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2017年2月に作成された記事

2017年2月25日 (土)

リニアモーターカー(第二東海道新幹線)と京葉線のターミナルとなるはずだった汐留駅

 「京葉線はかつて新橋経由で都心(新宿、三鷹)に乗り入れる計画だった。」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-1315.htmlにおいて、京葉線が当初は晴海、新橋、赤坂見附、新宿、浜田山、三鷹と経由して中央線に乗り入れる計画だったことを紹介した。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (2)

 「第27回停車場技術講演会記録」307頁(「総武開発線計画について」国鉄東京第一工事局調査課・林良一氏)から引用

 また、それに併せて、汐留駅を第二東海道新幹線と京葉線(総武開発線)のターミナルとする構想であったことも紹介した。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (1)

 「第27回停車場技術講演会記録」306頁から引用

 その構想図がこちらである。「新幹線ホーム(第2東海道)」という字が見える。

汐留駅は京葉線総武開発線とリニアモーターカーのターミナルとなるはずだった (2)

 「第27回停車場技術講演会記録」317頁から引用

 もう一つドン!

汐留駅は京葉線総武開発線とリニアモーターカーのターミナルとなるはずだった (1)

 「第27回停車場技術講演会記録」318頁から引用

 こちらにも「新幹線ホーム(第2東海道)」という字と車輌らしきものが見える。拡大してみよう。

汐留駅は京葉線総武開発線とリニアモーターカーのターミナルとなるはずだった (3)

 リニアモーターカーだ!それも大阪万博のやつ!

 若人達にはピンとこないかもしれないが、私のようなおっさん世代には、リニアモーターカーというとこいつなのである

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 「そもそもリニアモーターカーは中央新幹線のはずであって、第二東海道新幹線なんか知らんぞ」とおっしゃる方もいらっしゃるだろう。

 ところが、歴史をたどってみると、元々はリニアモーターカーと言えば第二東海道新幹線のことだったのである。

 いつもながらではあるが、国会の答弁を見てみよう。

○勝澤分科員 もう一問だけ、時間がありませんので。

 この運輸政策審議会の総合交通体系の答申によりますと、超高速の第二東海道新幹線の建設という構想が出されておりますけれども、最近新聞、雑誌などで、相当技術的な開発も進んで、具体的にいろいろと述べられておるのですが、この機会にぜひこの超高速の第二東海道新幹線についての構想をひとつ御説明願いたいと思います。

○山口政府委員(運輸省鉄道監督局長) 超高速鉄道による第二東海道新幹線の構想でございますが、これは先生御指摘のように、運輸政策審議会の答申の中に、需要のきわめて多い東京-大阪間においては、超高速第二東海道新幹線を建設する必要があるという趣旨のことがございます。そして一方、私ども運輸省の機関でございまする運輸技術審議会というのがございまして、この運輸技術審議会におきまして、超高速鉄道に関する技術的な問題を検討いたしまして答申をしております。その内容によりますと、東海道新幹線につきましては、その需要の予測を、航空機あるいは高速道路、そういう影響を考慮した上で検討いたしましても、昭和六十年度には大体四十年度に対して六倍半の需要があるであろう。そして現在の東海道新幹線の最大の輸送力というものは、昭和五十三年度ないし五十五年度にはもう限界に達してしまってどうにもならないということになるであろう。したがって、そこに新しい超高速鉄道が必要なわけでございます。

 東海道の新しい鉄道を、表定速度を別にいろいろ試算を行なって、どういうようにすれば一番輸送力が大きく経済的であるかということをやってまいりましたところ、浮上方式による表定速度三百キロメートル、時速三百キロメートル以上の超高速鉄道にすることが一番合理的である。そして、その超高速鉄道の技術的な可能性というものを運輸技術審議会でいろいろ各種の方式について検討をいたしまして、これがたとえば磁気浮上方式だとか空気浮上方式だとかあるいは車輪支持方式だとか、あるいはモーターにつきましてもリニアモーター方式だとか、その他現在の推進方式だとか、いろいろあるわけでございますが、そういった各種の方式を検討いたしました結果、浮上方式といたしましては磁気浮上方式、推進の方式としてはリニアモーターの推進方式ということが最も望ましい、こういう結論が出たわけでございます。それでこういう方向にのっとりまして、国有鉄道におきましていまその技術開発を進めておる、こういう段階でございます。

 

昭和47年03月24日 衆議院 予算委員会第五分科会

 この答弁が行われたのは1972(昭和47)年であり、 「第27回停車場技術講演会」が行われたのは1976(昭和51)年である。オイルショックを経て、第二東海道新幹線リニアモーターカーは汐留を起点とする計画が構築されていたのである。

 国立公文書館のデジタルアーカイブにも第二東海道新幹線が見て取れる。昭和45年3月11日に鉄道建設審議会が全国新幹線整備法案の検討を決議したものである。

新幹線鉄道整備法案要参考図

新幹線鉄道整備法案要綱別表

(※最終的には、全国新幹線鉄道整備法には別表という形で計画の一覧表を載せる方式はとられなかった。)

 結果的には、汐留貨物駅は国鉄の分割民営化の中で売却処分され、リニアモーターカーは中央新幹線において建設されることとされ、ターミナルは品川駅になったことは皆さんご存知のとおりである。

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京葉線はかつて新橋経由で都心(新宿、三鷹)に乗り入れる計画だった。

 京葉線の新宿乗り入れについては、かつて「京葉線の中央線方面への延伸と新宿駅予定地~上越新幹線の下に準備。そしてバスタとの関係は?~」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-f4a3.htmlで記事にしたところである。

