カテゴリー「暗渠・水路」の12件の記事

2015年11月15日 (日)

上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する (玉川上水と新宿駅南口地区の開発について・超番外編その4)

 上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する (玉川上水と新宿駅南口地区の開発について・超番外編その3)では、各種図面を紹介してきたところである。

 今度は、新宿高島屋、紀伊国屋書店新宿南店(タイムズスクエアビル)と新幹線新宿駅の関係を見てみたい。

(※  「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)を見て検索してきた方は、こちらに整理したのでお手数ですが移動を推奨いたします。http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

 

 元々は日本国有鉄道(国鉄)山手貨物線(のちに埼京線・湘南新宿ラインの一部として旅客営業も実施)沿いにあった新宿貨物駅(→貨物駅)の跡地を日本国有鉄道清算事業団の子会社(後述)が再開発して竣工した。現代的なデザインの建物が2棟並ぶ。

 ちなみに1970年代に上越新幹線の東京側のターミナル候補地として新宿駅の名前が浮上し、この建物の地下にそのためのスペースが残っている

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia) タカシマヤタイムズスクエア

 また、naverまとめにも「新宿高島屋の地下には、謎の新幹線のホームが存在しているという。上越新幹線の新宿への乗り入れが見送られたが、なぜかホームは完成しており、そのホームに侵入した廃墟マニアもいるという。」とある。

 果たしてどんなもんか?

 「新宿駅貨物敷活用基本構想」によると新宿駅の地下はこんな感じで開発されることになっていた。

上越新幹線新宿駅構想 (4)

 新宿高島屋や紀伊国屋書店新宿南店と新幹線駅は重複していないように見える。

 次に「新宿駅貨物敷活用可能範囲」を見てみる。

上越新幹線新宿駅構想 (29)

 山手貨物線(埼京線、湘南新宿ライン)の東側に「地下の活用等に制約が加わる用地」の斜線がかかっている。

 それが、この線路と高島屋との間の道路とデッキからなる空間なのではなかろうか??(新幹線が地下にくるため、荷重をかけられないのではないか?)と邪推している。

 下の図面と上記ストリートビューを見比べてほしい。

上越新幹線新宿駅構想 (6)

 タイムズスクエアほどの建物になれば建築雑誌に報文が載っているはずなので、また探してみようと思う。

 西武渋谷店A館とB館の間の地下通路があるということが分かったときのような成果が得られへんかなあ。。。

(追記)

 「近代建築」1997年1月号に「タイムズスクエアビル」の報文が載っていた

 それによるとこのビルは地下4階まであり、地下1階の食料品売り場から下は地下4階まで全部駐車場だ。

 「B3レベル」に設定されている上越新幹線のスペースはどこに残っているのか??

 なお、地下駐車場は新幹線が来たら撤去できるような生易しいものではない模様。

 NISSAN CARWINGS「新宿高島屋の地下にハイテクな駐車場があった!」も参照されたし。地下30m分の高さ(低さ?)の機械式立体駐車場になっているとのこと。

 

 尤も、上記「新宿駅貨物敷活用可能範囲」の中央新線の荷重制限なんかは結局考慮されていないようだし、あくまでも基本構想なので実施段階に詰めていく過程でナンボでも変更されるだろうからねえ。

(最初、この荷重制限の絵を見たとき「おおー、高島屋と紀伊国屋の間の空間は中央新線のために空いてるのかーーー」と糠喜びしたがよく見ると合わない。)

上越新幹線新宿駅構想 (28)

 ↑喜んじゃうよね。

 実は、下記の新幹線ホームが入った計画図とグーグルマップを重ねてみたりしたのだが、明確には分からなかった。是非みなさんやってみて上手くいったらご教示ください。

上越新幹線新宿駅構想 (25)

--------------------------------------------------------

 

 以前、【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その1)で「JRの新しいビル(JR新宿ミライナタワー)を見ていると、地下の使い方が随分もったいないような気がする。東北・上越新幹線(成田・中央新幹線も来るはずだったけど)の新宿地下駅構想のために空けてあるのではなかろうか??」

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水(7)

 と書いた。

 上記の「新宿駅貨物敷活用可能範囲」を見ると、JR新宿ミライナタワーは、上越新幹線ではなく、都営新宿線の上にあり「地表・地下共に制約が加わる用地」となっているようだ。都営新宿線は地下5階相当なのでこのくらいは大丈夫ということなのだろうか?

