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2018年9月17日 (月)

団地内に高速道路の敷地を確保していても事前に説明しておかないとトラブルになる

 吹田市立博物館&パルテノン多摩歴史ミュージアムの連携展示「ニュータウン誕生」の図録を見ていたら、38頁にこんな記載があった。

団地と高速道路 (2)

 南多摩尾根幹線は、高速道路でも十分な幅員の空き地があいている未成道ということくらいは知っていたが、もともと道路予定地を確保していたが団地入居前に説明がされていなかったこと等を原因として、現在は生活道路の高規格版といった形で整備が進められている。

団地と高速道路 (3)

 詳細は、こちらをごらんいただきたい。http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kiban/minamitama/pdf/slide.pdf?1503

 

 そういえば、中央道の世田谷区内烏山北団地付近も似たようなトラブルがあった。ちょうどシェルターがある箇所である。

団地と高速道路 (1)

 出典「野村鋠一顧問 談話録」編集・発行 財団法人東京市政調査会 67頁

 こちらも「山田正男首都整備局長が団地のど真ん中を高速道路が通るように空けていたが入居前に住民にしらせていなかったようです」とある。

 野村氏は、この紛争解決の際に日本道路公団と団地住民の間を調整した東京都都民室長だったので情報の精度は相当なものと思われる。(ただし建て替えはあったはず)。

 

 烏山北団地については、山田正男氏の名前が出てきているが、多摩ニュータウンの計画に深く関与していることも旧知の事実である。

山田正男

 山田正男は「山田天皇」と呼ばれ、東京の都市計画に辣腕、剛腕をふるったものだが、時代とともに、住民への事前の根回しなしには事業は進まなくなっていたということであろうか。団地入居前に道路の説明をしておけば結果的に急がば回れになっていたのかもしれない。こういった背景を調べもしないで「プロ市民」呼ばわりすれば俺国士様カッコイーみたいな風潮があるがけしからんことだ。

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