 ところで、京葉線の東京駅はかつての成田新幹線構想に基づく東京駅の空間を利用したものであった。  では、成田新幹線構想が生きていたころの京葉線の都心への延伸はどうなっていたのか?それが分かる資料が国鉄に残されていたので紹介したい。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (2)

 「第27回停車場技術講演会記録」307頁から引用

 まあ、上図をご覧のように新橋駅経由だったわけだが。

 出典は国鉄で1976(昭和51)年12月8日及び9日に開催された「第27回停車場技術講演会」における「総武開発線計画について」で、国鉄東京第一工事局調査課の林良一氏によるものである。

 この頃は、「京葉線」はあくまでも貨物線の名称であり、旅客線は「総武開発線」と呼び分けていたようだ。

 上図では駅をどこに設置するかはよく分からないが、別図では下記のとおりとなっている。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (3)

 「第27回停車場技術講演会記録」308頁から引用

内房線の蘇我駅から中央開発線の三鷹までの間に、新幕張、若松町、新浦安、新砂町、有明、新橋、赤坂見附、新宿、弥生町、新浜田山の駅が予定されていたようだ。蘇我-新橋間が総武開発線、新橋-三鷹間が中央開発線という区分である。

 若松町は、現在の南船橋駅のことか?

 新砂町は、現在の新木場駅のことか?

 弥生町は、下記のとおり中野区にある。

 新浜田山駅が設置されるということは、新宿-吉祥寺間は方南通り、井の頭通りの地下に設置する計画ということか。

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 ルートの考え方は下記のとおりである。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (1)

 「第27回停車場技術講演会記録」306頁から引用

 「汐留駅をターミナルとし、第二東海道新幹線」云々(でんでんじゃないよ)とあるが、これについてはおって詳細に紹介したい。→http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-67ee.html

 蘇我から三鷹までの縦断図は下記のとおりである。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (5)

総武開発線の都心付近の拡大図はこちら

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (6)

中央開発線の都心付近の拡大図はこちら

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (7)

 それぞれ「第27回停車場技術講演会記録」311頁から引用

 新橋駅は、既に総武快速・横須賀線の地下駅を設置しているため、その下に設置するようで標高約35m(地下約43m)と大変深い位置に計画されていた。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (8)

 「第27回停車場技術講演会記録」312頁から引用

 なお、新橋駅の位置については、案3まで掲載されている。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (11)

 「第27回停車場技術講演会記録」321頁から引用

 また、中央開発線の縦断図では新宿駅で上越新幹線の下を通っていること等が分かる。

 新宿駅のホームや詳細な位置取りは、以前「大新宿構想時代(昭和50年前後)の上越新幹線新宿駅地下ホーム等の図面」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-bfa5.htmlで紹介しているので、併せてご覧いただきたい。

大新宿構想時代の上越新幹線新宿駅地下ホーム (4)

 「第27回停車場技術講演会記録」371頁から引用

 「横十字」が中央・総武開発線である。

大新宿構想時代の上越新幹線新宿駅地下ホーム (3)

 「第27回停車場技術講演会記録」377頁から引用

 左右に伸びる地下ホームが上越新幹線新宿駅であり、その下(地下5階)に上下に伸びるホームが、中央・総武開発線である。

 中央開発線の三鷹駅が地下に計画されていたことも分かる。

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 「京葉線は、貨物と旅客の複々線とする予定であった」と言われるが、その計画が分かる図面もある。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (10)

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (9)

 「第27回停車場技術講演会記録」320頁から引用

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■地下鉄有楽町線への乗り入れの検討

 昨今、京葉線とりんかい線の相互乗り入れによる新宿直通案の具体化が図られているが、当時営団地下鉄有楽町線(8号線)との相互乗り入れが検討されていたようだ。

京葉線の都心新宿三鷹方面への乗り入れ計画 総武開発線 (12)

 有楽町線乗り入れが実現されていれば、もっと早くに都心への直通が実現できていたと思われるが、特急、快速等が運行しづらいことや、ホームが10両しかないこと(快速は15両を想定していた)、何より、有楽町線が海浜ニュータウン方面(幕張、稲毛付近)への延伸が想定されていたことを排除するために?有楽町線乗り入れを排除していたようだ。

 

 次は「リニアモーターカー(第二東海道新幹線)と京葉線のターミナルとなるはずだった汐留駅」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-67ee.html

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2017年2月20日 (月)

高速道路ナンバリングの一覧表を作ってみた

 今週末の圏央道開通にあわせて高速道路のナンバリングが実施される。

 必要な省令や通達も出そろったようであるが、国土交通省のウェブサイトの非常に深い位置にPDFで載っているだけなので、利用者サービス的には不完全である。

 そこで、暫定的に私が国交省に代わってお客様サービスに努めてあげよう。問い合わせの電話やメールが減るかもしれないぞ。

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高速道路ナンバリングの導入について」国道企第55号平成29年2月14日道路局長通達

 http://www.mlit.go.jp/road/sign/numbering/files/numbering_tsuchi002.pdf

 訪日外国人をはじめ、すべての利用者にわかりやすい道案内の実現を進めるため、「高速道路ナンバリング の実現に向けた提言」(平成28年10月24日高速道路ナンバリング検討委員会とりまとめ)を踏まえ、我が国の高速道路ネットワークにおいて、路線名による案内に併せ、別紙の図表のとおり、路線番号により案内する高速道路ナンバリングを導入する。道路標識、文書又は音声による案内(ウェブサイトを利用するものを含む。)において、高速道路ナンバリングを活用し、わかりやすさの改善を推進されたい。