 実際には、都営地下鉄が国鉄(当時)にお金を払って土地を使わせてもらっていたようであるが。

(お詫びと訂正)

「JR新宿ミライナタワーは、上越新幹線ではなく、都営新宿線の上にあり「地表・地下共に制約が加わる用地」となっているようだ。都営新宿線は地下5階相当なのでこのくらいは大丈夫ということなのだろうか?」

と書きましたが、よく見ると、都営新宿線は、今般の新宿駅南口地区基盤整備事業による甲州街道の拡幅の下にその多くが含まれ、更にミライナタワーが若干南側に下がることで、ミライナタワー自体は「地上地下共に活用可能な用地」に建っているものと思われますので訂正いたします。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水

 

「日本鉄道施設協会誌」2008年1月号「新宿駅南口地区基盤整備事業に伴う玉川上水用地処理」森重達美、佐藤英明、柴田勇・共著(いずれもJR東日本東京工事事務所契約用地課)から引用

上越新幹線新宿駅構想 (8)

上越新幹線新宿駅構想 (10)

 そういう意味では、J-CASTニュースの記事で「京王がルミネの下に区分地上権を設定していると思って調べたらそうじゃなかった!!」と言っていたが、都と国鉄の間でも区分地上権ではないことが分かるので合点が行くところだ。

 

 当初は、上記の図のような玉川上水の資料を探していたのだが、思いもかけないネタが釣れたので当初の予定を変えてホイホイと新幹線の話を書いた次第である。

 

 次回で終わると思うが、最後に「もっと思いがけないネタが釣れた」ので(その5)までいってみよう。

-----------------------------------------------------

 <上越新幹線新宿駅関係記事>

 その1 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

 その2 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6883.html

 その3 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-d383.html

 その4 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f365.html

 実際のところどうなっているのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 国会でどのように答弁されてきたのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-6db4.html

 報道をまとめてみた(その1) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-d5ec.html

 報道をまとめてみた(その2) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

 「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)表紙トップの上越新幹線ネタを検証してみる http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する (玉川上水と新宿駅南口地区の開発について・超番外編その1)

 玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(番外編その2)を書くためにいろいろネタ集めをしていたら、本来京王新宿駅のネタの2発目を書くはずが、なんか凄いネタが釣れたので、こっちを先に書くことにした。

 

 そのネタは

 上越新幹線新宿駅

 

 新宿高島屋の地下にホームがあるとかないとかいう都市伝説があるらしいのだが、私が掘り当てたのはズバリこれ。

上越新幹線新宿駅構想 (25)

 地下3階に新幹線ホームが計画されていた!?

 

--------------------------------------------------------

 

 今回の元ネタはこれである。

上越新幹線新宿駅構想 (1)

  その名も「新宿駅貨物敷活用基本構想」である。

 新宿高島屋、紀伊国屋書店新宿南店、NTTドコモ代々木ビル等がある敷地は、もともと国鉄の貨物駅敷地だった。それを民営化時に処分したわけであるが、この「基本構想」は、これらの再開発の前段として鉄道、道路といった関連する施設の開発計画の整理とそれに伴う貨物駅敷地の再開発に係る与件を整理しようというもののようだ。

3 国鉄の経営改善を推進する上での主要な課題

(5) 収入の確保

 (関連事業,資産処分による増収策)

 一方,資産処分についても,57年9月24日の緊急対策の閣議決定等を受けて,58年1月1日現在で未利用地及び未利用地へ移行する予定の宿舎等を含む事業用地の総点検を実施したが,この結果国鉄として将来利用計画のない用地を約1,600万平方メートル生み出すことが可能であることが明らかとなり,この点検結果を踏まえて,売却による増収に努めることとしている。今後,貨物輸送システムの転換に伴って発生する跡地等についてもその処分・活用方策を早急に検討し,資産処分の促進を図る必要がある。

 なお,国鉄用地の有効活用については,58年4月の経済対策閣僚会議決定「今後の経済対策について」をうけて,5月内閣官房副長官を座長とする「国鉄用地の有効活用に関する連絡協議会」が設置された。次いで6月には,国鉄用地活用のモデルプロジェクトとして,新宿駅貨物敷等4地区を対象地とする計画検討委員会及び基本構想研究委員会を国鉄に設置し,再開発計画及び開発整備構想の検討を鋭意進めている。

 

「昭和58年度 運輸白書」 から引用

http://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/shouwa58/ind020103/003.html

 下記のような再開発計画の構想を立てるというのが本来の目的である。

上越新幹線新宿駅構想 (2)

 

 今回、ご紹介するものは、「上越新幹線新宿駅を実際に建設するための計画」ではなく、「貨物駅敷地を再開発するにあたってどこまで土地を再開発用地にあてられるか、またその際の制約条件は何かを出すための仮想の計画」であると言える。

