アド街・日比谷特集記念/日比谷地下駐車場は日比谷公園をオープンカットで作られた
今日は、アド街ック天国で日比谷特集らしいので、記念して、日比谷ネタをUPしてみる。の「しょのにーーーー」(谷岡ヤスジ先生風に)
先ほどは、日比谷地下道について取り上げたが、同じ日比谷の地下ということで日比谷公園の地下にある日比谷地下駐車場について触れてみたい。
日比谷地下駐車場は、1956(昭和31)年4月に都市計画決定され、日本道路公団(当時)により、1960(昭和35)年5月に竣工した最初期の日本の都市計画駐車場である。
その辺の能書きは後で関係論文をご紹介するのでそちらで見ていただくとして、日比谷公園の帝国ホテル側に下記のような入口があるのをご存知の方もいらっしゃるであろう。
私が今回ご紹介したいのはこの写真。
下にフランク・ロイド・ライトの帝国ホテル、左に日比谷図書館に日比谷公会堂が見えるだろう。
このように日比谷公園をオープンカットすることによって日比谷駐車場は建設されたのである。
せっかくなので建設当時の図面を見てみよう。下記の図面はいずれも土木学会誌 昭和35年7月号「日比谷公園地下自動車駐車場建設工事の概要について」 津田敬一(日本道路公団建築課長)著から引用したものである。
日比谷公園の数か所にあるこいつが、日比谷駐車場の避難口兼給気筒であることが分かるだろう。
地下鉄丸ノ内線に隣接していることが分かる。
下記は地下1階の図面。
下記は地下2階の図面。
下記は、実際に工事したオープンカットの図面である。ただでさえ近い地下鉄丸ノ内線が更に近くなっているのがお分かりであろう。ご存知のように日比谷公園は江戸時代には海だったわけで、想定外の軟弱地盤に大変苦労したようだ。
下記は数年前に撮影した駐車場内の様子である。
アイドルのMVが撮影されたこともある。
最近は、自転車通勤用の駐輪場施設等も設置されているようだ。
駐車場としての現在の営業案内は下記を参照のこと。現在はNEXCO東日本に引き継がれている。
https://www.driveplaza.com/hibiya_parking/
「日本最初の東京日比谷地下自動車駐車場都市計画決定及び建設経緯」 堀江 興
https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalhs1990/17/0/17_0_57/_pdf/-char/ja
「日比谷公園地下自動車駐車場建設工事の概要について」 津田 敬一
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00034/45-07/45-7-14457.pdf
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