【都道府県、政令市あて】

 なお、貴管内道路管理者に対しても、この旨周知方お取り計らい願いたい。

 図 高速道路ナンバリング全国図

高速道路路線番号 ナンバリング 一覧

 表 高速道路ナンバリングの路線番号・路線名対応表

路線番号 路線名
E1 東名高速道路名神高速道路
E1A 新東名高速道路新名神高速道路伊勢湾岸自動車道
E2 山陽自動車道
(※引用者注 広島岩国道路、山口宇部道路等含むか?)
E2A 中国自動車道関門自動車道
E3 九州自動車道
E3A 南九州自動車道
E4 東北自動車道
E4A 東北縦貫自動車道八戸線(安代~青森)
(※引用者注 八戸自動車道・青森自動車道か?)
E5 北海道縦貫自動車道
(※引用者注 道央自動車道、名寄バイパス等か?)
E5A 北海道横断自動車道(黒松内~札幌)
(※引用者注 札樽自動車道、黒松内道路等か?)
E6 常磐自動車道仙台東部道路三陸沿岸道路(仙台港北~利府)、
仙台北部道路
E7 日本海東北自動車道秋田自動車道(河辺~小坂)
E8 北陸自動車道
E9 京都縦貫自動車道、鳥取豊岡宮津自動車道、山陰自動車道
E10 東九州自動車道(北九州~清武)宮崎自動車道
(※引用者注 椎田道路、宇佐別府道路含むか?)
E11 徳島自動車道(徳島~鳴門)高松自動車道松山自動車道(川之江~松山)
E13 東北中央自動車道(相馬~福島北)東北自動車道(福島北~福島)東北中央自動車道(福島~横手)
E14 京葉道路、館山自動車道、富津館山道路
E16 横浜新道(新保土ヶ谷~狩場)、横浜横須賀道路
E17 関越自動車道
E18 上信越自動車道
E19 中央自動車道(小牧~岡谷)長野自動車道
E20 中央自動車道(高井戸~岡谷)
E23 東名阪自動車道伊勢自動車道
E24 京奈和自動車道
E25 名阪国道、西名阪自動車道
E26 近畿自動車道阪和自動車道(松原~和歌山)
E27 舞鶴若狭自動車道
E28 神戸淡路鳴門自動車道
(※引用者注 山陽自動車道(三木~神戸西)含むか?)
E29 中国横断自動車道姫路鳥取線(播磨~鳥取)
(※引用者注 播磨自動車道・鳥取自動車道等か?)
E30 瀬戸中央自動車道
(※引用者注 山陽自動車道(倉敷~早島)含むか?)
E31 広島呉道路
E32 徳島自動車道(徳島~川之江東)高知自動車道(川之江~高知)
E34 大分自動車道(日出~鳥栖)長崎自動車道、ながさき出島道路
E35 西九州自動車道
E38 北海道横断自動車道根室線(千歳恵庭~釧路東)
(※引用者注 道東自動車道・釧路外環状道路か?)
E39 旭川・紋別自動車道
E41 東海北陸自動車道能越自動車道
E42 近畿自動車道紀勢線(勢和多気~和歌山)
(※引用者注 紀勢自動車道・阪和自動車道等か?)
E44 北海道横断自動車道根室線(釧路東~根室)
E45 三陸沿岸道路(利府~八戸)
(※引用者注 三陸自動車道・八戸久慈自動車道等か?)
E46 釜石自動車道東北自動車道(花巻~北上)秋田自動車道(北上~河辺)
E48 仙台南部道路、東北自動車道(仙台南~村田)山形自動車道
E49 磐越自動車道
E50 北関東自動車道、東水戸道路、常陸那珂有料道路
E51 東関東自動車道水戸線(市川~茨城町)
E52 新東名高速道路清水連絡路中部横断自動車道(新清水~双葉)中央自動車道(双葉~長坂)中部横断自動車道(長坂~佐久小諸)
E54 尾道自動車道松江自動車道
E55 四国横断自動車道(徳島~阿南)、阿南安芸自動車道、高知東部自動車道
E56 四国横断自動車道(高知~大洲)松山自動車道(大洲~松山)
(※引用者注 高知自動車道・宇和島道路等か?)
E58 沖縄自動車道那覇空港自動車道
E59 函館・江差自動車道
E60 帯広・広尾自動車道
E61 北海道横断自動車道網走線(本別~網走)
E62 深川・留萌自動車道
E63 日高自動車道
E64 津軽自動車道
E65 新空港自動車道
E66 首都圏中央連絡自動車道(栄~戸塚)
E67 中部縦貫自動車道
E68 中央自動車道(大月~河口湖)、東富士五湖道路
E69 新東名高速道路引佐連絡路三遠南信自動車道
E70 伊豆縦貫自動車道
E71 関西空港自動車道、関西国際空港連絡橋
E72 北近畿豊岡自動車道
E73 岡山自動車道中国自動車道(北房~落合)米子自動車道
E74 広島自動車道中国自動車道(広島北~千代田)浜田自動車道
E75 東広島呉自動車道
E76 尾道福山自動車道瀬戸内しまなみ海道今治小松自動車道
E77 九州横断自動車道延岡線
E78 東九州自動車道(清武~加治木)
(※引用者注 隼人道路含むか?)
E80 あぶくま高原道路
E81 日光宇都宮道路
E82 千葉東金道路
E83 第三京浜道路、横浜新道(保土ヶ谷~戸塚)
E84 新湘南バイパス(茅ヶ崎~茅ヶ崎海岸)、西湘バイパス
E85 小田原厚木道路
E86 のと里山海道(千鳥台~徳田大津)
E87 知多半島道路(大高~半田中央)、セントレアライン
E88 京滋バイパス
E89 第二京阪道路
E90 堺泉北有料道路
E91 南阪奈有料道路、南阪奈道路、大和高田バイパス(弁之庄~四条)
E92 第二阪奈有料道路
E93 第二神明道路
E94 第二神明道路(北線)
E95 播但連絡道路
E96 長崎バイパス
E97 日出バイパス、大分空港道路
E98 一ツ葉有料道路(南線)
C3 東京外環自動車道
C4 首都圏中央連絡自動車道(釜利谷~木更津)
(※引用者注 新湘南バイパス(藤沢~茅ヶ崎)含むか?)
CA 東京湾アクアライン、東京湾アクアライン連絡道
C2 名古屋第二環状自動車道
C3 東海環状自動車道