 そういう意味では採算性等をギリギリ勘案したものではなく、将来本当に新幹線等を建設することになった場合のために導入空間をキープしておくための根拠づくりだろうか。

 ここでは、その中で新幹線新宿駅がどのように考えられていたかをご紹介していきたい。

 なお、上記の「総合整備構想図」では、新幹線は「都交審等で答申がされているなど、概ね計画がかたまっている事柄」という扱いになっている。

 また、「通勤別線」は現在の埼京線・湘南新宿ライン、「地下鉄12号線」は都営大江戸線、「地下鉄13号線」は東京メトロ副都心線である。

 (その2)では「新宿駅貨物敷活用基本構想」において前提とされた鉄道計画をまずご紹介したい。

------------------------------------

 末尾ではありますが、今般パリで亡くなられた方々に哀悼の意を表します。

 

-----------------------------------------------------

 <上越新幹線新宿駅関係記事>

 その1 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

 その2 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6883.html

 その3 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-d383.html

 その4 http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f365.html

 実際のところどうなっているのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-9452.html

 国会でどのように答弁されてきたのか? http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-6db4.html

 報道をまとめてみた(その1) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-d5ec.html

 報道をまとめてみた(その2) http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a27d.html

 「完全版 新宿駅大解剖」(横見浩彦・監修 宝島社・刊)表紙トップの上越新幹線ネタを検証してみる http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7007.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 8日 (日)

【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その3)

 【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その2)に続いてその3である。

 (その2)は、東口だったので、今度は西口だ。

 (その2)で見て分かるように、玉川上水は随分土被りが薄い所を走っている。鉄道もそこをこわごわ縫っていくように走っている。

 ところで、西口の小田急はどうなっているのか?こわごわどころか地上と地下の2階建てである。(下記リンクは小田急公式の新宿駅構内図)

http://www.odakyu.jp/station/shinjuku/station_map_3d.html

小田急新宿駅と玉川上水の関係 1

 

 「交通技術」1960年6月号に「小田急電鉄新宿駅改良工事」という報文が掲載されている。地上のみだった小田急線新宿駅を地上と地下の2階建て構造にするにあたっての事前の計画についての報文である。

 そこに

小田急新宿駅と玉川上水2

 玉川上水路のサイフォン化とある。

 縦断図で見ると地下ホームの更に下に玉川上水を潜らせている。

小田急新宿駅と玉川上水4

 例によってコメントを付けてみる。

小田急新宿駅と玉川上水5

 平面図で見ると

小田急新宿駅と玉川上水1

 コメントしてみると

小田急新宿駅と玉川上水3

 国土地理院の空中写真に被せてみると

小田急新宿駅と玉川上水6

 (その1)で大活躍した「日本鉄道施設協会誌」2008年1月号「新宿駅南口地区基盤整備事業に伴う玉川上水用地処理」の案内図に被せてみると

小田急新宿駅と玉川上水7

 この頁最上の絵の正解はこういうことだったのだ。

小田急新宿駅と玉川上水の関係 2

(ポンプ室は、サイフォンのためのものなのか、地下ホームのためのものなのかは不明)

 

※「水面を同じ高さに戻すだけなら、ポンプアップは不要ですね(それが逆サイフォンなので…)。」とのご指摘をいただき、修正いたしました。

------------------------------------------------------------------------

 ところで玉川上水サイフォンの西側には葵橋跡地がある。

玉川上水と葵橋

 このプレートがあるビルは地上階しかない・・・ということは玉川上水暗渠が支障となって地階が作れないんでしょうかね。

玉川上水と葵橋2

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2015年11月 3日 (火)

【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その2)

  【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その1)が予想以上に好評だったようなので、調子こいて(その2)を書いてみる。

 (その1)でご紹介した「JR新宿駅南口地区基盤整備事業」は、甲州街道の架け替えやJRビルの新築だけではなくて、東京メトロ副都心線新宿三丁目駅への地下歩道の整備も含まれている。

新宿三丁目駅と地下歩道と玉川上水 (10)

 このピンクのやつだ。(その1)を見ていただいた方には、これは玉川上水が絡んでいるだろうと思うであろう。

 この歩道の施工に係る報文がある。

副都心線新宿三丁目駅出入口地下歩道工事における函体推進について 」大石  敬司、 岡田  龍二、西村 聡、 藤内 邦彦・共著(東京地下鉄)

新宿四丁目交差点直下に地下歩道を築造」小山 浩史(大林組 新宿三丁目JV工事事務所 所長)

