シン・ゴジラと条文の書き方
今更「シン・ゴジラ」ネタでもないかもしれないのだが、一点野暮なネタでも。
ゴジラに対して自衛隊をどういう理屈で出動できるのかを関係各省の官僚が議論するシーンがあり、そこに自衛隊法の条文がだーっと出てくる
私は法律をちょこっと齧ったことがあるので、この字面のレイアウトが気になった。
正確に書くならこうである。
シン・ゴジラの出来には満足しており、ケチをつけるつもりは毛頭ないのだが、「せっかくならこの辺も気合入れてくれると約1名が喜びましたよー」というだけである。
あ、でもそれを分かっていたうえで、「例のフォントで画面いっぱいに文字を埋め尽くすことの様式美」を追求した可能性もあるな。それならそれで美しいかもしれない。
ちなみに、読み方はこうなる。
時々、「76条の一」とか「76条の2」といった書き方・読み方をする方が見受けられるが、「アラビア数字の2」は「第2項」であり、「漢数字の二」は「第二号」という決めである。
「第1項のアラビア数字の1は無いのか?」という方もいるかもしれないが、「日本の法令の書き方では、通常、第1項の1は書かないが、私企業の社内文や契約書では書いてもいいんじゃないの?」ということになる。
この際覚えていただけるとおじさんは嬉しい。
ついでに書くと、マイクロソフトワードで「項」、「号」の条文を書くときにスペースを入れて調整する人がいるが、それをやると修正するときに一字ずつずらさなければならなくなるので大変うっとおしいし、ミスを誘発する可能性もある。
「行間のオプション」を選択し、
「インデント」を設定するとうまくいくぞ。
ゴジラとは全く関係なくなってしまった。
ちなみに私は、郵研社の「公文書作成の手引」を愛用しています。
| 固定リンク | 0
「学問・資格」カテゴリの記事
- 平成30年7月豪雨に係る各地弁護士会等の無料相談窓口等の被災者支援まとめ(2018.07.15)
- シン・ゴジラと条文の書き方(2018.01.08)
- 昭和15年 東京帝国大学 行幸奉迎次第書(2017.09.01)
- 國學院大學とシブヤ経済新聞がドヤ顔でやらかす(2015.02.16)
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「せっかく買ったものをNHKにやるのは遺憾千万」~「いだてん」と「ワシントンハイツ」と「NHK」(2019.11.26)
- チコちゃんを叱ってみる「お年寄りをシルバーで呼ぶのは国鉄のシルバーシート由来なのか?」(2018.05.20)
- 「首都高をオリンピックに間に合わせるためには『空中作戦だ』」のアンビリバボーを検証してみる(2018.04.08)
- シン・ゴジラと条文の書き方(2018.01.08)
- サンクトペテルブルグ地下鉄車中で踊るスパイダーマン(2016.05.06)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 福島県監査報告「只見線が1本に繋がってこそ意味があり、機能を発揮すると考えるのは共同幻想にすぎない。約54億円は別の事業で有効活用できたのではないか。」(2020.08.24)
- シン・ゴジラと条文の書き方(2018.01.08)
- 都知事選で盛り上がっていますが、ここで石原慎太郎が落選した昭和50年の都知事選公報を見てみましょう(2014.01.18)
コメント