(※道路局長通達はここまで)

(※高速自動車国道を赤高規格幹線道路のうち一般国道の自動車専用道路を緑で着色してみた。)

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 この他、道路地図やカーナビでの使い方の指針となると思われる「高速道路ナンバリングの表示方法・読み方ガイドライン」http://www.mlit.go.jp/road/sign/numbering/files/numbering_guideline.pdfも公表されている。

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■ここからは、ナンバリングのルールを「高速道路ナンバリング検討委員会 配付資料」http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/pdf99/1.pdfから引用

 ナンバリングルールで基本とする事項としては、以下のとおりとする。

1.親しみ

・地域でなじみがある、かつ、国土の根幹的な路線の既存の国道番号を活用

2.シンプルでわかりやすく

・原則2桁以内

・同一起終点など、機能が似ている路線のグループ(ファミリー)化

・道路種別や機能をアルファベットで表現

3.国土の骨格構造を表現

・主要な国道番号で、国土の骨格構造を表現できるように、路線の起終点を設定

 

 ナンバリングの具体的ルール(抄)

〇1桁・2桁国道に並行する路線は、当該国道番号を付番

〇首都圏、名古屋圏の環状道路は、アルファベットで区別。その際、既存の都市高速道路の環状道路との整合性にも配慮(首都高速道路都心環状線は C1 、首都高速道路中央環状線は C2、 名古屋高速道路都心環状線は R)

〇高速道路の近傍にはないものの、1桁・2桁国道で、かつ、同一地域内で高速道路と大きな方向が一致している路線は、並行路線として扱い付番

〇並行する国道が3桁番号である、又は並行する国道の国道番号を別路線に付番する路線で、隣接して2桁国道がある場合は、当該2桁番号を延伸して付番

〇その他の路線は、以下に従い、1桁・2桁国道に並行する路線、1桁国道とグループ(ファミリー)化する路線、環状道路、1桁・2桁国道に並行する路線の対象を拡大して付番する路線以外の対象路線に付番する。

・付番されていない高規格幹線道路について、59 番以降の番号を沿道の都道府県コード及び市区町村コード順に基づき付番。

・付番されていない高規格幹線道路以外の路線について、他の路線に付番の後、80 番以降の番号を沿道の都道府県コード及び市区町村コード順に基づき付番。

〇一般国道や都市高速道路と区別するため、数字の先頭に、高速道路(Expressway)を意味する「E」を付けたものを高速道路の路線番号とする。ただし、環状道路(C3等)については、既存の都市高速道路の路線番号との整合性、シンプルさを考慮し、「E」は付与しない。

高規格幹線道路以外の路線でナンバリングの対象となった道路は下記のとおり。

高速道路ではないのに路線番号 ナンバリング の対象となった路線一覧

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■ここからは、革洋同による検討等

〇欠番となった路線番号

 並走する国道を原則としたので、どうしても欠番が出るのはやむを得ない。以下の番号が欠番となった。

 12号(札幌市-旭川市)

 15号(東京都中央区-横浜市)

 21号(瑞浪市-米原市)

 22号(名古屋市-岐阜市)

 33号(高知市-松山市)

 36号(札幌市-室蘭市)

 37号(北海道山越郡長万部町-室蘭市)

 40号(旭川市-稚内市)

 43号(大阪市-神戸市)

 47号(仙台市-酒田市)

 53号(岡山市-鳥取市)

 57号(大分市-長崎市)

 このうち、12号、36号、37号及び40号については、実際には、北海道縦貫自動車道(道央道)が並走しているにもかかわらず、「北海道縦貫自動車道は、国土全体及び北海道の骨格構造を表現する路線であることから、全線を5号と付番」とされたため、あえなく欠番となった。

 北海道横断自動車道(札樽道、道東道)は、E5A、E38とE44に分割されている点とは対照的だ。

 

〇一本の路線が複数の路線番号に分割されたもの

 北海道横断自動車道 E5A(黒松内~札幌)、E38(千歳恵庭~釧路東)、E44(釧路東~根室)

 秋田自動車道 E7(河辺~小坂)、E46(北上~河辺)

 東九州自動車道 E10(北九州~清武)、E78(清武~加治木)

 徳島自動車道 E11(徳島~鳴門)、E32(徳島~川之江東)

 松山自動車道 E11(川之江~松山)、E56(大洲~松山)

 横浜新道 E16(新保土ヶ谷~狩場)、E83(保土ヶ谷~戸塚)

 中央自動車道 E19(小牧~岡谷)、E20(高井戸~岡谷)、E68(大月~河口湖)

 阪和自動車道 E26(松原~和歌山)、E42(和歌山以南)

 高知自動車道 E32(川之江~高知)、E56(高知以東)

 三陸沿岸道路 E6(仙台港北~利府)、E45(利府~八戸)

 新東名高速道路 E1A、E52(清水連絡路)、E69(引佐連絡路)

 圏央道 E66(栄~戸塚)、C4(釜利谷~木更津)