 単刀直入にいくとズバリこうです。

新宿三丁目駅と玉川上水

「新宿四丁目交差点直下に地下歩道を築造」から引用

 ちょいとコメントを入れてみる。

新宿三丁目駅と玉川上水3

「新宿四丁目交差点直下に地下歩道を築造」から引用加筆
(上下の地図と図面は縮尺を合わせていません。見取り図ということでご了承ください)

 横断図は下記のような感じで

新宿駅と玉川上水4

「副都心線新宿三丁目駅出入口地下歩道工事における函体推進について」から引用加筆

 パイプルーフとか函体推進について気になる方は是非報文をご一読ください。ざっくり言うと、トンネルの上部に玉川上水や重交通量の明治通りがあるので地盤沈下しないようにトンネル本体の工事より先に、パイプで屋根を作っておく。その後、75cmの厚さで輪切りにしたトンネル本体を後ろから(新宿駅側から)ぐいぐい押し込んでいくというようなところかなー。

 こちらもコメントを入れてみる。

新宿三丁目駅と玉川上水4

 こうして見ると、土被りが非常に薄い。玉川上水から地表面まで1メートルもないのではなかろうか?路上工事で何かチョンボしちゃうとすぐ玉川上水に当ってしまいそうだ。

 また、ここでの玉川上水の形状を見ると、(その1)で引用した、暗渠の中のレポートが思い出される。

 明治通りからここ(引用者注:大木戸)まで、新宿御苑北側の道が堀の跡です。地下は人が立てるほどのトンネルの水路になっています。三年前にこのトンネルのなかを、はき水門から上流に向かって歩かせてもらったことがあります。10センチくらいの深さで水が流れていました。

 まっくらなトンネルのところどころが明るくなります。そこはマンホールのふたの穴から光がさしこんでいるのです。「このマンホールは甲州街道陸橋下の植えこみのところですよ」、といわれてからしばらく、あじけないコンクリートのかべが、とつぜん煉瓦にかわりました。かべからてんじょうまでレンガを積んだアーチ形をしています。かいちゅう電灯の光にうかんだ曲線はとてもやわらかで、美しいという感じがしました。この上は新宿駅で、明治時代のおわりごろに線路の下をあんきょにしたそうです。

「玉川上水 親と子の歴史散歩」たましん地域文化財団・刊 伊藤好一・監修 比留間博・著242~243頁から引用

 明治時代に国鉄の下を暗渠にしたところは煉瓦アーチで、その後に暗渠にしたところは、「あじけないコンクリートのかべ」ということが確認できたように思える。

新宿三丁目駅と地下歩道と玉川上水 (3)

新宿三丁目駅と地下歩道と玉川上水 (1)

写真左側に写る「駅漏れ」は、上部空間を走る玉川上水から漏れているんじゃないだろうか??という妄想も楽しい。

------------------------------------------------------

 暗渠とは直接関係ないが、上記図面の「シールド区間」については、下記リンク先を参照されたい。

鴻池組「浅い土被りで都心国道下を掘進する開放型矩形シールド

鴻池組「国道20号新宿地下歩道工事

新宿三丁目駅と地下歩道と玉川上水 (7)

 この地下道入り口は、施工時はシールドマシンの発進基地だったのだ。玉川上水は、右側に見える橋脚の右側地下を走るのか?それとも左側地下なのか?

------------------------------------------------------

次いで(その3)へ。今度は西口に移ります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 2日 (月)

【暗渠】玉川上水と新宿駅南口地区の開発について(その1)

 下記イベントを見て来た。

高円寺フェス2015 すぎなみ「道草のススメ」トークイベント ~下も向いて歩こう~

ゲスト:はな

出演:白浜公平、吉村生、小林政能、荻窪圭

コーディネーター:高山英男(自称中級暗渠ハンター)

 なので、私も暗渠と境界ネタを書いてみようと思う。

 現在、JR新宿駅南口地区基盤整備事業が進められている。ちょっと時点は古いが大山顕さんの写真レポ「 まさか埼京線の下があんなだったとは……!」を見ていただければ「ああ、アレね」とお分かりいただけると思う。

 ところで、あの辺りには、玉川上水が暗渠で走っているはずだ。手元の「玉川上水 親と子の歴史散歩」によると

 明治通りからここ(引用者注:大木戸)まで、新宿御苑北側の道が堀の跡です。地下は人が立てるほどのトンネルの水路になっています。三年前にこのトンネルのなかを、はき水門から上流に向かって歩かせてもらったことがあります。10センチくらいの深さで水が流れていました。

