトを見てみるとバスタの建物の基礎が埼京線・湘南新宿ラインホームの地下に構築されている。問題はこの絵では、新幹線ホームの地下3階を塞いでしまっているのかどうかがよく分からなかったことである。そのため、「上越新幹線新宿駅は実際のところどうなっているのか?」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.htmlでは結論をぼやかしていた。

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 その後、調査を続けてきたところ、当該箇所の細かい図面を入手したのでご紹介したい。そして、ブログ読者の皆様に「地下3階に上越新幹線新宿駅ホームが入る余地が現在も残されているのか?」をご判断いただきたい。

 それは、一般社団法人セメント協会http://www.jcassoc.or.jp/index.htmlが発行する月刊誌「セメント・コンクリート」http://www.jcassoc.or.jp/cement/1jpn/jj3a_archive.html2012(平成24)年9月号掲載の「 開発の進む新宿駅南口の基盤整備 《都市の悩みを技術が解決へ》 」で、著者は、JR東日本東京工事事務所工事管理室 網谷岳夫氏、JR東日本 建設工事部 構造技術センター 醍醐宏治氏、JR東日本 東京工事事務所 新宿ターミナル 星野正氏である。

 この報文は、「『新宿交通結節点整備』において山手貨物線(埼京線)直下で行った地下軀体の構築について報告するものでる。」(12頁)と目的にぴったりだ。

バスタ新宿の基礎が上越新幹線ホームの支障に1

 まずは、13頁に掲載された全体図を見てみよう。1番2番の埼京線・湘南新宿ラインの南行ホーム、3番4番の埼京線・湘南新宿ラインの北行ホーム、そして5番の中央線等の特急用ホームの下に構造物が見て取れる。

バスタ新宿の基礎が上越新幹線ホームの支障に3

 そして14頁に掲載された詳細な地下軀体断面図をご覧いただこう。

バスタ新宿の基礎が上越新幹線ホームの支障に2

 電気室や機械室が入る地下1階、地下2階の下にはガッツリと太い「本体基礎杭」が入っている。

 ここに3面6線の新幹線ホームが入るのか?

 参考に東北新幹線上野駅の断面図と比較してみよう。

 コンクリート工学1985(昭和60)年4月号小特集*東北新幹線上野~大宮間工事 「上野~大宮間建設工事の概要  」国鉄新幹線建設局工事課総括補佐 藤田 昌宏・著https://www.jstage.jst.go.jp/article/coj1975/23/4/23_28/_pdf

新幹線上野地下駅断面図

 上野駅は地下4階の2面4線だが、必要な地下空間のイメージはつかめるだろう。

 

 どうだろう、皆様は、バスタ新宿の地下基礎の7本の杭の中に新幹線ホームが収まるイメージは持てるだろうか??(どう考えても無理でしょ。これ。←私の心の声。)

 もっとも、バスタ新宿の計画にあわせて新幹線のホームの位置を変更した可能性もあるので一概には言えないが、昭和40年代以来新幹線ホームを想定してきた地下空間はもう無いと言って差し支えないのではないか?

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 奇しくも、この記事を書いている2017年1月12日に信濃毎日新聞に下記のような記事が掲載された。

過密ダイヤ 改めて注目 新幹線 東京―大宮間

 

 北陸新幹線(長野経由)で未着工となっている福井・敦賀以西の延伸に向けて与党の検討が進む中、東京―大宮(30キロ)の新幹線ダイヤの過密問題が改めて注目を浴びている。同区間は北陸だけでなく、東北、上越の両新幹線も通っており、延伸に伴って増便させる場合にはJR東日本は大宮発着も想定しているからだ。

(中略)

 「東京―大宮間がいっぱいだ。もう一本(線路を)引くのを計算しないと話は成り立たない」。麻生太郎財務相は昨年12月13日、記者会見でこう発言。北陸新幹線敦賀―新大阪の早期開業に関し、大宮以南の線路を増強し、運行本数を拡大する必要があると指摘した。10年ほど前に与党内で一時浮上した新宿と大宮を結ぶ新幹線構想にも言及した。

(中略)

 一方、JR東日本は、巨額の投資が必要な大宮以南の線路増強について慎重だ。「現有の新幹線設備を有効活用することで、利用状況を踏まえた列車本数を確保できると考えている」(広報部)とする。今後、需要が増える場合には「大宮発着の列車の運行などを必要に応じて検討していくことになる」との立場だ。

(後略)

 

http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170112/KT161230CUI090002000.php

 

 「そりゃ、当初新幹線新宿駅ホームを想定していた場所はもう使っちゃったからねえ」というのが私がこの記事を読んだ感想である。

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 当該工事現場のレポを大山顕さんが書いているので、併せてご覧ください。

 「まさか埼京線の下があんなだったとは……!」

 http://www.k-mil.net/hensyu/ittemita/shinjuku1.html

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 <上越新幹線新宿駅関係記事>

 その1 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

 その2 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6883.html

 その3 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-d383.html

 その4 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f365.html

 実際のところどうなっているのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 国会でどのように答弁されてきたのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-6db4.html

 報道をまとめてみた(その1) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-d5ec.html

 報道をまとめてみた(その2) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

 「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)表紙トップの上越新幹線ネタを検証してみる http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

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コメント

上越新幹線は池袋止まりにするしかないですね(がっかり

投稿: 七紙 | 2017年1月16日 (月) 01時15分

そうか! 新宿はダメでも池袋終点という手があったか!

投稿: ロイス | 2017年1月16日 (月) 13時43分

ただこのB1B2だって従来基礎杭だったところを掘っていて
一番右の杭なんて掘削した部分が消えてるように見えるし
やろうと思ったらそこらへんはどうとでもなるのでは?
ビルの基礎杭を切って地下鉄通す工法とかないことはないですし
ただ6番線の地下あたりまで掘らないと2面4線すら難しそう

投稿: 通りすがり | 2017年1月28日 (土) 20時19分

七神様
ロイス様
http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-2c6b.html
に池袋を「通過」する上越新幹線の想像図を掲載したのであわせてご覧ください

投稿: 革洋同 | 2017年3月16日 (木) 00時38分

通りすがり様

地下鉄がアンダーピニング工法でビルの既設杭の下を受け変えて通すことがあるのは承知していますが、それはあくまでも別事業者の場合。
今回は両方ともJRが工事をしているのですから、わざわざ2度手間になるようなことはしない、つまり上越新幹線のホームの必要性を感じていないということなのかなあと。

投稿: 革洋同 | 2017年3月16日 (木) 00時42分

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