 新湘南バイパス E84(茅ヶ崎~茅ヶ崎海岸)、C4(藤沢~茅ヶ崎)

※ 「横浜新道って国道16号区間もあるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、保土ケ谷バイパスの新保土ケ谷ICと横浜横須賀道路の狩場ICの間は、国道16号横浜バイパスの無料区間である。

 

〇同一の区間に複数の路線番号が重複しているもの

 東北自動車道(福島北~福島) E4とE13

 東北自動車道(花巻~北上) E4とE46

 東北自動車道(仙台南~村田)、E4とE48

 中央自動車道(双葉~長坂) E20とE52

 中国自動車道(北房~落合) E2AとE73

 中国自動車道(広島北~千代田) E2AとE74

※この論法でいくと、東北自動車道(岩舟~栃木都賀)もE4とE50(北関東道等)で重複していなければならないと思うのだが、何故かそうなっていない。

 

〇一番多くの路線番号を持つ道路

 中央自動車道 E19、E20、E52、E68

 東北自動車道 E4、E23、E46、E48(上記のように北関東道との重複を押さえていれば、東北道が一位だった。)

 

〇距離が一番短い路線番号

 圏央道 E66(栄~戸塚)・・・・横浜市内(栄区と戸塚区)におさまってしまう。2キロしかない。

※沖縄道と那覇空港道は途中で分岐しているにもかかわらずE58一本にまとめてあるのに、何故ここだけわずか2キロのために別番号を持たせるのかよくわからん。

 

〇重複した路線番号

 C3 東京外環自動車道と東海環状自動車道

 名古屋圏の環状道路については、首都高速道路都心環状線 C1 、首都高速道路中央環状線はC2であるのに対して、名古屋高速道路都心環状線はRであることから、名二環状をR2、東海環状道をR3とする検討も行われていたが、採用されなかった。

名古屋地区の環状道路ナンバリングの別案

 第5回 高速道路ナンバリング検討委員会 配付資料http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/numbering/pdf05/3.pdfから引用

 

〇ナンバリングと引き換えに無くなりそうなもの

 きゅうまるいち(@QOIQOIQOI )さんが指摘している。

 実際にフランスで撮影した高速道路のサイン(路線番号標識もわかるよね)

ヨーロッパの高速道路のサイン

〇E14は京葉道路と東関東道のどっち?

 千葉と東京を結ぶ国道といえば14号だが、有料道路としては京葉道路と東関東道の2本がある。どちらにE14をつけるのが相応しいのかはともかく、実際には京葉道路がE14となり、東関東道はE51を名乗った。

 京葉道路は国道14号の有料バイパスであり、まあ妥当であろう。一方東関東道のE51のもととなる国道51号は、本来千葉市-成田市-水戸市を結ぶ路線であり、東京-千葉間は路線に含まれない。

 なお、E14は館山道経由で富津館山道路をその終点とした。富津館山道路は一般国道127号(館山市-木更津市)の有料バイパスである。14号であり、127号でもあるというわけだ。

 

〇先祖返りの番号?

 いわゆる「B路線」(高規格幹線道路の一般国道自動車専用道路:上記表の緑色着色路線)については、1991年の一般国道の路線を指定する政令において、オリジナルの路線番号を持つ路線と既存の国道のバイパスとして整備されるものとが分けられた。

高規格幹線道路のうちの一般国道自動車専用道路

 この際に、例えば圏央道は国道16号から468号へ、京都縦貫自動車道は国道9号から478号へ、西九州自動車道は国道35号から497号へ変更された。

国道番号の変更

 それが今回のナンバリングで京都縦貫道はE9、西九州道はE35というように元の並行する国道の番号に戻ってしまった。いわば先祖返りである。

 他方、圏央道はE16ではなく環状道路ということでC3になった。E16を名乗るのは横浜横須賀道路+横浜新道(狩場-保土ケ谷)である。「東京環状」とも呼ばれる国道16号であるが、高速道路ナンバリングでは三浦半島+αにおさまってしまった。

 B路線でもう一つ先祖返りがある。上記表に「西神自動車道 28号 神戸市-三木市」という路線がある。「そんな高規格道路聞いたことはない」という方がほとんどであろう。実際には三木JCTから神戸西ICまでは山陽自動車道に、神戸西IC以南は神戸淡路鳴門自動車道として整備された。神戸淡路鳴門自動車道は国道28号の有料バイパスという位置付けだからE28で違和感は無いのだが、三木JCTから神戸西ICまでは高速自動車国道山陽自動車道になったので国道28号ではなくなってしまった。それが(おそらく)E28を名乗ると思われる。(表を見ても明示されていない。)

 

〇「A’」はどうなるの?

 「A’」とは「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」のことであり、山陽道における広島岩国道路、山口宇部道路、東九州道における椎田道路、宇佐別府道路、延岡南道路、隼人道路、館山道における富津館山道路のような道路である。

 今回の「高速道路ナンバリングの路線番号・路線名対応表」では、その辺の扱いがはっきりしない。まちまちである。

 例えば、E14であれば「京葉道路、館山自動車道、富津館山道路」とA’路線である富津館山道路をE14とすることが明記されているが、E2では「山陽自動車道」とだけ書いてあるためA’路線である広島岩国道路や山口宇部道路がE2となるのかが明らかではない。

 おそらくネットワークからすると含まれるのだろうが、これがE4Aの「東北縦貫自動車道八戸線(安代~青森)」だと、NEXCOが営業する百石道路は当確にしても、青森県道路公社が営業するみちのく有料道路や第二みちのく有料道路が含まれるかは悩ましいところである。

 「東北縦貫自動車道八戸線(安代~青森)」のように道路名ではなく高速自動車国道の路線を指定する政令の路線名で記載している路線は、A’を含むという見方もできるのだろうか?