 まっくらなトンネルのところどころが明るくなります。そこはマンホールのふたの穴から光がさしこんでいるのです。「このマンホールは甲州街道陸橋下の植えこみのところですよ」、といわれてからしばらく、あじけないコンクリートのかべが、とつぜん煉瓦にかわりました。かべからてんじょうまでレンガを積んだアーチ形をしています。かいちゅう電灯の光にうかんだ曲線はとてもやわらかで、美しいという感じがしました。この上は新宿駅で、明治時代のおわりごろに線路の下をあんきょにしたそうです。

「玉川上水 親と子の歴史散歩」たましん地域文化財団・刊 伊藤好一・監修 比留間博・著242~243頁から引用

 ということである。(この頁には新宿駅下を走る煉瓦造りの暗渠の内部の写真も掲載されているので是非ご覧ください。)

1919(大正8)年の様子を国際日本文化研究センターの地図データベースで見てみるとこんな感じだ。http://tois.nichibun.ac.jp/chizu/santoshi_1303.html

新宿駅と玉川上水

 甲州街道の陸橋を架け替え、新しいビルをJRの線路上に建築しているというところで、地下の玉川上水はどうなっているのだろうか?

 

 それが分かる資料を入手したのでご案内したい。

 「日本鉄道施設協会」の機関誌「日本鉄道施設協会誌」2008年1月号に「新宿駅南口地区基盤整備事業に伴う玉川上水用地処理」森重達美、佐藤英明、柴田勇・共著(いずれもJR東日本東京工事事務所契約用地課)が掲載されている。

「当該敷地の中には当社用地のほかに東京都所有の玉川上水敷地も約560㎡存在しているため、当該用地の取り扱いについて国土交通省、東京都及び当社の三者で協議を重ね、その処理方針について合意に至ったことから、当該用地の処理内容について紹介するものである。」とのこと。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水

 ざくっとコメントを付けてみると、今バスターミナルを作っている西側の低いビルのあたりの地下に走る玉川上水が支障となるので、甲州街道を拡幅する際にそっちに移設したということのようだ。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水 (2)

 国土交通省東京国道事務所のウェブサイトによると、下図のような感じで甲州街道拡幅部の基礎の中に玉川上水の暗渠を抱き込んでいる。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水 (3)

この辺を玉川上水が潜ってるわけでしょうか。。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水(8)

--------------------------------------------------------

 

 ところで、この玉川上水の線が渋谷区と新宿区の境界になっているようだ。

(下図下段は、「ワイドミリオン 全東京10,000市街道路地図帖」(東京地図出版 1992年発行)から引用)

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水 (5)

 そして渋谷区と新宿区の境界は、明治時代の千駄ヶ谷村と角筈村が玉川上水と甲州街道を挟んで対峙しているその境界を踏襲しているように思えるのだ。

(下図下段は、「江戸から東京へ 明治の東京」人文社刊のうち「明治11年実測東京全圖」から引用)

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水 (6)

 ちょうど線路の中の折れ点が同じように折れているように思えないだろうか?

 他の境界線については、町の開発に伴い新しい地型にあわせて変わっていったが、鉄道線路下の暗渠となった玉川上水に基づく境界線だけは、今まで触られなかったのでそのまま現在も区界になっていると言えるのではないだろうか?

この辺は「境界協会」の小林政能さんにご判断いただきたいところだ。

--------------------------------------------------------

(余談)

 JRの新しいビル(JR新宿ミライナタワー)を見ていると、地下の使い方が随分もったいないような気がする。新宿高島屋にしたって地下をいきなり駐車場にはせず、食料品売り場等に使っているはず。。

新宿駅南口地区基盤整備事業と玉川上水(7)

https://www.jebl.co.jp/admin/news/pdf/20120904.pdf から引用。

 玉川上水が支障になるならともかく、玉川上水は甲州街道の下に移設したので問題ないはずだ。何か地下に展開できない理由があるのだろうか。

 

 

まさか、アレでは??

 

新幹線新宿駅1

「交通技術」1975年4月号10頁から引用

東北・上越新幹線新宿駅

「交通技術」1975年5月号9頁から引用

新幹線新宿駅2

「交通技術」1975年5月号11頁から引用

 そう、東北・上越新幹線(成田・中央新幹線も来るはずだったけど)の新宿地下駅構想のために空けてあるのではなかろうか??