E5A 北海道横断自動車道(黒松内~札幌)、E29 中国横断自動車道姫路鳥取線(播磨~鳥取)等がそうである。

また、E56のように「四国横断自動車道(高知~大洲)、松山自動車道(大洲~松山)」という書き方の路線がある。四国横断自動車道(高知~大洲)は、高速自動車国道の路線を指定する政令の路線名であり、「松山自動車道」は、高速自動車国道の路線を指定する政令の路線名では四国縦貫自動車道であり、その道路名が「松山道」なのである。同じ枠の中に違う性格の道路名称が使われている。これはE56の四国横断道(高知~大洲)の区間内に高速自動車国道の高知道に加え、A’路線の宇和島道路、大洲道路等も含まれるからではないだろうか?一方四国縦貫道(大洲~松山)は全区間が高速自動車国道の松山道である。

 

〇また気が付いた点があれば追加していきたい。

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2017年2月18日 (土)

583系引退と聞いて、俺の583系フォルダが火を噴くぜ(駄

583系引退と聞いて、俺の583系フォルダが火を噴くぜ

というか単なる便乗お蔵出しで身も蓋もない

583系みちのく (5)

583系みちのく

583系はくつる (3)

583系はくつる

583系ゆうづる (2)

583系ゆうづる

583系 ひたち(4)

ゆうづるのヒルネ 583系ひたち

583系はつかり (1)

583系はつかり

583系みちのく (6)

583系みちのく

581系なは (9)

581系なは と50系レッドトレイン

581系 明星(7)

581系 明星

581系有明 (8)

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2017年2月13日 (月)

上越新幹線新宿駅と都営地下鉄新宿線及び大江戸線との位置関係を確認してみる

 ここまでグダグダと上越新幹線新宿駅延伸に関して記事を書いてきたが、小ネタをちょこちょこと出して整理しておく。

 「都営新宿線や都営大江戸線があんなに深いのは上越新幹線を避けているため」と言われることがあるがそれは事実なのか?

 文献によって確認してみた。

 まずは都営地下鉄新宿線である。「トンネルと地下」1978年3月号に「新宿駅線群の下を抜く 地下鉄10号線シールド」という記事が掲載されている。著者は、日本国有鉄道東京第三工事局新宿工事区の田中逸男区長と吉永則雄助役である。都営地下鉄なのになぜ国鉄の人が報文を書いているかというと、国鉄線の地下部分を通る箇所は東京都から国鉄に工事が委託されているからである。(同様に、小田急線の地下は小田急が受託している。)

 さて、「新幹線」というキーワードは出てくるのか?

上越新幹線新宿駅と都営新宿線の位置関係 (1)

 「新幹線の新宿乗り入れなどの将来構想を考慮して」と書いてある。

上越新幹線新宿駅と都営新宿線の位置関係 (2)

 ただし図面上は新幹線の絵は出てこない。ヒントとなるのが、先述の箇所で「「新幹線の新宿乗り入れなどの将来構想を考慮して32/1,000の急勾配で下り、貨物線の下に至る.これよりさらに2/1,000で下ってから民有地の発進立坑に到達する.」とある。

 勾配が32/1,000と2/1,000に切り替わる箇所がキーポイントのようだ。図面を見てみると山手貨物線の地下あたりで切り替わっている。

 これは、「大新宿構想時代(昭和50年前後)の上越新幹線新宿駅地下ホーム等の図面」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-bfa5.html等で紹介してきた上越新幹線新宿駅ホームの構想箇所と合致すると言ってよいだろう。

大新宿構想時代の上越新幹線新宿駅地下ホーム (3)

 「第27回停車場技術講演会」「新宿駅将来計画」国鉄東京第三工事局調査課補佐・石倉勝美・著から引用。

 また、「新宿駅線群の下を抜く 地下鉄10号線シールド」には「薬液注入計画」の図面が掲載されている。

上越新幹線新宿駅と都営新宿線の位置関係 (3)

 これが、「勾配が32/1,000と2/1,000に切り替わる箇所」から笹塚寄りのワンスパン分に薬液注入工が行われていないことを表している。将来新幹線ホーム掘削工事を行う際に薬液注入していると妨げになるという判断があったのだろうか???

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 次いで、都営地下鉄大江戸線(12号線)である。実は、これについては適当な文献を見つけられていない。

上越新幹線新宿駅構想 (6)

 「新宿駅貨物敷活用基本構想」国鉄新宿駅貨物敷活用基本構想研究委員会 から引用。

 今まで多くの図面を活用してきた「新宿駅貨物敷活用基本構想」によると、都営12号線は地下3階で京王線の下・京王新線(都営新宿線)の上の「B3Fレベル」を通っている。しかし現在は地下7階だ。この違いはなにか?

大新宿構想時代の上越新幹線新宿駅地下ホーム (15)

 「建築ニュース」1975年5月号「新宿駅の今と昔その将来」34頁から引用

 都営大江戸線は、現在とは違って当初は新宿駅に停車することなく、代々木駅から直接都庁前に向かっていた。このときは地下3階でよかったのが、新宿駅に停車することとなって地下7階になったということか?その辺の経緯はよく調べきれていない。

 京王線と京王新線の間にある微妙な空間は、本来都営大江戸線が入る空間だったということでよいのか?(この空間をして、「京王線と京王新線の間に上越新幹線ホームが計画されている」説を述べる人がでてきたということだろうか?)