いや、実際には基礎杭があるわけでそんな空間を取っておく余地は無いと思うけどね。

(その2)へ続く

(新幹線ネタは続きません)

-----------------------------------

(追記)

(新幹線ネタは続きません)と書いたが、その後新幹線ネタのデカイやつを見つけましたので続いてしまいましたとさ。

上越新幹線新宿駅(地下3階)構想を図面で現認する (玉川上水と新宿駅南口地区の開発について・超番外編その1)

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-6225.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年2月16日 (月)

國學院大學とシブヤ経済新聞がドヤ顔でやらかす

 國學院大學の受験生用イメージアップ目的と思われる「渋谷学生探偵団Z」というシブヤ経済新聞とのタイアップ記事がウェブで公開されている。

 現役の学生さんとシブヤ経済新聞西樹編集長の「渋谷の町を良く知っている最強タッグ?」が渋谷の街を探検してネタを紹介して、学生さんを呼び込もうとしているようだ。

http://kokugakuin-univ.jp/tanteidan/20150114/

魚拓は下に

http://megalodon.jp/2015-0216-2126-33/kokugakuin-univ.jp/tanteidan/20150114/

後ろに見えるのは、西武百貨店のA館とB館です。実はここには宇田川が流れていて、ちょうど私たちが立っている付近で渋谷川と合流しているのです。宇田川の上流には、『春の小川』のモデルになった河骨(こうぼね)川があります。

「あ、そうか!」もう一人のカメラ担当、可奈子が叫びました。「川が流れているから、A館とB館を結ぶ地下通路がないのですね」。おー、1年生なのに鋭い視点を持っていますねー。感心しました。

「その通りです」。西編集長がうなずきました。ちなみに、東急百貨店東横店の旧東館も川の上に建てたために地下フロアが造れなかったそうです。百貨店の構造まで左右するとは、宇田川も渋谷川もなかなかの強者(つわもの)ですね。

 ああ、やっちゃった。

 私のブログを読んでいる方ならご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、西武百貨店のA館とB館を結ぶ地下通路はある。

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/ab-3cd6.html

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/ab-9a88.html

西武百貨店渋谷店A館とB館を結ぶ地下通路2

西武百貨店渋谷店地下通路2

(上記はいずれも建築界1968年7月号「SKビル(西武渋谷店)の施工」から引用)

 普通のライターさんならともかく、「渋谷のことは全部任せておけ」的なところがタッグを組んだはずなのに、両方とも実際には取材も確認もせずに記事にしていたのがばれてしまった。

 一時期は、何かあると「小倉(元)渋谷区長は國學院OB!」といってた國學院は区役所に確認できなかったのか。(この地下通路は渋谷区が設置の許可をしております。)

 シブヤ経済新聞は西武百貨店渋谷店に取材ルートはないのか。

 それぞれ地元のはずなのに。

 まあ灯台下暗しともいいますしね。

 渋谷区にあるからといって渋谷のことに詳しいとは限りませんし。センター街方面なんか行かずに、学バス降りたらまっすぐ電車に乗って帰宅してるかもしれませんし。

 おまけに、とあるツイートを。

西武百貨店渋谷店地下通路 従業員メッチャ歩いてるから

 シブヤ経済新聞さんには、是非、潜入ルポをお願いしたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年12月13日 (土)

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その3

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その1

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その2

で、暗渠・水路趣味界での「西武百貨店渋谷店A館とB館の間には宇田川の暗渠があるため、地下通路がない」という定説を検証してきた。

 その2では、渋谷区役所の御担当者の方から道路法に基づき地下通路を占用させているという情報をいただいたところである。

 しかし、まだ書類などを閲覧したわけではないので、一抹の不安があった。

 そこで「建築雑誌に工事の施工報文が載ってるんとちゃうのん?」ということに気が付いた。

 で調べてみると、ありましたぜ。

 「建築界1968年7月号」にそのものずばり「SKビル(西武渋谷店)の施工」。執筆者の陰山茂氏は、清水建設建築部の方。

 西武百貨店なのに、「SKビル」というのは、ここはもともと映画館で、A館とC館は松竹映画、B館は国際映画が建築主であることが由来のようだ。

昭和毎日」の昭和31年の地図でみると、日活と国際となっているが

http://showa.mainichi.jp/map/?lat=35.66057411149513&lng=139.69886563060004

東京 懐かしの昭和30年代散歩地図」では、松竹と国際であった。

西武百貨店渋谷店A館とB館を結ぶ地下通路1

「付属建物」の項に

2.A館とB館をつなぐ地下トレンチ

 鉄筋コンクリート造

 幅7m,高さ6.3m,長さ16m

 A・B館を地下3階でつなぐ

とある。

西武百貨店渋谷店A館とB館を結ぶ地下通路2

◇地下連絡道

 地下連絡道は,地盤を凍結する工法で工事を行った。

 A・B館の地下3階を結ぶ連絡地下道は,井之頭通り幅15mの道路の下で結ばれており,ここを掘削するにあたって,オープンカットやシールド工法が考えられたが,交通量が多いこと,道路下に幅6mの暗きょがあること,湧水量が多いこと等でいずれも好ましくなく,そこで考えられたのが凍結工法である。(以下略)

「湧水量が多い」というのが気になるなあ。水路は暗渠になってもまだ地下水は谷底に向かって流れていたのかなあ。

そして図面。見づらいがしゃあない。

西武百貨店渋谷店地下通路

井の頭通りのA館とB館の間に「地下ずい道」という文字が見えないだろうか?