 いずれにせよ、地下3階はともかく、地下7階まで下がるのは上越新幹線のせいではなさそうだ。

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 <上越新幹線新宿駅関係記事>

 その1 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

 その2 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6883.html

 その3 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-d383.html

 その4 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f365.html

 実際のところどうなっているのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 国会でどのように答弁されてきたのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-6db4.html

 報道をまとめてみた(その1) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-d5ec.html

 報道をまとめてみた(その2) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

京葉線の中央線方面への延伸と新宿駅予定地~上越新幹線の下に準備。そしてバスタとの関係は?~http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-f4a3.html

 「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)表紙トップの上越新幹線ネタを検証してみる http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

大新宿構想時代(昭和50年前後)の上越新幹線新宿駅地下ホーム等の図面http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-bfa5.html

やっぱりバスタ新宿の基礎で上越新幹線新宿駅はできなくなっちゃったんじゃないの?http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1df5.html

上越新幹線 新宿-大宮間ルートの経緯を整理してみるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-6d67.html

上越新幹線の池袋駅はどうなっていたのかhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-2c6b.html

大宮駅付近に見る上越新幹線新宿-大宮ルートの痕跡http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1c4d.html

東北新幹線は浦和市営モノレールの導入空間を空けて今でも待ってるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-0765.html

上越新幹線新宿駅-大宮駅間ルート「川島令三案」を徹底検証してみたhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/--a64d.html

上越新幹線新宿駅と都営地下鉄新宿線及び大江戸線との位置関係を確認してみるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-3b1a.html

「京葉線はかつて新橋経由で都心(新宿、三鷹)に乗り入れる計画だった。」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-1315.html

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2017年2月 5日 (日)

上越新幹線新宿駅-大宮駅間ルート「川島令三案」を徹底検証してみた

 もうずいぶん長い間、上越新幹線新宿延伸ネタを引っ張っている。まだ終わらないのか。もう俺は飽きてきて他のネタを(他人に先に書かれないうちに)早く書きたいのに。

 それならやめとけばよいのに、まだ書くのは、川島冷蔵庫の妄想が大変深く根を張っているようなのでしっかり潰しておく必要があると思ったからである。

上越新幹線大宮駅-新宿駅延伸ルートの川島令三案と国鉄・鉄道建設公団案の比較

 個人ブログや、鉄道トリビア本等で左側の「川島妄想ルート」はよく見かけるが、真ん中の国鉄が公表しているルートはあまり見かけないだろう。

 例えば、「完全版 新宿駅大解剖 」 横見浩彦・監修の105頁にも「上越新幹線の経路だが、荒川付近から地下を通り、池袋駅付近では地下鉄有楽町線と副都心線のトンネルの間に新幹線トンネルがあるようだ。」とすっかり川島一派である。横見浩彦氏の本は当時の新聞すらも調べずに書いたレベルと言えばそれまでなのかもしれないが。

 上記の絵ヅラで、川島ルートが妄想であろうことは概ね分かるが、しっかり理詰めと時系列で潰しておこう。

上越新幹線大宮駅-新宿駅延伸ルートの川島令三案と報道の比較

 ルート図と同じく、左側が川島妄想で右側が当時の新聞である。

 川島妄想の概要は、

・大宮駅-荒川間は、東北・上越新幹線と埼京線の3複線で、上越新幹線用地は「緩衝緑地」を使う。

・荒川-池袋駅間は、地下に潜り「おそらくは」国道17号(中山道)の地下を走る。

 というものである。

 ここで、上記の新聞報道あるいは私のブログの以前の記事「上越新幹線 新宿-大宮間ルートの経緯を整理してみる」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-6d67.htmlをご覧いただきたい。

1971(昭和46)年10月14日 東北新幹線・上越新幹線工事実施計画その1認可

東北新幹線 南埼玉トンネルで一部地下
上越新幹線 未公表(工事実施計画なし)
通勤別線(埼京線) なし(東北貨物線?)
都市施設用地
(環境施設帯)
なし(側道4mのみ)

 

1973(昭和48)年3月10日 佐藤運輸政務次官が、畑埼玉県知事と小林東京北区区長に対して、東北、上越、北陸の三新幹線の運輸省案路線計画を提示 

東北新幹線 全線高架
上越新幹線 東北貨物線(工事実施計画なし)
通勤別線(埼京線) 東北新幹線に並行
都市施設用地
(環境施設帯)
なし(側道4mのみ)

 この経緯で見ていただいて分かるように、当初案は、「埼京線なしの東北新幹線のみ地下」で、1973年に「埼京線+東北新幹線の高架及び東北貨物線活用の上越新幹線」という公表経緯であり、川島令三の言うような「東北・上越新幹線と埼京線の3複線」が世間に出たことは歴史的に存在しないのである。(国鉄内部での構想段階ではいろんな案があったかもしれないが。)

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 そして、川島令三が<図解>新説 全国未完成鉄道路線でここに上越新幹線の高架橋が併設される。」と述べる「環境緑道」であるが、当初は存在しなかったのである。もし川島令三の言うように上越新幹線を東北新幹線に併設させるつもりだったら当初から「環境緑道」が存在していなくてはならない。

 上記右側毎日新聞記事の末尾に埼玉県知事が「幅6.5mの側道設置」を要求している。現在の「環境緑道」は幅員20mだが、当初は新幹線は4mの側道しか計画していなかったのである。それをせめて6.5mに広げて2.5mだけでも新幹線と民地を離してくれというのが埼京線と東北新幹線の高架併設案が地元提示された段階の計画であったのだ。

埼玉県内の新幹線の緑地帯は上越新幹線用地ではない

 1975(昭和50)年11月8日付朝日新聞にも当初計画では「側道は幅4m」だが、騒音対策で20mに広げると書いてある。川島令三はいったいどこに上越新幹線を作るつもりだったのか。