ほれ。

西武百貨店渋谷店地下通路2

 いずれにせよ、地下3階部分にA館とB館を結ぶ地下通路があることが書面上も実証できたことになる。やったー。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年11月14日 (金)

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その2

先般、「西武百貨店A館B館の間の地下通路は宇田川の暗渠のせいで作れなかったというのは事実ではない。地下通路はある。」というツレからの伝聞を書いたのだが、気になって、本職の方に問い合わせしてしまったら、ご多忙中のところ、わざわざお調べのうえ回答をいただいてしまった。(ありがとうございます。)

で、結論はこちら、じゃーん!

西武百貨店渋谷店A館とB館の間の地下通路と宇田川暗渠の関係図

 「地下通路はある」ということで確定です。

 今回、問い合わせをさせていただいたのは渋谷区役所さん。

 西武百貨店渋谷店A館とB館の間の「井の頭通り」は渋谷区道なので、上空の通路はもちろん、地下に通路があれば、道路法第32条に基づき占用許可をしているはずなので、道路管理関係の文書を閲覧すれば分かるのではないかと思ったわけです。

 実際には、文書の閲覧ではなく、ご担当者様から電話で回答を頂戴しました。

 その要旨は

地下3階、地下13mの部分にA館とB館を結ぶ通路があります

というもの。

 下水道台帳によると深さ2.67~3.33mの下に4.4mの高さのボックスカルバートが暗渠として埋められているということなので、その暗渠の下に通路があることになります。

 

 また、実際に西武百貨店渋谷店に行ってみると、営業中フロアーの最下層であるA館地下2階及びB館地下1階の階段からは、「staff only」の看板の向こうに更に下に降りていく階段が確認できます。

 「宇田川の暗渠のせいで営業用の地下通路ができなかった」ということは事実ではありますが、「宇田川の暗渠の下に業務用の地下通路があるので、通路が無いと言うと嘘になる。」ということでしょうか。

-------------------------------------------

<追記>

 当時の建築業界誌に「A・B館の地下3階を結ぶ連絡地下道」の文字が!

西武百貨店渋谷店A館とB館を結ぶ地下通路2

平面図には、A館とB館の間に「地下ずい道」の文字が!

西武百貨店渋谷店地下通路2

詳細は

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その3

へ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年10月19日 (日)

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その1

私も土木趣味者のはしくれとして、暗渠ものはある程度手を出しているし、洋泉社さんの「東京スリバチ地形散歩」「東京スリバチ地形散歩2」(前2者は南洋堂での会長サイン本)及び「東京暗渠散歩」くらいは揃えているわけです。

(洋泉社さんでも秋葉大先生モノには手は出さないよ。)

 

で、暗渠趣味者のネタに表記のものがある。

「東京暗渠散歩」でいうと「宇田川の項、45頁に本田創さん担当の部分に

「西武A館とB館の間も暗渠」

西武渋谷店A館とB館の間の井の頭通り下が暗渠となっていて、そのためA館とB館の地下がつながっていないということは最近ではずいぶんと知られるようになったが、もともとここに宇田川が流れていたわけではなく、暗渠化時に文化村通り側から付け替えられたものだ。

とある。

また、「『春の小川』はなぜ消えたか」(田原光泰著)にも190頁に下記のような記載がある。

 この宇田川の新設水路の上は道路になっており、山手線の線路を越えて西武百貨店の前にでると、道路は井の頭通りとなる。通りは西武百貨店のA館とB館の間をぬけてゆくが、百貨店が両館の間を地下通路で結んでいないのは、今でも道路の下に、当時健三された幅5m40cm、高さ3m24cmの鉄筋コンクリート製の新水路があるためである。

東京都下水道局 下水道台帳ホームページhttp://www.gesuijoho.metro.tokyo.jp/semiswebsystem/index.htmlによると

西武百貨店渋谷店の地下

確かに、「宇田川幹線」が埋まっていることが確認できる。

 

私のツレ(ご迷惑がかからないようにフェイク入っています。)に、この話をしたところ「地下通路はあるよ」との返事が返ってきた。

西武百貨店渋谷店

西武百貨店渋谷店は御覧のとおりの構造なのだが、彼が言うには「A館とB館の下に更に1階ずつ業務用のフロアーがあって、そこが地下でつながっている」と言うのですよ。

アルバイト関係のサイト等で「西武 渋谷 社員食堂」なんてキーワードで検索すると西武百貨店渋谷店の社員食堂の要員募集の記事が出ていたりするが、その社員食堂等が地下にあってロフト、A館、B館が地下でつながっていて利用できるようになっているそうな。ご迷惑がかかるといかんのでそれ以上は書けないのですいません。ひょっとしたら暗渠の下になるのかね。

渋谷区の道路占用許可台帳を閲覧すれば確認できるかな。

(追記)

確認しました。結果は下記のとおり。

西武百貨店渋谷店A館とB館の間の地下通路と宇田川暗渠の関係図

詳細は、(その2)をご覧ください。

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/ab-3cd6.html

-------------------------------------------

(追記 その2)

 当時の建築業界誌に「A・B館の地下3階を結ぶ連絡地下道」の文字が!

西武百貨店渋谷店A館とB館を結ぶ地下通路2

平面図には、A館とB館の間に「地下ずい道」の文字が!

西武百貨店渋谷店地下通路2

詳細は

西武渋谷店A館B館の間の地下道はあります!(おぼかたさん風に)その3

へ!

-------------------------------------------

余談ですが、東京都下水道台帳で桃園川の暗渠を見てると楽しいです。あの道は「水路敷」なんだとか。

桃園川暗渠

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2014年9月23日 (火)

斉藤 理 山口県立大学准教授の「川がない橋が秘めた東京の履歴」を読んで

ミツカン水の文化センターというところが機関誌『水の文化』を出していて、その47号が「つなぐ橋」という特集であった。

http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/no47.html#08

そこに斉藤 理 山口県立大学准教授が「川がない橋が秘めた東京の履歴」という一文を寄稿している。

そのうち三原橋関連で気になった点がいくつかあった。

 三原橋地下街に入居した店舗の多くは、水路のあった時分に水辺に連なった屋台が基になっています。水辺は人を惹きつけますが、特に橋のたもとには賑わいが生まれて、商売の場としても最適だったはずです。都市を歩いて不思議に感じたことを探っていくと、まちの成り立ちや隠れた履歴が浮かび上がってきます。橋の痕跡は、そんな謎解きのヒントになるのです。

「水路のあった時分に水辺に連なった屋台」??

 

こう書くからには、三十間堀川の水辺に屋台が連なっている様を思わせる。実際に三十間堀川の水辺には屋台が連なっていたのか?

中央区立図書館ウェブサイトにアーカイブされている写真を見てみよう。

https://www.library.city.chuo.tokyo.jp/bookdetail;jsessionid=FC1E05FF163D2E57006EA877E615F5C3?0&num=1989513&ctg=1&area=2&areaimage=1

https://www.library.city.chuo.tokyo.jp/bookdetail?5&num=1989516&ctg=1&area=2&areaimage=1

https://www.library.city.chuo.tokyo.jp/bookdetail?9&num=1989507&ctg=1&area=2&areaimage=1

リンク先を見ると分かるが、水辺には屋台が連なるどころか、建物が立て込んでいる様子がうかがえる。

また、東京都臨時露店対策部が編集した「露店」(まぼろし闇市へ、ふたたび 続東京裏路地「懐」食紀行 に掲載されていたものを引用)から、銀座周辺の露店の出店状況を見てみると。。。

銀座の露店

数寄屋橋の近辺にはあるが、三十間堀川の周辺ではない。

数寄屋橋周辺の露店が三十間堀川埋立地に移転して、更に銀座館マートに移ったという話はあるんだがなあ。。

斉藤 理准教授がどこを「歩いて」何を「探っ」たら「水路のあった時分に水辺に連なった屋台」が出て来たのか是非ご教示いただきたいところである。(※コメント欄にでも書いていただけたら幸いです。)

一般論として、「橋詰」にたまり機能、賑わい機能があることは分かるのだが。。。

ちなみに、三原橋地下街の設立目的は、露店の収容ではないことは、東京都の公文書から明らかである。

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-3f36.html

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/31228-d1e1.html

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-4930.html

杉村暢二氏の「日本の地下街」によると実態としては下記のようなものであったようだ。

日本の地下街

そしてそれに伴うトラブルは下記にまとめてある。

http://kakuyodo.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-554e.html

私のブログは斉藤 理准教授の「謎解きのヒント」になっただろうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)