 下記は、昭和56年2月4日付の国鉄東京第三工事局長から国鉄総裁への上申文「東北新幹線・通勤別線建設に伴う都市施設用地の取得について」の抜粋である。(「東北新幹線工事誌(上野大宮間)」112頁)

埼玉県内の新幹線の緑地帯は上越新幹線用地ではない2

 国鉄として幅20mの「都市施設用地」の取得に正式に動き出したのはこの段階である。

 「国鉄は、地元の環境対策に理解を示したふりをして、したたかに将来の上越新幹線用地を確保したのだ。」等と考える方もいるかもしれない。

 ただし、上記東三工局長文をよく読むと、地元自治体へ譲渡することが前提であることが分かる。

○岩橋説明員(日本国有鉄道建設局審議役) お尋ねの環境空間ということでございますが、御指摘のとおり、埼玉県下の大宮以南の新幹線を建設するに当たりまして、地方公共団体との間で、両側に二十メーターばかりの環境空間をとってほしい、こういうような御要望がありまして、私ども、これは地方公共団体がお使いになる用地の先行買収というふうに理解をいたしまして買収を進めてきたところでございます。したがいまして、この土地を戸田、浦和、与野の三市に買っていただきたいとずっと申し上げてきたわけでございます(略)

 

1985(昭和60)年6月7日 衆議院環境委員会

 と国会でも明確に国鉄側が答弁している。上越新幹線を作るのであれば「戸田、浦和、与野の三市に買っていただきたいとずっと申し上げ」たりしてはいけないはずだ。

 なお、実際には自治体への有償譲渡は難航しており、会計検査院に再三指摘されている。(上記の国会答弁も会計検査院の指摘を受けてのもの。)

埼玉県内の新幹線の緑地帯は上越新幹線用地ではない3

 1984(昭和59)年11月6日読売新聞にも報道されている。右下のイラストを見ても、譲渡予定の20mの幅の他に上越新幹線用地があるとは思えない。しかも川島令三の「西側がやや広い」というのも否定されてしまう東西等間隔ぶりである。

 (余談だが、新聞の左下の「投資ジャーナル 中江滋樹」に時代を感じますな。平成生まれのゆとり世代は置いてきぼりですまんな。昭和時代には下記のような番組がゴールデンで流れていたのだよ。)

 

・昭和59年度決算検査報告 東北新幹線建設に伴い取得した都市施設用地について http://report.jbaudit.go.jp/org/s59/1984-s59-0234-0.htm

・平成10年度決算検査報告 東北新幹線の建設に伴い取得された都市施設用地について http://report.jbaudit.go.jp/org/h10/1998-h10-0540-0.htm

 この2つの報告を読めば、川島令三の「ここに上越新幹線の高架線が併設される。これは筆者が、ここの工事にかかわった職員から直接聞いている。」という記述が如何に馬鹿げたものかが分かるであろう。

 なお、ノート:上越新幹線https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88:%E4%B8%8A%E8%B6%8A%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9Aの「新宿駅への延伸計画における緩衝地帯について」には「ネットで調べたところ、この緩衝地帯は、国鉄がJRになる時に、国鉄清算事業団に払い下げられたのではなく、JRの関連会社に払い下げられたそうです。」なんて書いてあるが、上記会計検査院報告には「都市施設用地は国鉄から保有機構に承継され、その後、保有機構からJR東日本に260,579m2 が譲渡されている」とある。いったいネットのどこを調べたのか。これだから「嘘ペディア」は困る。

 

 ああ疲れた。「おそらくは、池袋駅から中山道に向かい、中山道の地下を走って、荒川を渡る」なんて部分は、川島令三本人が「おそらく」にすぎないと言っているのだから検証の必要もないよね。

 なお、「新幹線池袋駅の設置も考えられていると思える。」(<図解>新説 全国未完成鉄道路線(140頁)については、「上越新幹線の池袋駅はどうなっていたのか」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-2c6b.htmlにおいて、下記のとおり否定されているので改めてご紹介を。

上越新幹線と池袋駅 (5)

「複合機能としての旅客駅計画 池袋駅」国鉄東京第三工事局調査課 荒井良明・著

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 <上越新幹線新宿駅関係記事>

 その1 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

 その2 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6883.html

 その3 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-d383.html

 その4 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f365.html

 実際のところどうなっているのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 国会でどのように答弁されてきたのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-6db4.html

 報道をまとめてみた(その1) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-d5ec.html

 報道をまとめてみた(その2) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

京葉線の中央線方面への延伸と新宿駅予定地~上越新幹線の下に準備。そしてバスタとの関係は?~http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-f4a3.html

 「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)表紙トップの上越新幹線ネタを検証してみる http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

大新宿構想時代(昭和50年前後)の上越新幹線新宿駅地下ホーム等の図面http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-bfa5.html

やっぱりバスタ新宿の基礎で上越新幹線新宿駅はできなくなっちゃったんじゃないの?http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1df5.html

上越新幹線 新宿-大宮間ルートの経緯を整理してみるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-6d67.html

上越新幹線の池袋駅はどうなっていたのかhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-2c6b.html

大宮駅付近に見る上越新幹線新宿-大宮ルートの痕跡http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1c4d.html

東北新幹線は浦和市営モノレールの導入空間を空けて今でも待ってるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-0765.html

上越新幹線新宿駅-大宮駅間ルート「川島令三案」を徹底検証してみたhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/--a64d.html

上越新幹線新宿駅と都営地下鉄新宿線及び大江戸線との位置関係を確認してみるhttp://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-3b1a.html

「京葉線はかつて新橋経由で都心(新宿、三鷹)に乗り入れる計画だった。」http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-1315.html

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